第24回 「カンボジアに映画館をつくろう!」の活動にふれて考えたこと

カンボジア、それは私にとって遠い国でした。発展途上国、貧困、タイのお隣だよね…?(あれ? 違う?)恥ずかしながら、何も知りませんでした。

コチラ

彼女の団体「カンボジアに映画館をつくろう!」は、電気がないカンボジアの農村地区の子どもたちに映画を届けるべく活動を続けています。シーツで作ったスクリーン、プロジェクター、発電機などを持ってカンボジアへ出かけていき、現地の小学校などで映画を上映しています。

先日、「カンボジアに映画館をつくろう!」が1周年を迎え、その1周年記念イベントに参加してきました。会場は六本木のシネマート。応援に来た人たちで会場は満席! 終始あたたかい空気でいっぱいでした。イベントではこれまでの活動が映像で紹介されました。クイズ大会など楽しいコーナーもあり(私は全問正解してカンボジアの綺麗な布をいただきました)、カンボジアで活動するゲストスピーカーからの真剣な、心に訴えかけるトークもあり、充実の内容!

1周年記念イベント全体のテーマは「夢」。「カンボジアに映画館をつくろう!」は、「カンボジアの子どもたちに映画を届けることで将来の夢を豊かに描いてほしい」という思いで活動されているからです。ちょうど私もLGBTアクティビスト仲間から「夢を語り合うことの大切さ」を教えてもらったところだったので、本当に熱い時間を過ごさせてもらいました。

カンボジアの現状は、知れば知るほど、自分の無力さに虚しくなってしまうような、過酷さ、そして切実さがあります。私もカンボジアの悲しい現状を前に、考えてしまいます。自分は恵まれているのに、なにもできない。遠い日本にいる私が考えることなんて所詮きれいごとなのではないか? と。

そんな中、ゲストスピーカーの言葉の中で、特に印象的だったのはフォトジャーナリスト安田菜津紀さんの言葉です。彼女がカンボジアで、直接的な支援ができない歯痒さを感じたときに現地のNGO職員が彼女にかけた言葉。それは「安田さん、これは役割分担なんです。私たちはカンボジアで子どもたちの支援ができる。でもあなたは写真で世界にカンボジアの現状を発信することができる。それは私たちにはできないことだ。だからこれは役割分担なんですよ」
そう言われた彼女は自分の仕事ヘの情熱を取り戻し、以降もカンボジアで写真を撮り続けているそうです。

最近、ニカラグアのLGBTの現状を教えてくれる友だちや、カンボジアで活動する彼女に影響を受けて、「私は日本国内のLGBTについてしか考えられていなかった!」「もっと視野を広げたい!」と考えていました。(先日「LOVE展」でザネレ・ムホリの作品に出会ったことも影響しています。)

カンボジアにもLGBTがいる。アフリカにも、ニカラグアにもLGBTがいる。アメリカにもイスラエルにも、きっと私と同じように生活し、誰かを愛し、生きる、LGBTの人がいる。国が違い、宗教が違い、政策が違い、戦争をしていても、そこに生きる人々には違いがなくて、きっと私と同じように暮らしている。

私は「役割」の一部を担えているだろうか? 社会に生きる大人として、「役割」の一部を担っていきたい。そんな思いを新たにしました。

彼女のブログにはカンボジアで活動しようと思い至った経緯、数々の困難が、とってもおもしろい文章で綴られています。(本当におもしろくて私は声を出して笑ってしまいます。)ぜひチェックしてみてください。

非営利団体「カンボジアに映画館をつくろう!」(CATiC)に「いいね!」で応援することもできます。

誰かの役に立つことは、その人のためではなくて、自分のためなんだと常々思います。だれかに「ありがとう」と言っていただけると、同時に生きづらさ・罪悪感がほんの少し軽くなるからです。もちろん自己満足でいいと言っているのではありません。本当に誰かの役に立てた感動的な瞬間には、その瞬間にすでに自分が満たされています。そんな「ありがとう」の交換を、国境もセクシュアリティも超えて、 つなげていきたいですね。

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イベントでいただいたカンボジアの布です。

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