LGBT文芸:【映画】vol.1 ~真夏のオススメ編~

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そもそも芸術の世界には「性別」というリミテッドをぶち越えろ、という感覚があるのです。
歌舞伎の女形のように男の役者が女を演じる。またその逆もあるでしょう?
クラシックの演奏者だって両方の感性を持ち演奏しなさい、とスパルタで調教されるそうで。
解りやすい所で、あたしはバイセクシャルなわけー!(そんな言い方ではない)のレディガガさんしかり。
ま、超簡単に云うと上記のようなことが基軸となって、「性別」枠をぶち越えてる人ほど尊ばれる部分があるんです。
(大枠すぎるわ)
芸術の世界には「男らしさ」「女らしさ」と言った部分をそのまま特化させることもあれば、
一回りして逆説的に魅せる場合もあるというわけです。

世界中の文化の発展の影には常に、
ゲイ・レズビアン・その他様々の「性的にストレートの枠をぶち越えている方々」の貢献がありました。
単純に日本だけの話としても、
例えば“女のすなる日記”(女しか書かなかった日記)を男なのに書いちゃった平安時代の歌人・紀貫之なんて
当時存在だけで超アバンギャルドだったでしょうし、この辺の話になるともう天照大神の時代まで遡ってしまう。。。
文化発展に重要な役割を果たしてきた世界中の偉大な詩人・音楽家・役者・・・そっちのお話はまた今度するとして、
まず今回はあたしが感じたまま、気ままに、LGBTモノの映画をご紹介してみようと思います。

初回ですからね!マニアックは置いといて初心者も見やすい入門編をば~!

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ (Hedwig and the Angry Inch)
ゲイトランスジェンダー

元はオフ・ブロードウェイで長きに渡り人気を博し、
上演されていた作品を映画化した全編パンク&グラム・ロックミュージカル風味。
とにかく劇中のどの楽曲もとても良いの!!
タモリさんのように、えー、ミュージカルってなんかカユくって苦手。。。みたいなそこのミュージカルアレルギーなあ~た!
騙されたと思って観てごらんなさいよ~、カユくないからっ(鼻息)

“私は片割れを探しているの。片割れはどんな形をしてるの?美しいの?セックスでそれはひとつになるの?
the original LOVE…”これはこの映画のテーマ曲のような楽曲“愛の起源”に纏わる劇中の一節。

彼(ヘドウィッグ)は男で、男に恋をした。愛する男と結婚するために性転換手術を受けるが、その手術が失敗。
“自由を手に入れるには何かを失わなければ。”と言うにはあまりにも残酷な・カケラが彼の体に残った。
その後あっさり男に捨てられ、傷つき、孤独を感じながらロッカーとして生きるヘドウィッグが怒り・泣き・恋をして、
と紆余曲折しながら生きて行く様はとても切なく・力強く・どこか明るい。
アバンギャルドだろうがアウトローだろうが、結局人はみんな真実の愛を求めて生きているんです!

まず既成概念を棄てて、歌う時のヘドウィグの目を見て欲しい。

監督・脚本・主演をしたジョン・キャメロン・ミッチェル氏はゲイであることを公表しているお方。
彼の表情や情感、表現力はまさに男とか女とかいう「性別」を両方兼ね備えた“the original artist”
もちろん“Wig In A Box”のシーンに代表されるような劇中の彼のドラァグ・クイーン調の衣装やメイクアップの数々もポップに愉しめるわ♪

もーこれ以上四の五の言わないから、とにかく観てごらんなさいよー!
“Midnight Radio”のパンイチ歌唱シーンなんてサイコーに気持ち良くて泣けるからぁあ!!(言い足りない)

