鼎談インタビュー:IMALUさん(アーティスト)【前編】

バブリーナ(以下バブ):こんにちは。2CHOPOでーす!

IMALU:2CHOPO、見てますよ!

バブ:ありがとうございます!!!

キムビアンカ(以下キムビ):ありがとう!!!!

IMALU:なんで「”にちょぽ”なんですか?」

バブ:「2丁目ポータルサイト」の略だからなのよ(笑)安直でしょ?

IMALU:あははは。キャッチー&ポップ!大事ですね。

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—IMALUさんとLGBT ”周りに普通に存在する感覚”
バブ:お友達でLGBTな人っている?

IMALU:結構いますね。まずは・・・中学校が女子校だったので、思春期に女の子に興味を持って、っていう子は周りにいました。中学校の時は皆男性と出会う機会がなかったから、女の子同士が付き合っていたりなんてこともありましたね。そういうのを見て知って、でも特別なことだという意識はあまりなかったです。

キムビ:女子校と言えばチュー。あるある!私も女子校だからわかる!でもそこにきっと、ジェネレーションの違いもあると思うんだよね。IMALUちゃんはレディ・ガガ世代だしね。自然に生きてる気がするの。

IMALU:私の場合、育った環境で考えれば両親が芸能界の人だから、小さな頃からゲイのヘアメイクさんやスタイリストさんに触れ合う機会は多かったんですよね。それもあるんだと思うけれど、私たちの世代で、ゲイだからレズビアンだから、ということで偏見を持つ人には出会ったことがないんです。むしろ周りに普通に存在する感じですね。逆に興味を持って相手に接することの方が多いです。

キムビ:カナダではどうだった?(IMALUさんはカナダの高校に3年間在学)

IMALU:カナダでは、学校の中でゲイで集まる会やクラブもあったんですよ。みんなが集まって話ができる場があるんです。それでももちろん隠している子もいたとは思うけれど、日本よりはとても開かれた環境で、だから余計に自然に感じていました。

バブ:凄い!いいなーカナダ!日本と全然違う!

IMALU:バブさんはいつオープンにしたんですか。

バブ:私は16歳。小学校高学年から気付いていたんだけどね。体育の時間の着替えなんて天国だった!!

IMALU:てことは、そんなに悩んだ時期は長くなかったってことですか?

バブ:そうね〜。小学校高学年から中学校の期間だけだったかな。テレビでようやく新宿2丁目がフィーチャーされている時期で、だから思い切って16歳で街に出て来てしまったんだよね。そしたらね、こんなにいっぱいいるんだ、仲間が!って衝撃だった。

キムビ:そう考えると、まさにカナダのサークルのようだよね、2丁目って。街全体が、仲間が集う場所になってる。

IMALU:でも2丁目っていい意味で「大人が集う街」っていうイメージが基本的にあって。だからもっと学生の子たち、10代の子たちが集まれる場所があったらいいのにって思ったりもしています。自分のことを話せない子、悩んでいる子たちが集まって話ができる場がもっともっとあったらいいのに。

キムビ:確かにそうだね。10代の思春期が一番自分自身に悩みを持つ時だしね。特に性意識って一番悩むトピックだもんね。

IMALU:そうなんですよね。しかも絶対我々が思うよりもたくさんの人たちがいると思うんです。だから、既にみんな一緒に生きてるっていう意識が大事だと思うんです。

キムビ:そんな中でも、実は女の子の方はまだまだ日本での認知やカムアウトが厳しかったりするな、と様々な人たちと話していて感じていてね。セクシャリティのことを口にすること自体が社会においてまだタブーだったりする。

IMALU:確かにそうかもしれないですね。テレビでも男の人はたくさん出ているけれど、女の人はいないですもんね。

キムビ:健康的なイメージで、カッコイイ、カワイイっていう人がなかなかでてきてくれないの。

バブ:そこをキムビアンカさんが切り拓いてくれないと(笑)

IMALU:キムさん最近Twitterで、もっと女の子がこうなれたらいいのに、とか、あと「キムビアンカは女です」とかツイートしてますよね(笑)よく見てますよ。

バブ:最近よく突っ込まれてるのよ、この人。もともとは男なんじゃないのか?とかゲイなんじゃないの?とか。そもそもゲイと一緒に居すぎるから間違えられるのよ。もうジェンダー迷子の申し子よ。

キムビ:最近特にまた波がきてるの。周期があるのよ、最近ほんとうにひどい(笑)私自身がジェンダー迷子!

バブ:いいのよいいのよ。キムビさんを見て、こういう人がいると思って、勇気づけられる人たちも絶対いるんだから!

