カテゴリー『連載』

第89回 共同生活という愛の形

  もうすぐ80歳になるゲイの大先輩をインタビューするために、メモした住所を頼りに静かな住宅街を歩いていた。朝から降っていた雪は雨に変わって、微かに春の匂いがする。目的の場所に辿り着くと、手入れの行き届いた前庭と赤レンガが綺麗な家が目に入った。こんな可愛い家にいつか住んでみたい。そんなこ...

第88回 長続きしない恋愛でもいいじゃない

  「私たち、長続きすると思う?」 高級ランジェリーショップのセールコーナーで隣にいる女友達に似合いそうなブラを物色していると、急にそんな質問を聞かれた。ついさっきまでバストのサイズがわからないと騒いでいた彼女は急に真顔になっている。ただでさえお店の人たちからストレートカップルだと勘違いさ...

第87回 狭い箱の中で恋愛する私たち

  理想の恋人像を追いかける行為は落とし穴である。理想のタイプを持つこと自体に問題があるわけではないが、それをまったく疑わないのも少しナイーブである。好みやタイプはオーガニックな個性だと思いたいが、残念ながらそうではない。個人の選択は社会に存在する既成概念に常に影響されている。おとぎ話...
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