Vol.3 勇気を届ける優しい花

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GWのせわしい人の流れもほとぼりが冷めてきたこの頃、いわゆる五月病に悩まされていた私ですが、こんな時こそ周りの頑張っている方の熱意や姿勢に触れることで私の5月病を終わらせて、怠慢な生活から抜け出したいなどと他力本願的に考えていました

今回、忙しい中、私のインタビューを受け入れてくださったのは、BSスカパー放送のプリティウーMENでレギュラーをつとめている本田優花さんことハニーちゃんです。その美貌は誰もが羨む所ですが、それだけで終わらないのが彼女が多くの人を惹きつける魅力なのでしょう深く考えながら言葉に発する彼女の一言一言を濁さないよう、みなさんにお届けできればと思います。

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一途な想いが“彼女を変えた”

ヘス:初めまして。テレビでは何度もお見かけしていたので、初めましてと思えないような思いです。では改めて本日は宜しくお願いします。

本田優花(以下、優花):よろしくお願いします。

ヘス:現在はプリティウーMENに出演して、毎日色々とお忙しいでしょうが、出演してからの周りの変化などはありましたか?

優花:ほかのLGBT当事者のみなさんもよく言うように、私も学生時代にいじめられていたのですが、その時いじめてきていた人からも「TV出たりしてるんでしょ? 今度飲もうよ」とか寄ってこられたりしましたね。それにはすっごく腹が立つんですが、同時にすっごく清々してる自分もいるんですよね……(笑)。実際、自分が芸能界で仕事がしたいと思ったきっかけも、多くの人に見てもらいたい、今まで私を理解してくれなかった人達を見返したい! って思いが強かったので、そういった反響も自分の努力が実感できているような気がします。

ヘス:優花さんがここまで歩んできた人生は平坦ではなかったのだと思いますが、芸能界を志すまでの経緯をお聞かせください。それと同時に避けては通れない男性から女性になるまでの道のりも一緒にお聞かせください。

優花:はい、私が性転換を決断したのは最初にお付き合いした男性との交際期間中でした。私を女性として接してくれる彼対して、最初の一年間は自分が男性であることを偽っていました。

ヘス:そのお美しさで女性を装うことはできても、ぶっちゃけた質問をしますが性行為はその間避けていたのでしょうか?

優花:はい、それはとにかく大変で彼も私もお互いが好きだったのでとても辛かったです。とうとう隠しきれなくなったので、交際から1年後に彼にカミングアウトしました。

ヘス:彼の反応は?

優花:彼はとても私を理解しようとしてくれました。そこに愛を感じたのですが私の焦りを生み出して……。性転換を経験したのもその彼との交際中です。彼のためにとにかく何も考えずに急いで性転換をしました。ホルモンも打ち続けて、性転換後もダイレーションをはじめ、手術の反動で体すら動かない中で必死に彼を想い、女性として彼の前に立つ日を夢見ていました。ですが、手術の2ヶ月後、私の誕生日の数日前に彼に別れを告げられました……。

ヘス:辛いですね。よりによって誕生日前に……とも思いますが、彼もきっと彼の中の葛藤があったのでしょう。それに術後まだ2ヶ月、優花さんの精神面や肉体面は想像を絶するほど辛かったのではないでしょうか。

優花:はい、肉体面はさることながらホルモンによる感情のコントロールが出来ず一日中泣いてたり、彼を失ったショックで……泣いては意識を失うように眠りについて、起きればダイレーション、その合間にまた泣いて、寝て……って日々でした。

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“男だった過去を武器だと思って歩みを止めないでいきたい”

ヘス:全てのネガティブなものが一斉に押し寄せたその時期をどうやって乗り越えたんですか?

優花:とにかく辛い時期でしたが、ある意味一気に自分の中が空っぽになって、何にもなくなった状況で、それでも私に残ってるものを探し時に、ふとモデルの仕事とかやってみたいなぁ……って思えたんです。他人と何かをできる状況じゃなかったというのもあるのですが、生まれ変わった今、自分を成長させる時期があっていいんじゃないかなって。自暴自棄だったから逆に原点に帰ることができたのかもしれません。

ヘス:その後に事務所に所属したんですか?

優花:そうですね、そこで今までやってきたことをいかしてメイク動画を配信したりする中でつかんだチャンスがプリティウーMENでした。

ヘス:プリティウーMENに出演した反響はとても大きかったですよね。今まであまり触れられなかった同じ経験をしてきたセクシャルマイノリティの共演者や業界の人々と接することで変わった事はありますか?

