第15回 Gay and Lesbian Chamber of Commerce

9月7日(土)
IVLPのために8月24日(土)にアメリカに到着し、最初の週末はワシントンD.C.で、次の週末をニューヨークという、文化交流としても夜のパトロールとしても非常に贅沢な土日を過ごしてきました。9月14日には、最終都市のポートランドを出発してしまうため、今日と明日が最後の週末となります。オクラホマ州タルサでの週末は、基本的には自由行動。Tulsa Global Allianceという今回のタルサでのプログラムを作ってくれたNPOが一応、様々な自然や歴史的な場所を訪れるプランを用意してくれていて、オプションで選択することも可能。Angieさんが必要なら車を出してくれるとのことでしたが、実は、4人ともそちらはお断りしてしまいました。昨晩、ホーム・ホスピタリティを終えてホテルに戻り、Tシャツとパンツの着替えと歯ブラシセットをカバンに入れて、極めて軽装にてホテルロビーに22時に集合。Holiday Innの裏口から外に出て、近くの別のホテルまで歩いて移動し、タクシーに乗り込みます。向かう先は、タルサ空港!!!IVLPでは、週末は自由行動ですが、基本的にその都市から外には出ないで欲しい、との依頼を受けていました。4人で、その「基本的に」という言葉に望みをかけ、大事な大事な最後の週末をフル活用したい!ということで、今週の研修の合間にコソコソとネットで航空券を予約。用意周到にホテルのベッドシーツをぐちゃぐちゃにしたり、Don’t Disturbタブをドアにかけたり、それぞれ工夫してホテルの部屋を出てきたわけです。修学旅行から抜け出す不良グループの気分。2CHOPOでこの記事が掲載されるころは、何事もなかったように、ポートランドで最後の研修を終えていると思います。Fredさん、マリエさん、IVLP関係者のみなさま、内緒にしていて、ごめんなさい!汗

フライトは朝5:45発のUnited Airline、ヒューストン行き。ヒューストンで乗り換えて向かう先はシカゴ!今回のIVLPにて外れてしまった都市サンフランシスコという案もありましたが、さすがにタルサからは遠く、ギリギリ一泊二日で往復しても、余裕をもって時間が取れる距離ということでシカゴに。朝にホテルを出るとなると、寝坊したり、早起きのFredさんに見つかったりするといけない、ということで夜のうちに近くのバーに飲みにいく風で行動に移し、ホテルを予約するのもね、とタルサ空港で夜を明かすことに。そこは転んでもただでは起きない生命力の強い4人。空港につくなり、飲み物の自動販売機にも、携帯を充電するコンセントにも、トイレにも近い場所を一瞬にてかぎわけ、それぞれ自分の寝床を確保。それにしても、僕はまだしも、元国会議員のお二人と、子どもを持つ母までもが、空港のソファで一晩を過ごすなんて。。。野宿ですよ、野宿。。。汗。夜があけて無事にチェックインも済み、ヒューストンでの乗り換えを経て、11時にはシカゴ空港に。ああ、タルサを抜け出して、ついに到着してしまった。。。来ちゃったからには、あとは楽しむしかない。IVLPの一環としてシカゴでもLGBTのこと、いっぱい体験しましょう。

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15年ぶりくらいに空港で野宿しました。。。

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機内から見た朝焼けが、あまりにも綺麗だったので。

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シコシコ、2CHOPOの原稿書いてます。数日分、溜まってます。