IMALU:性とか男とか女とか関係なくキムさんがそこに存在して、あなたはあなたらしく胸張って!と発信してるのってすごく大事だと思ってます。必ず誰かを勇気づけている。

キムビ:個々の多様性を訴えて行くのって大事。アーティストって尖っている生き物なんだから、もっと自分の意志を怖がらずにどんどん発信していくべきだと思ってる。日本のアーティストってそこが弱い気がするから、使命感にもかられているのかもしれないな、私は。

IMALU:個々の意見ていうのが、日本はとても尊重されにくいですよね。カナダの学校にいて自分に合うなって感じていたのは、皆とにかく自分の意見をしっかり持っていて、それを発言できる場所がきちんとあるんです。日本と大きく違うのは、クラス/クラスメイトという括りがなくて、むこうの授業は大学と同じように授業毎にクラスが変わるというシステムなんです。常に個の環境で、先生と意見を交わしている時に、みんなが本当に色々な方向から様々な意見を述べ、発言をする。そこに対して先生はどんな意見に対してもそれをしっかり受け入れ大事にコメントをするんです。だからカナダに行った当初、「日本てどんな国なの?」「あなたはどんな人?」「これに対してどう思う?」ってたくさんの質問攻撃にあってなかなか答えられなくて、ビックリしたんです。みんな様々なトピックに対してしっかり意識や意見を持っているから、そういう環境は日本と全く違うし、個々の多様性を認めるエネルギーはとても美しいものだと感じました。だからこそ、自分はそうありたいって思ってます。

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—「同性婚」と日本の未来 ”私は同性婚に賛成です”
バブ:オバマさんの「同性婚支持発言」(※1)はどう感じてる?「同性婚」には賛成?

IMALU:賛成です。賛同します。オバマさんの発言を受けて、時代がどんどん変わって来ているのを感じました。

キムビ:オバマさんの発言後、ガガさんがすぐコメントを出したよね?日本でも著名な方がどんどん「同性婚」について発言してくれたらって思っているんだけど、なかなかそれは得られていない。IMALUちゃんは、「風営法とダンス規制」の署名運動(※2)に関しても即時にしっかり賛同表明をされていて、日本のアーティストなんだけど、とても海外っぽいというか、自分の意見をしっかり口にして外に発信しているよね。日本はまだまだ意識が低いけれど、若手でそこをひっぱっている感じがする。

IMALU:たくさんの方々にきっかけやチャンスを頂いて様々な御仕事をさせて頂いてきたので、周囲が何かに対して動き出したとき、協力や賛同ができる場合には私も積極的にそこに参加していけるよう努めています。同性婚に関してもそうで、2丁目のイベントに出るようになって、皆さんと繋がるきっかけをキムさんから貰って、意識はより強くなりました。同性婚ができるように日本の中でももっと具体的な動きがでてくれば、よりLGBTの未来が変わっていくんじゃないかと思ってます。

バブ:日本は先進国の中ではかなり遅れをとってますからね。そろそろ動いてもいいのでは?という時よね。

IMALU:ほんとそう思います。

バブ:IMALUちゃんのようにこうやって同性愛や同性婚についても、しっかり意見、意志を表明してくれるアーティストは本当に日本ではいなかったから、まさに「パイオニア」だと思う。

キムビ:ジェネレーションの点で言えば、特に様々な悩みを抱えてしまう思春期の人たちに近い年代のアーティストで、凄く大事な存在だと感じてる。

IMALU:私に何ができるかわからないけれど、とにかく自分の意志や考えをもっとしっかり確立しながら、できることであればなんでもどんどんやっていきたいです。

バブ:こうやって発言してくれるだけでも、救われる人たちは絶対たくさんいるんだよ。

キムビ:2丁目には音楽活動を通して私は入っていったんだけれども、私自身はみんなと友人になっていくような感覚でいたんだよね。でも意外なほどみんなに「キムビさんてゲイフレンドリーですね」って当初は言われた。それを聞いたときに「ハッ」って思ったの。ああ、学ぶこと、そして自分の意志を発信するこを改めてしっかりしようって。IMALUちゃんも全く同じことだと思うの。全国の多くの人が「IMALUさんが自分たちを認めてくれた。嬉しいな。」と感じると思うんだよね。ありがたいことに、「キムビアンカさんの活動を応援してます」って言われて私でさえ日々様々感じるんだから。

IMALU:一人でもそう思ってくれる人がいたら、本当に嬉しいです!!!

IMALU:なんだかいつもと違う真面目な空気ですね(笑)

バブ:いつもバブキム2人でバカな会話はしているから、時にはやりたいのよ、真剣に〜(笑)

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<後編につづく>

※ 1 2012年5月にオバマ米大統領がABCテレビのインタビューで「同性婚支持」を表明。インタビューの中で、「私は同性のカップルも結婚できるようにすべきだと考えている。この考えをあえて表明する事は、個人的に重要だとの結論に至った」と語っている。
※  2012年5月29日から始まった「Let’s Dance署名推進委員会http://www.letsdance.jp/)」主催の、風営法を名目としたダンス規制の改正を求める全国規模の署名運動。坂本龍一氏、いとうせいこう氏らが発起人として名を連ね、アーティストを始めとする多くの著名人が賛同を表明している。

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