第5回開けドアー。今はもうオカマだらけアジア

あーん。楽しかったなーん。
もうすっかりタイぼけだおぉ。締め切りなんてマイペンライだぁ(だからそれはダメーッ!)。

というわけでここのところ、タイでの夢のような一週間を反すうする日々です。
モシャモシャ‥。グッチャグッチャ‥。
(おじいちゃん口元から夢が垂れてる!)

せっかくなのでお土産がわりに、夢の欠片を読者の皆さんにも‥。

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タイでの神秘体験。水辺に降臨した現人神でございます。

そう。微笑みの国タイでは、アジアをお股にかけまくる超人気ビデオ男優でゴーゴーボーイの航ちゃんが、下賤のオカマのホテルにまで遊びに来てくれるという幸運が訪れるのです。
エラワンの神様ありがとう!

そっこープールに誘い、トロピカルドリンクを飲んでもらいながら、「あーん、そのアングルやばい!」とか叫びつつハイビジョン動画撮影に夢中になるアタシ。ビックカメラ撮影会に参加するオヤジってこんな気持ちだったんだわ。

プールサイドの西洋人マダムが眉をひそめていたのは、きっと高級ボーイを買ったドスケベ日本人中年ゲイだと思われていたからでしょう。だいたい合ってるしマイペンライよ。

とりあえずこれで、航ちゃんファンの年増女装ども、サセコさんや生森明菜さんを2歩も3歩もリードできた気がします!(幸せ実感の基本/あのオンナより美味しい思いをしているアタシ)

さて、航ちゃんがタイにいたのは、バンコクでの巨大クラブパーティに出演するためだったのですが、本当にこの時期は、世界じゅうのゲイの皆さんが大集合していました。

街を歩けば常にそこかしこに、わかりやすいオカマがいるかんじ。中野区の週末もそんなもんだと思われるでしょうが、あんなドンキの黄袋下げてるような所帯じみたかんじじゃなくて、みんなボディとファッションに気合いが入ってるの。街じゅうがランウェイなの!

こじゃれた一軒家レストランに行ったら、ゲイエリアに近いこともあってほぼオカマが占拠してたんですけどね。
んもー筋肉ダルマみたいな体型の台湾野郎たち(リアル児雷也先生ワールド)がウジャウジャいる上に、揃って脇と背中が空き過ぎの原色系タンクトップとか着やがってるんですよ。

こちとら、元カーミラ(レズビアンのためのオカズ雑誌)編集長のメイミーさんと、2CHOPOライターのおぱんぽんデブおばさんとの3人組なんで、完全にやつらの視線合戦の圏外。(ドラえもんのひみつ道具「石ころ帽子」をかぶったかんじだよ!)

仕方ないから、日本語通じないのをいいことに「なんだーその乳首丸見えのビラビラタンクトップは! お前はカイリーミノーグか!」などと雄臭ぇ野次を飛ばして、精一杯の存在アピールをしておきました。

とまあ、台湾人、韓国人、シンガポール人、中国人、マレーシア人に、今までは割と少数派だった日本人も今年は大集合して、巨大クラブパーティに、街のゲイエリアでの水かけ合戦、そしてスパ並に豪華なハッテンサウナでの泡パーティ、と皆さんエンジョイしまくりだったようです。

アジア諸国は、まだまだゲイ的にはマイペンライとは言えない環境が多いので、タイというユルい器の中で、思いっきり弾けてガス抜きしてるんでしょうね。
物価が安い上に都会的な遊び場が充実していて、雰囲気が伸び伸びしてるタイってのは、アジアのゲイが集う場所として最適なのかもしれません。

ただし、前回書いた通り、この開放感は欧米型の権利運動によって得られたものとはちょっと違いそうです。

実は、タイでも10年くらい前、日本で始まったちょっと後から、ゲイタウン周辺でLGBTパレードが開催されてきたんですが、何度か取材もした自分の目から見ても、初回が割と華やかだったくらいで、以降はジリ貧なかんじでした。
タイに住んでる友達に言わせると、やっぱり「社会に権利を訴えたくなるほどのモチベーションがない」とのこと。

欧米の場合はキリスト教の問題をはじめ、まずはセクシュアルマイノリティへの強い否定があった上での、反動としての権利運動の歴史といえるので、仏教国でマイペンライ気質なこの国には、ピンとこないやり方だったのかも。

もちろん、華僑系タイ人を中心にカミングアウトしづらい環境の人もいますし、ユルユル型に受け入れる社会だと法整備などの分野は進みにくいのかもしれませんが、現実としてタイ人ゲイの主流は、自分の素直な生き様で周りを受け入れさせてきたってことなんでしょう。

社会が多様性を認めることと、
自分自身が素直に生きること。

宗教的弾圧はないものの、和を大切にする島国気質の日本では、きっとこの両輪が少しずつ進んでいかないといけないんでしょうね。

そしてやっぱり、人の目なんか気にしないで、自分らしく振舞って人生を楽しむ姿勢を、アジアで一番感じさせてくれるのがタイで、それはケツの穴の小さいアタシ(あーん)の憧れでもあります。

レストランで隣に座ってた中国人ゲイちゃんは、怪訝な顔でスマホをいじるアタシにWi-Fiのパスワードを紙に書いて渡してくれたし、目の前でかっこよく踊ってた韓国人ゲイちゃんも、それを褒めたら喜んでハグしてくれました。お二人ともいい笑顔だったわ。

自分らしく生きる人たちの微笑みの国。
そこに、なかなか素直になれない部分も多いアジアのゲイたちが集って、心のドアを開き笑顔を交し合っていた、そんなステキな週末でした。

あーん。楽しかったなーん。(冒頭に戻る)

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