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シカゴ空港!週末タルサ脱出計画、成功です。

一泊二日ということで、「Chicago、Gay、Area」でググって出てきた街Boystownにターゲットを絞ることに。二丁目のようにLGBT向けのお店やフレンドリーなお店がたくさん集まる地域とのことらしく、空港から地下鉄に乗って1時間弱くらいのところにありました。地上に出て少し歩くと、街のあちこちにレインボーフラッグ。見つけるたびにレインボーフリークの小野ちゃんが立ち止まり、写真をパシャリ。なかなか前に進めません。笑。ゲイバーらしきお店に飛び込み、カウンターで初老の男性のお相手をしている店子に、「この辺で一番美味しいレストランを教えてください!ところで、この店ゲイバーですよね?もし良ければ、この街のゲイマップみたいなものがあればください!」と、一杯も飲まないのに図々しいお願い。謎の日本人4人に最初は驚いていましたが、初老の男性と一緒にお店をあれこれ教えてくださいました。もらったマップを見ながら、オススメの「YOSHI’S CAFE」を目指し、North Halsted Streetに入ってびっくり。通りを挟んで両側がほぼ全てフレンドリーなお店。通りの両側に数十メートルおきにある街灯自体が、レインボーフラッグをもとにアールデコ調にデザインされていて、案内マップさえレインボーで色づけされて通りの各ブロックが紹介されているほど。なにここ!?街全体がレインボー。Boystown、名前負けしてません。「これはじっくり隅々まで見て回らないとですね。」と、現場主義の大悟さん。

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シカゴのLGBTタウン、Boystownに到着!

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「3160」というゲイバーでBoystownについて聞込み調査。

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メイン通りのNorth Halsted Street。街灯も地図もレインボー。

治安の悪かったこの地域に、1980年代に入り、少しずつゲイを中心にLGBTが移り住み始め街の骨格ができ、1990年代に商業店舗が一気に増え、現在のBoystownの原型ができあがったとのこと。街をあげてのLGBTフレンドリータウンとしての情報発信は、1996年に組織化されたChicago Gay and Lesbian Chamber of Commerceという、LGBT関連ビジネスやBoystownにてビジネスをする会社や店舗がメンバーとなった商工会議所が中心となりすすめてきたそうです。大小あわせて約600のメンバーからなり、プライドパレードや映画祭など、年間における様々なイベントにおいて広報物を制作したり、連携企画をスポンサーしたりしている、二丁目振興会が、三丁目や新宿御苑あたりまでの地域を巻き込み、運営規模を拡大したという感じでしょうか。ちなみに、アールデコ調の街灯はBoystownを世界のLGBT観光地区にしよう!という目標のもと、コミュニティのシティプランナーたちにより計画された地区整備の旗印として1998年に完成。現在、通りを挟んで両側に11本ずつ合計22本あるそうです。ニューヨークやサンフランシスコばかりがLGBTタウンとして語られますが、シカゴはかなり穴場だね、というのが到着後1時間程度しか経っていない4人の総意。あちこち写真を撮りつつ、おしゃべりしつつで14時をすぎてしまい、残念ながら「YOSHI’S CAFE」は一旦クローズ中。仕方なく、別の店にてランチを食べて、お土産屋さんなどを巡りながら、シカゴに到着してから電話をしまくり何とかおさえることのできたMajestic Hotelにてチェックイン。今晩は、ソファで野宿ではなく、ダブルベッドが2つのスィートルームに4人でお泊まりです。1人60ドルくらいで、意外とお安く見つけられました。

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レインボーピザ発見。あんまり美味しくなさそう。笑。

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週末タルサ脱出計画でシカゴを選んで良かったね、の昼シャン乾杯。

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大切なランチ。今回は大失敗。DORITOSチップスをチリソースで煮たような料理。。。まずい!

井戸ママが街で見つけたネイルサロンにてキレイキレイしている間、小野ちゃんと大悟さんとホテルで一休みした後、Boystownをブラブラしていると、Lake View Presbyterian Churchという教会を発見。建物自体は夕方ということもあり既に閉まっていましたが、街灯にかかるバナーは、レインボーをあしらったデザインに。小野ちゃんの目が輝きます。しかも今回はかなり激しく。実は、小野ちゃんはお父さんとお母さんが敬虔なクリスチャンで、ご自身も小さい頃から教会に通ったり、教会付属の幼稚園で育ったり、コーラスチームに入って歌っていたりしたカトリック教徒。日本でも、一部のクリスチャンの当事者がキリスト教とLGBTのことを考えるグループを手弁当で開いたりもしているそうですが、まだまだ大きな動きとはなっていないとのことで、ここまで、ど真ん中からレインボーを発信している場にいてもたってもいられない様子。フェンス越しに看板を見ると、明日日曜日の朝9時からと朝11時から礼拝があるとのことだったので、みんなでいっしょに行こうね、と小野ちゃんをなだめ、夕食に向かうことに。途中、大悟さんが、「あ、セブンイレブンだ!入りましょう。」と突然立ち止まります。セブンイレブンなんて世界中にあるのになあ、と思いましたが、その真意はセブンイレブンという日本でも当たり前の場所にLGBTフレンドリーな表明がないかを確かめたい、とのこと。さすがの現場主義の徹底っぷり。そして、当然のように、お店ではレインボーフラッグが販売されていました。売れるものしか置かない、というのがセブンイレブンの戦略なので、土地柄コンスタントに買っていく人がいるんでしょうね。とりあえず、一本購入し背中のカバンにさして、井戸ママとの待ち合わせの場所、夕食の店「YOSHI’S CAFE」へ。