カケラレズビアン

奥田瑛二氏の長女である安藤モモ子監督の処女作であるこの作品は、桜沢エリカ先生の漫画“LOVE VIBES”が原作。
当サイト内でピックアップした映画“ヘルタースケルター”の原作者岡崎京子先生と言い、
この時代(80年代・マドンナ直球世代)のジェンダー感て今になってようやく通用する部分があるのかしら。。。
アートの世界と一般社会というのはいつも時差があるわけよね。。。
ともあれこの作品もヘルスケと同様に女性の作品を女性が映画化するという偶然にして、初々しい意欲作♪

“ハルの好きな人ってこの女?レズとセックスしてたわけ、俺、キモー。”

こんな台詞に表されるような男ってのが、日本の平均値なのかしら?
一緒に居ても(しかも二股で!)会話は特に無くただヤるだけで、
彼女の鼻の下の産毛を“ヒゲ生えてんぞ”とか言っちゃう男。笑。

そんな男との付き合いに疑問を感じながらも、
ただなし崩しに将来の夢もなく生きている何処にでも居そうな大学生ハル。服装は非モテ系。
ハルを演じてる満島ひかり嬢は化粧っけなしでかわいいわよ。レズビアン好みな感じかしら。
そんなハルと医療系技師の年上レズビアン・サカタリコ(遠野なぎこ系フェイス)の恋愛ストーリーは、
昼下がりのカフェで食べ物の話題から始まるわけ。
どうでも良いけれども、劇中に登場する食べ物がと っ て も 美 味 し そ うw。
チーズケーキにベーグルと来たら女子は目がハートでしょ?!
花より団子的な女独特の食欲(性欲)が見えますの。。。チガウカー!w

“気になっちゃって、あなたがかわいいから。素敵だな、と思ったから声をかけて出会いに変えた。”
“女の子の感触が好き。”
“男とか女っていうより、自分にとって気持ち良い人と触れ合いたいじゃないですか。”

次々あざやかにクリ出されるリコの台詞がアゲ!

そんな強烈オープンキャラなリコに戸惑いながらも惹かれて行き、半同棲を始めるハル。
デート中に突然生理になってもOK!生理用品だけじゃなくってパンツまで買ってきてくれる♪
一緒に居ても会話が愉しい♪女同士って良いかも…♪とレズビアンの良さを感じさせるシーンの数々♪
キスシーンもと っ て も 美 味 し そ う ♪

ハルはリコの利発さや男に対してどこも弱くならない感じ(真性レズビアンという設定のため男とヤったことはない。そのため男に惚れた弱みを持ちようがない故。)に徐々に刺激を受けていくが、とあることから大喧嘩に。。。

“男も女も人でしょ?男だ、女だ、と思うから辛くなんの!”リコ!格言!
ちなみにこの必見の女と女の大喧嘩シーンは男しか居ないギュウギュウの居酒屋でクリヒロゲられるの。笑。

あと、見逃せないのは、リコのおばあちゃん役が志茂田景樹!←まさに「性別」を凌駕したキャスティング。
病気で片胸を失ったレズビアン・マダム役にはかたせ梨乃!堂々の女優力・肉感的な艶っぽさはさすが・・・濡れる!

海外ドラマ“Lの世界” がドロドロし過ぎて無理めな人も大丈夫♪
あくまで日本のお話だから、ハリウッドプロポーションの女優達が最先端肉食レズビアン事情を演じているような一種の非現実感は無し。
見やすい、エグくない青春群像劇風味。キュンとしたい貴女にはオススメ子!

というわけで、第1回目の映画紹介いかがでしたか?

世の中には実に様々な恋愛の在り様があるの。映画はその一端に過ぎない。
誰しも皆、本物の愛を求めて生きてる。それに変わりはないのよー!

すでに知ってる!だった人も、興味はあるけど入口ってどこよ?だった人も、夏休みを利用して気軽に観てみてネ!
百聞は一見にしかずとか云うじゃないw

それでは股次回お会いしましょう♪キムビアンカでした♪

 2012/08/13 00:00    Comment  コラム   LGBT文芸  映画              
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