【世界エイズデー特集 第2弾】インタビュー:荒木順子/マダム・ボンジュール・ジャンジさん(NPO法人「akta」 代表)

バブリーナ(以下、バブ):今日は、よろしくお願いします〜。

荒木順子(以下、荒木):よろしくお願いします〜。

バブ:まずは「akta」さんの設立の経緯を教えていただけますか?

荒木:2002年〜前身の「Rainbow Ring」という団体としてHIV・AIDSの予防啓発活動を行っていて、「akta」としては昨年組織化して、今年の6月からNPO法人になりました。

バブ「コミュニティセンター akta」は、いつから運営されてるんですか?

荒木:2003年の9月からです。日本のHIV感染者は男性同性間での感染が6割強で、それを予防啓発していくのが私たちの活動なんですけど、まずこの新宿2丁目という大きなゲイコミュニティの中にセンターを作って、やっていくのが大事じゃないかということを国に働きかけて始まりました。

293_4

[グラフ1 HIV感染者の感染経路別] 2011年度の新規HIV感染者は1056件で、そのうち、日本国籍の男性が923件。日本国籍の男性の感染経路(何によって感染したのか)をみてみると、男性同性間の性的接触によるものが686件。これは日本国籍の新規HIV感染者のうち、71.1%を占める。年代は20代~30代の報告が最も多い。

293_5

[グラフ2 AIDS感染者の感染経路別] 2011年度の新規AIDS患者は473件と過去最高で、そのうち、日本国籍の男性が419件と大半を占める。日本国籍男性うち、同性間性的接触によるものが255件で、日本国籍新規AIDS患者のうち、58.6%を占める。グラフ左の人数に注目すると、先の新規HIV感染者のグラフと新規AIDS患者のグラフでは、数が異なるが、ここでも男性同性間での性的接触が最も多い傾向にあり、約5割を占める。年代は30代以上に多く、HIV感染者よりも世代が高い層に多い。

バブ:ちなみに昨年はどのくらいの方が、aktaへいらっしゃったんですか?

293_1

荒木:8400人の方に来て頂きました。10代〜70代まで幅広いですね。カウンセリングは行っていないのですが、相談にいらっしゃる方も多いです。その場合は専門のところをご紹介しています。多様なセクシュアリティの方がいらっしゃるので、なるべく敷居を低くしつつ、仕事や学校が終わってからちょっと寄れる様な時間設定にしています。2丁目に遊びに出る前に、ちょっとフライヤー取ったりとか、待ち合わせに使ったりとか。

バブ:え!そういう使い方でもいいんですか!?

荒木:そうそう。お弁当買って来てたべたりとか、図書館みたいに雑誌読んだりとか。

バブ:ほんとに敷居低いんですね!知らなかった…。

荒木:HIV・AIDSの情報センターなんですけど、それだけにすると利用が限られてしまうので、2丁目のいろんな情報を置いていたり、展覧会をやったり、イベントやミーティング、勉強会なんかもやっています。

バブ:「コミュニティセンターの運営」以外の活動についても教えて下さい。

荒木「Delivery Boys」は、毎週金曜日に10代〜50代のボランティアスタッフが集まって、協力店のバーカウンターやトイレに置いていただいているコンドームディスペンサーに、オリジナルデザインのパッケージのコンドームの補充と、いろんなセクシャルヘルスの情報を届ける活動をしています。

活動当初はコンドームを置かせて下さいってお願いにいっても、「みんな楽しみに来る場所だから」って断られたりもしたんですけど、毎週訪問していく中でディスペンサーを置いて下さったり、配布している様子をみかけて、お店側から置かせて欲しい!とリクエストを頂いたりして10年間活動を続けてきました。現在170件程のお店に置かせてもらってます。こうやって広がったことが嬉しいですね。お揃いのユニフォームで街中を歩いているので、この活動の広告塔にもなってくれてます。

バブ:コンドーム、お世話になってます!そのほかにはどの様な活動を?

荒木:行政・医療機関をはじめ、団体とのネットワークや連携を大事にしていて、その中のひとつのプロジェクトに「Living Together 計画」というのがあって、HIV陽性者の支援を行っている団体HIVマップとも連動しています。

293_2

東京千葉埼玉神奈川を中心とした保健所の情報と地図、HIVの最新情報も掲載されています。協力関係にあるお店も紹介しています。ゲイライフに自分の健康状態を知るという事も取り入れて欲しいなと思って作りました。あとはマンスリーペーパーも発行しています。保健所などで緊張している時に手に取ってほっこりしてほしいな〜とか、保健師さんにもいろいろと知って欲しいな〜と。

バブ:デザイン、目を引くものが多いですよね!

荒木:ビジュアルやパッケージを大事にしていて。いいこと書いていても持ってってくれないとゴミになっちゃいますから。

バブ:今後のaktaの活動や展望を教えて下さい。

荒木:団体としてセクシャルヘルスをやっていく上で、セクシュアリティの事を世間に知ってもらうことも大切だなと思っています。大人だけではなく、子供たちにもどう伝えて行くかを考えて、昨年から行っている都立高校でのセクシュアリティやHIVなどの性感染症の講習は続けていきたいです。陽性者のヒトも予防が必要なの?と質問される事があります。自分と違うウイルスをもらう可能性があるので、陽性であってもそうでなくても、予防は心掛けて欲しいです。予防啓発って言い方は嫌いなんですけどね〜。これからもHIV・AIDSに関する情報を提供して、選べる環境を作って行きたいなと思っています。最終的には、aktaもこういう活動も必要なくなったらいいですよね。

バブ:最後にひとことお願いします!

293_8

荒木:20歳前後の若い人たちと、40代〜50代でAIDSが発症してから気付くケースが増えていて、そうなっちゃうとライフスタイルを変えなければいけないので、検査を受けるのはコワいと思いますが、いまの自分の状態を知るためにも検査は受けて欲しいですね〜。早く分かれば現在では死ぬ病気ではないですし、薬もどんどん良くなってきて、今まで通りの生活ができます。心配なことや、わからないことがあったら気軽に「akta」に来てみてくださいね!そうそう、もちろん予防したほうがいいので、セーファーセックスでお願いします。Have a Nice Sex!!!

バブ:ありがとうございました!

______________________________

akta
http://www.hiv-map.net/

293_3

akta TAG TOUR vol.2 Badi x Living Together
日時:12月2日(日)17時〜22時
会場:AiSOTOPE LOUNGE(東京都新宿区新宿2-12-16 セントフォービル1F)
料金:1stドリンク¥1,000 ※出入り自由
ショータイム:18:30/20:30
朗読 :YOU(テラ出版バディ編集部)/うっちぃ(モデル/NBGP 9th BOY)/ 竜超(薔薇族編集長/通俗作家)/松本加代(世田谷保健所/医師)
LIVE:KANA/虹組ファイツ
DJ:Kazz/Kiyoshi
MC:マダム・ボンジュール・ジャンジ /アロム奈美江

Top