優花:劇的に変わった事ばかりで挙げればきりがないのですが、何よりも印象的なのはさつきさんに出会い、彼女の話を間近で聞く事でかなり刺激を受けました。

ヘス:番組をご覧の方はご存知かと思いますがさつきさんは、2CHOPOでコラムを書いており私も彼女の番組内の言葉やコラムを非常に注目しております。密着ドキュメンタリーも拝見しました。彼女の想いの片鱗を感じることで僕自身にも影響がありましたね。

優花:はい、私も同感です。特に彼女の言葉の中で感銘を受けた言葉があって、さつきさんが世界大会に出場した際にはたして自分は本当は女になれたのかって不安なんだ。何かで確認しないと不安なんだと思う。心の中はそう思ってる子が多いはず、子供が作れるわけではないから。でも普通の女の子が出来ないことができたら、自分はこの身体に生まれてきて良かったなって思えるから戦ってる』って。これを聞いた時に私の中にスーッと入ってきたんです。私も、男だった過去を武器だと思って歩みを止めないでいきたいです。

ヘス:その頃は失恋の傷も癒えて前に進めていましたか?

優花:そうですね。しかもその時に出会った男性によって、今現在の目標を持つことができました。

ヘス:そんな素晴らしい出会いがあったんですね。今でも支え合って進んでいるところでしょうか?

優花:いえ……でもある意味そうなのかもしれません(笑)。その方は当時、韓国からの留学生でお友達でずっといたのですが、音楽の趣味の一致が二人の距離を縮めたんです。それもすごいピンポイントで……同じアーティストのあるアルバムの中の一曲がお互いに好きでって偶然から。

ヘス:その彼が今でも支えになっている理由はどうしてですか?

優花:結局うまくいかなかった理由は最初の彼と変わっていなくて。最初から恋愛対象じゃなかったから自分が元々男だったとカミングアウトできてないま
恋愛みたいな関係がスタートしちゃったんです。カミングアウトはしようと思ってたんですが、その前に間違った形でバレちゃったんです。落とした名刺をネットで検索して、過去を知ってしまったんです。

ヘス:そうだったんですか。そうやって自身の口から伝えられなかった悔しさもさる事ながら自身の人生を受け止めてもらえないのは辛いですね。

優花:私から恋した初めての恋でしたが、今なぜ私の支えになっているのかって所は、私の歩んできた人生である男だった過去と今の私をもっとよく見てもらいたかったんです。結局どんな恋愛も人間関係も、中途半端にしかわかってもらえなくて。でも自分が有名になれれば、こうやってありのままを話してありのままの私を過去のすべての人に知ってほしいんです。今の目標は、韓国で有名になりたいんです。アパレルの会社に勤めていた時に韓国や中国にバイヤーとして滞在していた時から思っていたことだったんですが、日本にはない文化や人間性にすごく興味があるんです。

ヘス:韓国で活躍することで彼が目にしてくれたら……なんて思いがあったりしますか?

優花:はい! 彼の目に今の自信を持った自分を見せてあげて……見返したいですね。まったく怒りとかなんにもなくて、純粋に彼が見てくれたらいいなぁって思います。

ヘス:韓国でのLGBTの人々と文化に触れてみてどうでしたか?

優花:日本よりは閉鎖的でまだまだ理解が少なく、偏見を感じるところもあり、トランスジェンダーや、性的少数派の方達を周りが笑って見ていたり、少し距離感を感じました。そういった周りの好奇心の目や冷たい目線で少数派の方達が下を常に向いているような…アレ?これって昔の私に似てる?ってその時思ったんです。

ヘス:なるほど、そこに優花さんの想いや目標が生まれたんですね。

優花:今は変われた自分の経験を活かして、日本と韓国で自信がなくて下を向いている昔の私みたいな子達が私のように変われるステップになってあげたいんです。今の世間での認知や理解を得る存在になれるようにって思いがあります。でも! 私は私でいい、ありのままでいい! って思ってます。私自身、目標とする人もいなくて、自分を見てちょっとでもいいなって思ってくれる人がいれば……っていう思いで私を応援してくれる人を大切にしたいです。正直韓国の文化的にも受け入れられるのってすごく大変なんですが、やりがいがある! ってそこに燃えてる自分がいるんです。どんな事でも、成功するかわかんない所が楽しいんだ! って思うと燃えてきちゃうんですよね(笑)。自分にしかできないことをやって認められれば自分に自信がつくし、そして自分のような境遇の人の勇気になるんです。私なりに突き進みたいですね。

白い肌や華奢な身体……しかし少女の様な彼女の眼差しからは、何かに向かっていってるような強い意思を読み取る事ができました辛い過去があるからこそ、それに負けないように輝く術を見つけることができる。彼女にしか歩めない過去と現在と未来を人生を、時に共にする恋人と寄り添う事で見出してきた道は真っ直ぐだけではなくとも、彼女らしくあればいい。優花さんは知っているのだ。ありのままの大切さを……。


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【ハニハニモハニ】

 

 2016/05/30 12:30    Comment  コラム   ヘス サロン              
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