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Majestic Hotelにて。

地元のゲイがオススメするのも納得。日本食や日本食材をベースにしながら程よくフレンチテイストな料理は品数も豊富で、手頃な値段なのに、味もボリュームも大満足。いつものように4人で幾つもの料理をシェアして、あれこれおしゃべりしながら食べていると、シェフの奥様のNobukoさんが席までご挨拶にきてくださいました。1979年にシカゴに来て、もともとフレンチレストランで修行していたパートナーのYoshiさんとお店をオープンしたころは、もう少しファインダイニングに近い形式だったとのこと。その頃は、まだBoystownにもゲイバーが5〜6軒くらいしかなかったそうですが、日に日にたくさんのゲイが移り住むようになり、治安の悪かった街がみるみるオシャレに変身。そんな街の住民に愛される店にしたいと、形式をよりカジュアルにし、値段も落とし、親しみのある雰囲気に変えたところ、大ヒット。店の大きさも2.5倍くらいに拡充することができたそうです。IVLPのことを説明しつつ、「この2週間で一番美味しいディナーです!」とお伝えすると(お世辞ではなく、本当に)、なんとたらふく頂いた後に、ココナッツミルクとレモングラスのムール貝蒸しと、お弁当スタイルの和食盛り合わせを新たに御馳走してくださいました。シカゴに来たら必ず寄りたいなと思えるこのお店は、集まる人もいい雰囲気で、スタッフの方もとてもフレンドリーで個性的。中には16年働いている人もいるそうです。YoshiさんとNobukoさんの人柄ですね。

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湯むきしたトマトに入ったガスパチョ。

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テラス席は5月から10月いっぱいまで。

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お弁当スタイルの和食盛り合わせ、ゴボウのきんぴらが最高でした。

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NobukoさんとYoshiさんと。お土産にマカロンももらいました。

小野ちゃんと井戸ママは明日に向けて先にホテルに戻り、大悟さんと恒例の夜のパトロールへ。「明日もあるので、そんなに何軒も飲み歩けませんので、一番混んでいるところにしましょう。」という大悟さんの意見に従い、North Halsted Streetに面したところのテラス席にたくさんの人が楽しそうに飲んでいた「SIDE TRACK」というバーが気になり、何気なく二人で入ってみてビックリ。入り口からは想像もつかないほど広い店内で、2フロアのあちこちに、合計8カ所くらいバーカウンターがあり、TVで最新PVが流れるバー、ちょっと落ち着いたソファラウンジ、通りに面して道行く人をチェックできる夜風が気持ちいいテラス、そのテラス席を中から眺めることができる大きな窓がついた明るいバーなど、ageHaをバーにしたらこんな感じ、というくらい人、人、人。Boystown中のLGBTが集まっているのでは?と思うくらいで、8割がゲイ、残り2割がビアン、トランス、ドラァグ、ストレートと入り交じっていて、年齢層も20代から60代、70代くらいまでが自分の好きなテイストのバーで友達と楽しんだり、ひとり待ち子として壁際で周りをチェックしていたりしています。車椅子でくるお客さんにも遭遇したりしました。これから、シカゴに遊びに行かれることがある方は是非一度のぞいてみてください。必見です!

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シカゴBoystownのメッカ、「SIDE TRACK」。待ち子している大悟さん。

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車椅子のお客さんも。

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バーカウンターのひとつ。これがあと8つあります。デカい!

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