第135回 児童養護施設に暮らす少年、「同性カップルの元で暮らしたい」と希望して話題に

 

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まきむらよ。

毎週金曜、世界のニュースから性を考える時事コラム「まきむぅの虹色NEWSサテライト」をお送りしております。

今回のテーマは、「同性カップルのもとで暮らすことを希望した男の子のお話」です。

★ 児童養護施設に暮らす少年、同性カップルのもとで暮らすことを希望
★ このことを報じるニュースに、人々の反応は……?
★ 同性カップルによる子育てのいま

以上の流れで見ていきましょう!


★ 児童養護施設に暮らす少年、同性カップルのもとで暮らすことを希望
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(※画像はイメージであり、本人の肖像ではありません)

アメリカ・カリフォルニアに暮らす少年、ジェイロン君(15歳)。

彼には現在、生みの両親のところにいられない事情があります。本人のプライバシーのため、詳しくは非公開とされていますが、そのような背景からジェイロン君は今、自分を受け入れてくれる家族を探しているところです。

ということで、新しい家族を探すためのメッセージが、ジェイロン君の暮らす施設の公式サイトにアップされました。そしてその内容が今、海外メディアにまで報じられるほどの大きな話題になっています。以下の通り、全文日本語訳をお届けしましょう。

ジェイロン(2000年生まれ)は、明るく活発な子。好きな教科は英語と歴史です。ですからジェイロンは、カリフォルニア州コンプトンのトゥモロー航空博物館を訪れた時も、第二次世界大戦時にアフリカン・アメリカンだけで組織されたタスキーギ飛行隊について学ぶなどして楽しんでいました。

歴史だけでなく、ジェイロンは、ダンス・自転車・スケートボード・マンガなどの趣味も持っています。航空機に乗せてもらうチャンスも得られましたが、教官に教えてもらいながらフライトシミュレーターで基礎を学ぶことの重要性を意識していました。

ジェイロンは人懐こく、仲間たちや大人たちともうまく付き合うことができます。航空機での経験から、人に教え導いてもらうことも自分自身に合っていると感じています。

彼の人生を通した旅のために、ジェイロンは、安定した家族の一員となることを必要としています。ジェイロンが自分の育ての親として希望しているのは、同性カップル、または他のLGBT的なカップル、もしくは最低でもLGBTの若者のニーズと課題について配慮ある家族です。それから、(同じ施設に暮らす)妹と、引き続き仲良くさせてもらえることも重要です。

どうしてジェイロン君が同性カップルの下で暮らしたいと希望しているのか、その理由については、施設側は明らかにしていません。


★ このことを報じるニュースに、人々の反応は……?
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(画像:PAKUTASO

このことは2016年3月24日現在、4ヶ国語でニュースになっています。

ジェイロン君が暮らす施設の広報担当者であるステファニー・クランシー氏によると、「施設に悪意ある反応は一切届いていない。すべて好意的なものだ。たくさんの家族が彼について問い合わせをしてきていて、その件数はまったく驚くべきものだ」とのことです。

各WEBメディアにも、次のようなコメントが投稿されています。

・グッドラックだぜ、坊や。できれば妹とも一緒に暮らせるような家族が見つかることを祈るよ。

・君を愛してくれる家族と共に暮らすこと、それがすべてだよ。

・年長の子どもが養親を見つけることの難しさに、心が痛みます。養子を探している人々の多くが、赤ちゃんをのほうを望んでいるでしょう。

・我が家の子ども達のうち、ひとりは養子です。彼を産んだ母親が、私たち家族を養親として選んだのです。このような家族を築いてこられたことは、祝福されたことだと思っています。
中にはやはり「彼は普通の家族の下で育てられるべきだ」というようなコメントもありましたが、「“普通”ってなに?」といった返信がついて議論になっている様子でした。


★ 同性カップルによる子育てのいま
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ジェイロン君の暮らすカリフォルニアでは、既に16,000人の子どもたちが同性カップルのもとで養子として育てられているとのことです。アメリカ全体では、養子として育てられる子どもたちのうち4%が同性カップルを親として暮らしています出典

また、フランスでも約4万人の子どもたちが同性カップルに育てられているといいます出典。シングルの非異性愛者による子育てについては統計が見つかりませんでしたが、とにかく、いろんな家族の形があるよねっていうことは私も子どものころから思っていたことでした(「サザエさん」とかを見て)。

子どもが同性カップルを親として望む背景もまた、さまざまでしょう。「異性の親に虐待を受けたので、同性の大人と暮らす方が安心できる」とか「そもそも養親を男女カップルに限定されていることが、自分の選択肢を狭められていることのように感じる」とかね。

同性カップルのもとで暮らしたいとか、親を男女カップルに限定されたくないという希望が、日本の児童養護施設に暮らす子どもにあった場合、さて、日本社会は聞きいれる仕組みや姿勢を用意できているでしょうか? 「海外のこと」と思わずに、あらためて振り返ってみたいニュースですね。

それでは、読んでくださってありがとうございました! また来週金曜日にね。まきむぅでした◎


▼六本木・森美術館で展示が始まります♡

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