第141回 現在公開中の超おすすめ映画『キャロル』

今回は公開中の映画『キャロル』をご紹介します。
 
1950年代のニューヨーク。同性愛者が弾圧を受けていた時代のお話です。主人公は美しい大人の女性、キャロル。彼女は結婚生活が破綻し、娘の親権で夫と争っています。クリスマスシーズンに娘へのプレゼントを買いに訪れたキャロルは、デパートの人形売り場の定員、テレーズと出会います。人生も自分自身のこともまだよくわからず、幼さが残る若きテレーズ。
ふたりは出会い、お互いをひとめ見た瞬間から惹かれ合っていきますが…
私のまわりのオトナL女子の間で、ただいま話題沸騰中!
まだご覧になっていない方は、すぐに観てほしい作品です。
ネタバレになるのでくわしくは書けませんが、若きテレーズの成長、ふたりの関係性の繊細な変化、子どもを愛することと自分自身の人生を生きることとの葛藤…。
キャロルを支え続ける、親友アビーの凛とした佇まい、そして女の友情。
女性が自立して生きやすい時代では決してないのに、彼女たちは自らの人生を切り拓いていこうと必死に闘います。
この映画、男性が徹底的に脇役なのがいいんです!!!
キャロルが夫と娘の親権を争うシーンがとくに素晴らしいのですが、男たちが表面的かつ形式的なことを繰り返す中で、キャロルは「本当のこと」を話します。アカデミー賞の主演女優賞にもノミネートされているケイト・ブランシェットの迫真の演技が必見です!
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この作品は絶対に映画館で観てほしいと思います!
このストーリーにぴったりの陰鬱な音楽。映画の世界にどっぷりと浸かって、しばらくは現実世界に戻ってこられなくなります。この体験をするためにぜひ映画館で観てほしいのです。118分の映画ですが、惹き込まれすぎて言葉を失います。
私はいつもは「原作を読んでから派」なのですが、今回は対談のお仕事があったので、一足お先に作品を鑑賞させていただくことに。
(雑誌『クロワッサン』 No.919(2/10発売号、食パンが表紙)のMOVIEコーナーで、ひろこさんとキャロルの見どころについてたっぷりと語っています。)
そして今、じっくりと原作を堪能中。
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河出文庫から『キャロル』の原作の翻訳版が出版されています。こちらも要チェックです。
原作者のパトリシア・ハイスミスがレズビアンであったことは、生前は公然の秘密だったそうです。彼女の死後、膨大な日記が編集され伝記が出版されてその事実が明らかになります。大手の出版社からこの小説(原題は「The Price of Salt」)の出版を断られた彼女は、別のペンネームを使って小さな出版社からこの作品を世に送ります。すると100万部にせまる大ヒットとなり、女性だけでなく男性からも出版社に多くの手紙が届いたのだとか。女性同士の恋愛を描いたこの作品を世に出すことが難しかった当時の社会状況と、作品の持つ力がうかがえるエピソードです。
映画を観てから原作を読むか、原作を読んでから映画を観るか。
あなたはどちらにしますか?
そして、誰と行くか!
深い部分まで語り合える文化系L友と行くのはもちろんなのですが、、、ここは意中の人と観に行くことをおすすめしたいです! ぜひデートで行ってほしい♡
映画の世界にふたりでどきどきした後、感想を存分に語り合って親密になれそう♡ こんな特別な映画を好きな人と観に行くことができたら、一生の思い出になると思います。
『キャロル』は全国で上映中です。ぜひキャロルの世界を楽しんでくださいね。

 

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