第73回 最高の自分、どん底の自分、どっちも受け入れてくれる?

2chopo-73

 

土曜日の夜に羽目を外しすぎて大恥をかいた。賢いお酒の飲み方くらいマスターしたつもりだったが、勢いに任せて空腹を赤ワインで満たしてしまった。最近ストレスが溜まっていたからかもしれない。久しぶりのパーティで浮かれたのかもしれない。理由はどうあれ、トイレで這いつくばりながら便器の中に頭を突っ込んだのは実に久しぶりである。それを親しい友達の前で披露したのならまだ笑って流せたが、まだ面識の浅い彼氏の友人のパーティでやらかしてしまった。日曜日の朝、地獄のような二日酔いにうなされながら、苦い苦い後悔に満ちた夢を見た。

 

生きていればそんな日もある。思い出せば恥ずかしいが、もう過去にある出来事に悩んだところで前には進めない。そんな醜態を晒したことを彼氏は一緒に笑い飛ばしてくれた。水しか口にしてしない自分を見て、ちょっと失敗気味なおかゆも作ってくれた。目くじらを立てない大人な対応に心が和んだ。こんなに長く一緒にいれば、お互いの美しい姿もだらしない姿も目撃している。ダメダメな一面も含めて、一人の複雑な人間なんだとお互いに理解している。少なくともそう願っていたい。

 

「そういう彼氏はキーパーだね!」

 

友達にその経験を話すとこんな言葉をもらった。キーパーとは、サッカーのゴールキーパーではなく、捨ててはいけないという意味だ。ちょっと褒めすぎである。一回泥酔したくらいで関係が悪化したら、それまでの関係だったということだ。これから将来、大失敗を味わって立ち直れなくなるかもしれないし、重い病を患って自分では何もできなくなるかもしれない。そんなどん底に落ちた自分も相手は受け入れてくれるのだろうか。そして、どん底にいる相手を自分は同じように愛せるのだろうか。実際にその日が来るまで誰にもわからない。

 

二日酔いから回復した夜、空腹を満たすためにチャイナタウンでフォーを二人で食べていた。暖かいスープをゆっくり飲んでいると、向かい側に座っている彼氏が意地悪そうに笑っている。その笑顔の理由を尋ねると、見たことのない写真を見せられた。昨晩、トイレで吐いていた自分の写真である。苦しんでいる自分と、それを心配そうに見つめる愛犬のヒューゴくんの後ろで、彼氏は嬉しそうに証拠写真を撮影していたのだ。タチの悪いパパラッチ顔負けである。やっぱり恥は誰にも見られない方がいいのかもしれない。しかし、ここはあえて開き直ってコラムの忠実なイメージ画像として使うことにしよう。

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