第3回 ディズニー同性結婚式実現までのストーリー

さて、今回はディズニーでの結婚式を挙げるに至った経緯をご紹介したいと思います。

2012年3月23日に、東京ディズニーリゾートから「東京ディズニーランドのシンデレラ城を舞台としたウエディングプログラム『ディズニー・ロイヤルドリーム・ウエディング』を 2012 年 9 月より導入することを決定しました!」という発表があり、大きな話題となっていました。大のディズニーファンである私も、もちろんそのニュースを見ていました。

そして何気なく、パートナーのひろこさんとその話をしていました。

「シンデレラ城で結婚式ができるようになったんだってね! すごいね!」

「夢みたいだねぇ♡ 憧れるねぇ♡」

「そういえば…これって、同性カップルでも利用できるのかな????」

写真のモデルさんはもちろん、男女カップル。私たちのまわりには、同性カップルで結婚式を挙げられた方が何組もいらっしゃいます。それでもメディアから受け取る情報は、ほぼ100%異性愛のカップルのものです。

レズビアンである私は、大好きなディズニーで、大好きなひろこさんと、結婚式を挙げられるんだろうか???

ふと、そんな疑問が浮かびました。

そして、そんな会話の直後、東京ディズニーリゾート・インフォメーションセンターへ電話をかけていました。

「ロイヤルドリーム・ウエディングのニュースを見ました。私は女性で、結婚式を挙げたいパートナーも女性なのですが、私たちもディズニー・ロイヤルドリーム・ウエディングを利用することはできますか?」

東京ディズニーリゾート・インフォメーションセンターは総合案内だったので、ブライダル担当の方におつなぎいただきました。

そのときの担当の方からは、こんなふうに言われました。

「女性同士・男性同士の場合、どちらかが新郎様の衣装を着ていただくなどして、異性カップルに見えるようにしていただければお受けできますが、ウエディングドレス同士・タキシード同士など、異性カップルに見えない装いでのご利用はお断りしております」

つまり、一方が男性に見える格好で、もう一方が女性に見える格好でないとディズニーでの結婚式ができないとの回答でした。

なぜ同性同士に見える服装がダメなのかお聞きしたところ、「ホテルの中だけでなくパーク内で行いますので、一般のお客様への影響を考えると難しい」という回答だったので、「どんな影響があって、なぜダメなのか」会社の公式見解を示していただくことに。

「デリケートな問題なので回答には時間がかかる」とのことで、1週間、ディズニーからの回答を待つことになりました。

“まわりのお客様への影響”

「悪影響」とはおっしゃいませんでしたが、ひっかかる言葉だったのは正直なところです。

そして1週間後・・・。

「お客様のご希望のご衣装、ウエディングドレス×ウエディングドレスで結婚式を挙げていただけます。前回の「同性カップルの場合一方が男性に見える格好で、もう一方が女性に見える格好でないと結婚式ができない」という回答は、社内での認識が不完全だったこともあり、間違ったご案内をしてしまいました。再度社内と、米国ウォルトディズニーカンパニーに確認をして、こちらの正式回答とさせていただきます」という公式回答をいただいたのです!

このときの嬉しかった気持ちは、今でも忘れられません。

緊張しながら一緒に電話を受けてくれたひろこさんと、抱き合って飛び跳ねて、喜びました!

レズビアンである私も、大好きなディズニーで、大好きな人と、着たいドレスで結婚式が挙げられるんだ!

『夢を見ることができれば、実現することができる』

これはウォルト・ディズニーの言葉です。

もし最初に、「私はマイノリティだから、きっとできない・できるわけがない」と思っていたら、きっと私は結婚式が挙げられなかったと思います。

もちろん、その後も大変だったこと、乗り越えたことはたくさんありますが、何よりもまず「私にはできない」と思っていたら叶わなかったと思うのです。

あるセクシュアル・マイノリティの集まりで、「自分のセクシュアリティのために何かをあきらめたことがありますか?」と質問されたとき、会場にいた多くの方が挙手されていました。私も手を挙げたひとりです。

それでも、それでも、それでも、あきらめない。

自分はダメだと決めつけない。

「本当にこうしたい!」「こうなりたいと!」と『思う力がものを作る』のです。

セクシュアリティなど、自分の属性を理由にあきらめる必要はありません。

どんなに社会的に困難があるように思えても、本当に本当にやりたいことは、きっとできる。

社会的な困難が見えているからこそ、だからこそ、たくさんたくさん夢を持って、叶えていきたいと思うのです。

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