第20回【実録】ソニー生命の同性パートナー受取人保険に加入してみた(前編)

 

こんにちわ。LGBTフレンドリーな会計事務所、税理士の上村大輔です。

いよいよ確定申告の季節。この時期、会計事務所は毎日ソワソワしております…そんな中よく目にする「生命保険料控除証明書」。世の中の皆さんは、案外たくさんの生命保険に入っているようです。そういえば昨年、同性パートナーを生命保険の受取人にできるようになったニュースが広がりましたね。その後、実際に加入が進んでいるのでしょうか?どうなんでしょう!?……と言う訳で、今回はあるゲイカップルさんがソニー生命に加入した話を、実録でご報告します!

※プライバシーの関係で若干ぼやぼやした報告になる点、あらかじめご了承ください……。

1.きっかけはソニー生命の代理店をやっている友だちからの電話
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都内に住むゲイカップルのAさんとBさん。10年来のお付き合いで、今は一緒にお住まいです。昨年、生命保険の受取人に同性パートナーを指定できるようになったというニュースを見た時、2人とも少し興味を持ちましたが、すぐに申込をするほどの必要性は感じず、そのまま時が流れていました(←そういう方、多いのではないでしょうか)。

そんなある日、Bさんの友人でソニー生命の代理店をやっているSさんから電話がありました。「すごい良いニュースがあるよ!」BさんはSさんにカミングアウト済みで、その良いニュースとは、ソニー生命でも同性パートナーを受取人にできるようになったというものでした。見ず知らずの人にわざわざ申し込むほどの熱意はないけど、友人であるSさんからのすすめなら、話もしやすそうだし入ってみてもいいかなと考えたBさん。まずはお話を聞いてみることにしました。

2.「死ぬまで一緒にいるという契約のような感じがする」
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さっそく生命保険の話を聞いたBさん。これまで、ゲイである自分には生命保険は関係ないと思っていたので基礎的な知識がなく、保険のしくみなどから聞きました。ソニー生命の場合、保障が一生涯続く保険商品があり(将来解約返戻金が発生し、長期的な貯蓄機能も備えているタイプ)、つまりこの保険で受取人を同性パートナーにするということは、自分が死ぬまで一緒にいることの対外的な証明のように思えてきました。これまで付き合いが長くても感じることができなかった“オフィシャル感”のある関係性を作れることに魅力を感じ、是非入ってみたいと思いました。しかし、パートナーのAさんの年齢が結構高く、また健康診断の結果で高血圧の判定もでているため、保険契約を引き受けしてもらえるのか不安もあり、保険料が高くなることも予想されたため、保険会社の定める最も低い死亡保険金額でお互いを被保険者、受取人にする生命保険をそれぞれ申し込むことにしました。

3.案外厳しい申込要件が…
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さて、実際の加入にあたっては、案外厳しい申込要件が待っていました。必要書類として今回ソニー生命から依頼があったのは、「住民票」と「任意後見契約の公正証書の写し(渋谷区など一部自治体が発行するパートナーシップ証明書類があればそれでも可能な場合もあるようです)」。また、この「任意後見契約(※)は、渋谷区のパートナーシップ証明書の必要書類として渋谷区のホームページで公表されているテンプレートと同等の契約内容になっていれば良いとのことでした。

※自分が元気なうちに,自分が信頼できる人を見つけて,その人との間で,もし自分の判断能力が衰えてきた場合には,自分に代わって,自分の財産を管理したり,必要な契約締結等をして下さいとお願いしてこれを引き受けてもらう契約を,任意後見契約といいます。(日本公証人連合会のWEBサイトより)

さっそく近所の公証役場に電話してみると、公証人の方が非常に親切に対応してくださり、まずはBさんが一度相談に伺うことになりました。ご対応いただいた公証人さんは同性パートナーのことを話しても特に偏見もなく普通に接してくださったそうです。話を伺ってみると、任意後見契約を作成する費用は約25,000円、お互いに契約を交わす(AさんがBさんの任意後見人になり、かつBさんがAさんの任意後見人になる)場合は、その2倍で約50,000円の費用がかかると分かり、少し高いかもと思いましたが、ここまできたらなんか引き返せない感じでしたので、いい機会なので大船に乗ったつもりで(笑)作ることにしました。その晩、持ちかえった原稿であらためて任意後見契約の内容を見た2人。後見人が行える業務の範囲が予想以上に広く、ここでまた「オフィシャル感のある関係性」を感じたようです(笑)。

さて、公証役場での任意後見契約書の締結、そして調査会社のお宅訪問(!)、経験から分かった加入前の注意点など、後半に続きます。お楽しみに~!

 

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