第65回 ゲイカップル+私+気まずい2時間

2chopo-65

 

3Pという下心を抱えてゲイカップルとワインを飲んでいるが、顔が赤くなってしばらく経つのに何も起こらない。さっきからボディランゲージで「こっちはいつでもオッケー」と知らせたくて試行錯誤しているのに全然反応をもらえない。どうやってカップルとコミュニケーションすればいいのかわからないので自分からアプローチもできない。片方が自分を気に入ってくれても、もう片方にその気がなければ何も成立しないから、受け身になって様子見をするべきなのか。ここに座ってから既に2時間が経っていた。あと10分だけ待って、何も進展がなかったら家に帰ろう。これ以上の焦らしプレイには耐えられなかった。

 

「ちょっとトイレ……」

 

カップルの一人が席を立つと急展開が訪れた。日も沈んで真っ暗な中、隣に座っているもう片方が手を伸ばして抱きついてきた。勢いに任せて自然とキスを始めたものの、片方の見てないところでこんなことしていいのだろうか。カップルとやるときのエチケット本があれば今すぐ読んで確認したい。もしかしたら、これは浮気に当たるのかもしれない。空気を読む文化で育ったおかげで考えすぎてしまう。一線を越えていたらどうしよう。頭の中はこんがらがっていたが、体の方は素直にキスの続きをしていた。後ろからこちらに近付いてくる足音が聞こえて、嫌な汗が流れた。

 

「楽しんでるね!」

 

怒鳴られるのを覚悟していたが、案外ノリノリのようだ。振り返ると、彼は笑顔で後ろから抱きついてきた。準備完了である。そのままベッドルームに案内されて、素早く着ているものを脱ぎ捨ててみんなで一緒にベッドに飛び乗った。こうやって三人で川の字になって寝そべっていると暖かい気分になる。図体の大きい男性が三人も集まると、キングサイズのベッドでさえ狭く感じてしまう。ギシギシしすぎてベッドが壊れても不思議ではない。夢にまで見た3Pがすぐ目の前にある。自分からナイフとフォークを握って食べるだけだ。

 

約1時間後、三人で汗ダラダラ流しながらベッドに横たわっていた。ティッシュで顔を吹きながら、普段のセックスよりだいぶぐったりしていることに気付いた。ここまでマルチタスクする必要があったなんて、完全に3Pをなめていた。手も足もアソコもいつもの二倍。だから、最初から最後までやることが途切れない。気持ちよかったのは間違いないが、その分体力も消耗した。学生時代にコンビニでバイトしていたことを思い出した。レジの行列を対応しながら肉まんをチンして、空いた手でおでんをつついてた経験が今さっき3Pと重なった。

 

何はともあれ、彼らも自分と同じくらい楽しんでくれたようで、また遊びに来るように誘われた。お世辞でも嬉しかった。ちなみに、そのカップルは自分に気付かれないように秘密の合図でコミュニケーションを取っていたと後で知った。トイレに行ったのも、いきなりのキスも計画のうちだ。そんなことは知らずに余計な心配をしてしまった。めでたく3Pバージンを卒業した自分はさっそく次の目標を考えていた。アラフォーまでに乱行パーティに参加なんてどうだろう。

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