ボーダーライン 第6話

−「あなたはとてもセクシーだわ。それが私を狂わせるの。」
アタシは駆け引きが苦手なだけ。快楽に正直なだけ。欲しいものは欲しいだけ。
セックスアピールっていうのは、きっとそういうこと。
アタシはいつだって誘う女。
never know how much i love you
never know how much i care
when you put your arms around me
I give you fever that’s so hard to bare
by Peggy Lee “FEVER”−

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甘い花の蜜に誘いこまれるように彼女に近付きたい衝動に駆られた。

「こっちへおいで。」

昔深夜のTVで観た古めかしい映画。あれは何だったかな。
美しい女教師に誘惑される若い生徒。
まるで映画のワンシーンの中に入りこんだように、夢遊病に冒されたかのように、
アタシはペンを置いて彼女の元に歩み寄った。
心臓が壊れそうなほどドキドキしている。

緊張した生徒を優しく誘導するように、
彼女はアタシの両手を取ってその甲にキスをした。

ドキっとして一瞬息が止まる。海辺でのそれよりも淫靡で破壊力のある感触。
彼女が立ちあがる。目と目が合い、唇を重ね合う。

二度目の線が交わる。
脚の間の潤みが、下着を濡らしている。明らかにその先の快楽に向かっている。

唇が離れた隙にちょっと吹き出してしまった。
アタシは子供の頃から緊張し過ぎるとつい笑ってしまう。
そんな彼女もつられて笑いながらアタシを抱きしめた。
正面から抱き合って、この期に及んでもまだ、のるかそるかしている自分に気付く。
頭がぼんやりする。夢遊病に知恵熱だ。衝動が強烈にアタシを押し流していく。

キスしながらTシャツをまくりあげられて、ブラをずらされた。

「綺麗なおっぱいね。」
耳を舐められながら、初体験の時のような恥ずかしさがこみ上げる。
既に乳首が敏感になっているのがわかって二度恥ずかしい。

アタシの両手を上げたまま、柔らかい舌が左脇を舐める。
背後から回った手が両胸を揉み、敏感なそこを刺激する。

「ア…ッ!」我慢出来ずに声が漏れた。
「気持ち良い?」耳元で囁く声に脚の間が熱くむずがゆくなる。
「あなたはとてもセクシーだわ。それが私を狂わせるの。どうして欲しい?
言って良いのよ、香。」

不意に名前を呼び捨てにする彼女。
そうやってあたしが望むことを叶えようとしている。
どの男が相手でもなかった感覚に、歯止めが効かなくなる。

「舐めて…。」
彼女の唇に吸いつきながら腰が動いてしまう。

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マキシスカートをたくし上げて、美しい指が下着の上を這いまわる。
「濡れてるね。嬉しい。」
乳首を舐められながら、その指先が突起したスイッチを探り当てた。
もう立っていられない。

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