第133回 【不適切?】子ども向け検索エンジンが、LGBTのうち明らかにアレだけをNG扱いしている件

 

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まきむらよ。

毎週金曜、世界のニュースから性を考える時事コラム「まきむぅの虹色NEWSサテライト」をお送りしております。

今回のテーマは、「子ども向け検索エンジンで“アレ”だけが不適切扱い?」です。

突然ですがあなたには、こんな思い出はありますか?

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知りたい、でも、誰にも聞けない。本屋や図書館で探すのも恥ずかしい。そんなふうに、ワラにもすがる思いで、ドキドキしながら入力してこっそりと検索してみた単語が……

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(※イメージ画像)

思いっきり「不適切」扱いされて、「ああ! 自分の悩みは不適切なんだ!!!!!!」ってなっちゃって更に誰にも相談できなくなってしまった経験が。

私には、ありました。

1987年生まれの私には、中学校の時、学校のパソコンで「同性愛」とか「レズビアン」を不適切キーワード扱いされてめっちゃ傷ついた覚えがあります。

ですが、時は流れて2016年。今では法務省公式サイトが「性の多様性について考える」というページを作ったり、NHKがLGBT特設サイトを作ったりと、ずいぶん状況が変わってきたなあという印象です。

それでは、今の子どもたちは、性のあり方で悩んだときに適切な情報へアクセスできるようになっているのでしょうか? 実際にやってみました!


★子ども向け検索エンジン「Yahoo!きっず」で調べてみた結果……

調査に使ったのは、1997年から続く子ども向け検索エンジン「Yahoo!きっず」。

こちらは「子どもたちに良質で安全な情報を提供するため、専門スタッフが、サイトの内容を一つひとつ確認し、適切なカテゴリーに分類・登録」しているサイトであるとのことです(同サイトの保護者・先生向けガイドより引用、2016年3月3日閲覧/以下、全て同日の検索結果)。

それでは早速、試してみましょう!

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(スクリーンショット/2016年3月3日閲覧)

なるほど、「同性愛」は問題なく検索できるようになっているようです。いやはや、21世紀ですね。

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(スクリーンショット/2016年3月3日閲覧)

同様に、「レズビアン」「バイセクシュアル」「トランスジェンダー」「LGBT」「性同一性障害」「パンセクシュアル」「アセクシュアル」「Xジェンダー」「性的指向」「性自認」「セクシュアルマイノリティ」といったキーワードで、新聞社のニュース記事など適切な感じのサイトに問題なくたどりつけるようになっています。

また、「オカマ」と検索した場合も、ストップいじめ!ナビの「周りからオカマっぽいと言われるけど……」というようないじめ相談サイトにつながるなど、とっても適切な感じ

いいね、いいね、時代は変わったね~!

と思ったのですが、実は……


★なぜかアレだけが明らかに検閲される結果に

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ええっと……

 

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ぽちっとな

 

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えっ

 

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あれぇ~???????

思わずコ●ン君の声でお送りしてしまいましたが、まったくもう、なぜだろうなぜかしらって感じです。「レズビアン」「バイセクシュアル」「トランスジェンダー」「LGBT」は検索できるのに、「ゲイ」というキーワードだけは、明らかに検閲対象です(※2016年3月3日調べ)。

ちなみに、ゲイに対する蔑称として使われてきた歴史もある「ホモ」という言葉を検索した結果ですが……

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(スクリーンショット/2016年3月3日閲覧)

「家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)」
「ホモサピエンスのゲノム」
「石器を使うホモ・ハビリス」
「血中ホモシステイン」
「プリオン遺伝子ホモ KO牛

「エッケ・ホモ 現代の人間像を見よ」

どう考えても作為を感じる

やっと“男性同性愛”を指す“ホモ”の用法が出てくるのは、検索結果の7ページ目、文部科学省による「演劇メーカー」の作品紹介ページです。

その名も

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(スクリーンショット/2016年3月3日閲覧)

「ホモが嫌いな女子なんていません」

……

そ……そうですか……。

けっこうなかなかすごい結果ですが、これはもちろん、一概にYahoo!きっずだけを批判して済む話ではないのでしょう。「ゲイってなに?」って思った子どもがどんな情報を得られることが適切なのか、そもそも、その「適切/不適切」を私たちはどんな基準となんの権利で判断しているのか、常に考えていく必要があることだと思います。

同様のことは外国でも起きており、たとえばフランス語の子ども向け検索エンジン「Qwant junior」では、トランスジェンダーは検索できるのにゲイ・レズビアン・バイセクシュアルは不適切扱いという現象が起こっていました。

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(スクリーンショット/2016年3月3日閲覧)

英語の子ども向け検索エンジン「Kiddle」では、「ゲイ(gay)」はOKだけど、蔑称して使われた歴史のある「ホモ(faggot)」はNG、という状態になっているようです。

それにしてもYahoo!きっず、個人的には「ロリコン」をNGワード扱いされるのに「ショタコン」が検索できてしまってしかも「バケモノの子」と「おそ松くん」に繋がる件にウケました(いや、ウケてる場合じゃないんだけど)。

このまま「ゲイ」が不適切ワード扱いされることは、果たして適切なのでしょうか?

適切と思われるサイトをご存知の方は、Yahoo!きっず検索結果の最下部から提案することができるようです。「自分の悩みは不適切なんだ……」って悩んでしまう子どもたちが、これからひとりでも減ることを願っています。

ということで、読んでくださってありがとうございました! また来週金曜日にね。まきむぅでした◎

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