カミングアウトのタイミング

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九月になっちゃった!
こんちゃ、おぱんぽんです。
これを書き始めた頃は専業主夫だったんだけど、夏からは兼業主夫になって、10月からは職業婦人(つまり会社勤め)になることになったの。
これからは忙しくなるので、原稿落とすかもしれないけど、許してね!(バブリーナへの私信)

で、新しい会社にはいることになるんだけど、あたしみたいにノンケの「ノ」の字もない、縦もれ、横もれなアブソリュゲイには、カミングアウトが大問題。
だって、38歳、独身、クネクネでゲイじゃないなんて「うそつき」以外の何者でもないじゃない?
隠しても隠しきれないズラとゲイは、相手に不安感を抱かせないために早めに告知したいものです(隠せてる人はいいのよ)。

というわけで、
新しい会社の上司には早くも
「あっ、僕ゲイなんで」
と挨拶しておきました(笑

ミッションコンプリート!

若い頃はね、これが本当にできなかった。キャリアにも自信がなかったし、会社なんて「タテマエ」で乗り切れる気がしていたの。
でもね、ある時に壁にぶち当たった。
あたしは、出版社で編集の仕事をしているんだけど、そこには「企画発表」がつきもの。そこで、例えば「女子にはこれが人気があるんです」的なことを言っても、髭でデブな非モテ男が言っても本当に説得力がない。
つまり、「ホンネ」で勝負しないと、勝てない。
そんなあたしを尻目にデキる“やおい女”が
「あたし、いま、生徒が教師を犯すような、下克上プレイがブームだと思うんです。そのスピンオフ企画本を作りたい!」
と、会議で「自分の言葉」で話してさらりと企画を通していた。

…負けたわ…

その時に痛いほどわかったの。
「タテマエ」だけではこの仕事は勝てない、と。

でも、その時は
ホンネ=ゲイ、で勝負するのは、あたしの中途半端なキャリアでは傷を負うことになる、と判断した。
ホンネの勝負は、負けたら致命傷になる。
タテマエなら、傷は浅い。
ホンネだけでは、生きていけないし、タテマエだけでも生きていけない。
そのバランスを取りながら、人間は生きている。
あたしはそれを考えながらも、悶々とクローゼットなまま、二十代を駆け抜けたのでした。

数年後。。。
ある程度、キャリアがついてきて、三十代になったあたしは新しい会社に入ることになった。
もう、同じ過ちは繰り返さないわ。。。
そんな覚悟で、あたしは昼休みの同僚女子が集まる中
「もう、気付いているとは思うけど、あたし、ゲイなの」
と告白した。
これによって、女子との交流は180度変わった。。
その後、会社にはジワジワ噂が浸透して、全社的に知られることとなって、社会生活は楽になった。
だって相手にとっても、様子のおかしい「おそらくゲイ」って、なかなかにコミュニケーションとりにくいじゃない?(笑

その代わり、精神的にマッチョな男とは距離が遠くなったわね(もともと相容れない存在だからいいけど)。
だけど、ホンネで語れることであたしのキャリアは大きくひろがった。
通した企画で勝ったものも負けたものもあったけど、
自分でぶつかって、傷を追うのは、あたしにはむしろ好ましかった。
三十代、仕事が楽しくなってきたの。

でもね
誰でも彼でもカミングアウトをしろっていうわけじゃないの、あたしも悩み抜いた決断だったし。
これは、それぞれの生き方。
ホンネばっかりがいいわけじゃない、タテマエばかりがいいわけじゃない
もし、「仕事=ホンネ問題」で伸び悩んでいるなら、それも、手だということ、かな。

あと、ここにゲイがいまーす、という宣言をすると、まわりでバッシングが起きにくくなる気がする。そのためにも一人一人が、愛される存在でなきゃいけないから、あたしはカムアウトに胡座はかきないようにはしている。
だって、他の人がカムアウトしにくくなるじゃない?
言ったからには、仕事は女以上に男以上にしっかりしたい。
あっ、ハードルあげちゃった(笑
でも、できるできないはともかくそんな覚悟が、これからの世代を生きやすくできればいいなーって思うのよね。
昔の職場でヒステリックで嫌われてる「おそらくゲイ」、な編集長がいて、結局社長に嫌われて、退職に追い込まれた人がいたの、それもあって、あたしは若い頃、カムアウトできなかったのよね。。。
その人がすべて悪いわけじゃないけど、
そんな遠回り、あたしはして欲しくないからな〜
毒ゲイより、愛されゲイでいたいわね。

 2012/09/04 00:00    Comment  コラム   カミングアウト              
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