第58回 なくす事ない極上の指輪

皆様ゴキゲンヨウ。

HOSSYです。

もう梅雨入りですって!! 早っっ!!っと思ったら平年より10日も早く統計開始以来2008年と並んで3番目の早さだそうです。
長引くのかしらね?

けれども終わらない梅雨はない。

止まない雨はない。

日は巡り輝かしい夏がもうすぐやって来るってこと。

最初の内は彼の名前も写真も見る事もできなかったけど、わたしの雨も少しずつようやくあがりつつあります。

ツイッターで映画「トーチソング・トリロジー」の中での台詞をあげてるお友達がいました。

「時がいやしてくれるわ。傷は消えるのではない。傷は残って指輪のように体の一部になる、傷がある事に慣れてしまう、慣れるけど忘れはしない──彼を忘れたい?」

「いいえ」

「それでいいのよ」

 

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真崎航 君

彼が旅立ってから丁度10日経ちました。
訃報を受けるほんの数日前にお見舞いに行き言葉を交わしたばかりだったワタシは、あまりに突然で数日経っても「嘘だった。」と言われても、よっぽどそちらの方をきっと信じてしまえた事でしょう。

病床にあってもネガティブな事はワタシに対しては一言も漏らさず、最後に交わした会話は彼が「頑張ってね。」とは言えないワタシの手を握りしめて彼の方から「俺、がんばるから。」といい、ワタシは「うん。」と答えました。

彼は生きる事に諦めてはいませんでした。それだけに本当に残念でなりません。

彼との初対面はそれより以前から交流のあったパートナーとして最後も看取った天天くんの紹介だと思っていたのですが、後からご本人にそれ以前にお会いしていたという事をご本人にいわれました。

彼にとってのワタシとの初対面はイベント楽屋で泥酔の果てに潰れ、床に女装姿のまま仰向けに倒れて寝てる姿だったそうです。

嗚呼。。。。。なんて無様な。。。。。。

その頃には既にポルノスターとして絶大な人気者でほんとに美しい容姿でホモカーストの頂点に居る様な彼と女装という底辺のワタシが仲良くなれるとは当初思ってませんでした。

ですが、その後は色んなイベントにもご一緒になる事も多く、プライベートでも彼の家での飲み会にお邪魔したり、お食事したり、海外のイベントにご一緒したときにはホテルの部屋が一緒で普段話さない様な悩みや夢について話してくれたのがとても記憶に残っています。

人間誰しも自分の心に正直に生きたいもの。でも世間の偏見やしがらみの中で己を通して戦っていくのは非常に困難。だからこそ、しっかりと顔を上げ自分の人生を歩く人はたまらなくカッコ良く見えます。しかも、その上げた顔の造作も美しいときたら!

嫌みだわって嫉妬しちゃいます。

まるでパッと身、真逆なベクトルのような私たちでしたが共感できる価値観や想いも多く、それでも相容れない事に関しては目をつぶるのでなくきちんと対話の出来る人でした。

ワタシから多くを学べたと言ってくれてましたがワタシが教えて頂いた事の方がたくさんあったのかもしれません。

きっと交流の合った皆にしてもそういった姿勢だったのでしょう。表裏無く、誰に対しても優しく誠実であろうとし、世を切り開こうと歩いていたので傷つけられる事も多く、それでもそれを相談する時は聞くワタシの負担を減らそうとユーモアを忘れないような人でした。

最後のお別れの日は本当に抜ける様な清々しい5月の青空でした。

ご遺族と天天の好意により、彼はワタシの作った、本当に気に入ってくれていたPAN AM衣装を着て、その青空に旅立ちました。

まるで、ジェームス・ディーンね。
美しい人だった。そして美しいまま先行っちゃってさ。

ずるいわ。

また何年後になるかわからないけど、会った時「しわしわ~。」とか、あのいたずらっ子みたいな笑顔で意地悪いうんでしょ。

いいわ。無くす事のない極上の指輪をはめて、ブルボンヌさんのいう「バトン」握りしめてこれからも走るわね。

ありがとう。

わたしも大好きよ。

今回は番外編として、第23回連載 PAN AM を読んで頂きたく。

ちゃお。

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