第43回 唄を忘れたカナリヤは 月夜の海に浮べれば 忘れた唄をおもいだす

この連載を読んでくださってる、

つまり

アラフォーの女装ゲイのたわ言にお付き合いくださっている、

大変心に余裕があり、かつセンスの良い皆さんにご報告させてください。

ブルボンヌ、

4月から、NHKラジオ第1の新番組『午後のまりやーじゅ』(月~金 後1:05)、の木曜レギュラーになることが決定しました!

 

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http://www.oricon.co.jp/news/movie/2021377/full/

ありがたやありがたや。

『知りたがり!』さんが準レギュラーに抜擢くだすった時もビックリしましたが、

今回もどうやらNHKとしては初のオネエキャラレギュラー起用になるそうで、

ほんと身に余る光栄でございます。

その余った部分をなんとか収めるために、精進しなくてはあきまへんね。

今まで主に女性に受け入れられてきたオネエ枠ですが、

NHKお昼の40代~50代の男性が中心のリスナーさん、それも全国に行き届くオカマ声ということで、

そりゃもう、許していただけない皆さんも多くいらっしゃることでしょう。

魅力ある話者になれるよう、幅広いテーマに対応できる勉強が必要なのはもちろんですが、それ以前の問題として「オカマの話なんて聞きたくねえよ」と思ってらっしゃる方もいるはず。

というわけで、

今のうちから、おじ様に「気持ち悪ぃな!」と言われるたびに自ら乳首をいじってこっちは気持ちよくなっちゃうという、パブロフの女装トレーニングでも始めようかと思っています。

ひぃ。

てゆうかそもそも、

なんでゲイってのは、存在を公にして発信することや、好きあってる者同士が一緒になることを、

「許したり許されなかったり」

するんでしょうね。

昨年のオバザレで「カミングアウトについて考える」シリーズを書いてみて、自分でもあらためて感じたことは

「自分で自分を許していない」ゲイの多さでした。

ちょっと前にこんなニュースがありました。

同性愛者、カミングアウトした人のほうがストレス少 カナダ

http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2924696/10195030

これ、当たり前っちゃあ当たり前ですよね。

人に言ったら嫌われるかもしれない、拒絶や排除をされるかもしれない、だから言えない、というのが、多くのセクシュアルマイノリティがクローゼットにならざるを得ない理由です。

その中で、自らのプライド(もしくは生まれつき自信満々)や、恵まれた(もしくは育てた)環境の中で、オープンにすることにゴーサインを出すことができた人々のほうが、生きる上での開放感があるのは想像できます。

そして、セクシュアルマイノリティの自殺率やうつ発症率がストレートに比べて高いという統計結果が出ていることなどからも、ストレスの存在も間違いないでしょう。

ただ、こうしたニュースをとくに私見を挟むでもなくツイートすると、知人から「でも、カミングアウトされたほうのストレスも考えないと…」といったリプライが来たりもします。

この発想は、日本人らしい謙虚さと相手の気持ちを考えた優しさ故なのは分かるのですが、このニュースに「自分が救われるために、相手のことを考えずにおっ広げていこう」という傲慢な意志を感じたのだとしたら、それは寂しいんじゃないかしら。

大事なのは、ストレスを抱える当事者も、聞いてストレスを感じる受け手も、そこに偏見や不寛容があるからなので、両者のストレスが和らぐ状態を目指すことではないでしょうか。

ストレスが地球をダメにする

ストレスが女をダメにする

と、オバさんになるずっと前に、森高千里さんも連呼してました。

自分と違う属性を持つ他人を許せない、その存在を思うとイライラしたり、心に嫌悪や憎しみの感情が沸いてくる、という状況が、

宗教や国や世代や、性的志向と絡んだ時に、人々のせめぎ合いが始まります。

そして、遮断した心は、いつか他者か自分自身のどちらかを滅しようとするのだと思います。

不寛容さが戦争をしなくてはいけないレベルに達した時に、人はようやく、他者を許さなかったせいで自分自身が滅ぼされる恐怖を身を持って知ることができる、そんな愚かさを繰り返してきた生き物なのかもしれませんね。

先日の、Campy! bar オープニングパーティでの、中村うさぎさん中瀬ゆかりさんをお迎えしたトークショーで、

肉乃小路ニクヨさんが

「女装が表舞台でしゃべらせてもらえてるなんて平和な証拠。

アタシたちは炭鉱のカナリヤだ。

アタシたちが鳴けなくなったら危険なんだよ!」

ということを、(南米口調で)おっしゃってましたもん。

そういう意味では、世界をリードする大国、アメリカさんがオバマ兄貴の再選で、人の寛容さを強調するほうに動いていることは、本当にありがたく、大きな出来事だと思います。

歴代大統領では初!同性婚を語ったオバマ

~日本では報じられないオバマ就任演説

http://toyokeizai.net/articles/-/12620

こうしたムードの中、オスカーの主演女優賞も受賞しているトップ・スターのジョディ・フォスターが、公の舞台で披露してくれたスピーチも感動ものでした。

 

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全文公開! ハリウッド史に残るジョディ・フォスターの“カムアウト”スピーチ

@ゴールデン・グローブ2013

(記事中の画像をクリックすると分割されたスピーチ全文が読めます)

http://www.elle.co.jp/culture/photos/jodie_foster_speach2013_0203

素晴らしい、と何回言っても足りないくらいに、素晴らしいスピーチをしてくれたジョディ姐さん。

アタシも映画レビュー記事などでは、

『フライトプラン』の時、「ギャー! 息子が誘拐されたー! 飛行機じゅうがアタシの敵よー!」とか騒いでる姿を見て、設定を知ってるはずの観客まで「ジョディ、本当にただ頭のおかしいヒステリーババアってだけなんじゃ……」と思わされたくらい、イライラ演技の達人。

http://www.cyzowoman.com/2012/03/post_5271.html

などと評してしまった姐さんですが、

彼女の常に険のある表情や、『告発の行方』から続く「必死に訴える姿」のイメージが、まさに現実とリンクした瞬間でした。

本人の心の葛藤と、それを乗り越えて伝えることを選んだ強い意志があの演技力と気品(と険)を生んだのでしょうね。

大きな決断を、最高にかっこいいスタイルでなし遂げてくれた、ジョディ姐さんの爪の垢を煎じて呑みたい気分です。

あ、でもビアンだとすると、やっぱり深爪で垢なんてたまらないのかしら…(どうでもいい心配)。

アタシも、伝える機会をいただける限り、

マイノリティであることで、より深く感じられた、

きっとマジョリティにとってもステキなこと、というものを、

オカマ声でさえずるカナリヤになれたら、と思います。

というわけで春からのラジオ、聴いてください。(また営業締め)

「らじる★らじる」ってアプリでスマホからも聴けるそうですぅ。

チェンジ(変わる事)。

あなたたちはきっとそのことが大好きになるわ。

私は物語ることを続けます。

それは人々の心を動かし、そのことで自分の心も動かされることです。

この世界で最も素晴らしい仕事のひとつだと私は思っています。

(ジョディ・フォスター)

 

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