第16回 Here I am, Lord

9月8日(日)
シカゴ2日目。夜のパトロールから戻ってリビングのソファでいつの間にか寝ていたようで、せっかくのダブルベッド2つのスイートルームを満喫できず、残念。何かの間違いがあってはいけないということで、大悟さんと小野ちゃん、井戸さんと僕というペアで寝る予定だったのですが、ちらりと寝室を覗くと、井戸さんが疲労困憊の様子でベッドの真ん中で大の字で寝ていたので、それはそれで良かったのかなと思い、MacBook Airを開いてネットサーフィン。FacebookもTwitterもWEBニュースもどこも2020年東京オリンピック開催地決定のニュース。Tokyo Rainbow Weekのメンバーと、オリンピックが来るなら、最低でもそれまではWeekを続けようね、と半分冗談混じりで話していたのが、いよいよ現実に。その頃は、44歳。。。想像できない。。。ま、厄もあけてて良い頃でもあるし、とポジティブシンキング。さて、簡単に朝食を摂って、ホテルをチェックアウトして、歩いてLake View Presbyterian Churchへ。9時からの礼拝に参加です。

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スイートルームに宿泊したMajestic Hotelをチェックアウト。

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昨日セブンイレブンで購入したレインボーフラッグ。風をきって歩きます。旅の恥は掻き捨て。

実は、教会の礼拝にきちんと参加するのは初めて。カントリー調のギターセッションのライブがあったり、日常よくある出来事から学ぼうという3人寸劇があったり、様々なイメージ写真に載せて聖歌の歌詞をプロジェクションしたり、自分が想像していたよりも礼拝がカジュアルなスタイルにびっくりしたけど、初心者にも安心、といったところ。幾つかあった聖歌は、はじめて聞いたメロディーだけどすごくシンプルで何となくリズムに乗せて歌えて、天井の高い教会の中でいい感じで共鳴してくれるので、とても気持ちいい。毎週一回、月に一回、教会に通う時間を持つというのは、信仰とは関係なく、慌ただしい毎日をリセットしたりする意味でも役立っているんだろうなと思ったりしました。

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街にかかるLake View Presbyterian Churchのバナー。

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教会の前で。

みんなで聖書の一節を一緒に読み、最近あった素敵な出来事を共有し、最後に「Here I am, Lord」(神様、私はここにいます)という聖歌を歌い上げ、アーメン。何だか凄く気持ちよかった!と小野ちゃんに伝えたくて、後ろを振り向くと、小野ちゃんの目から滝のように涙が溢れています。。。「小野ちゃんのそばにも、神様はいつもいるからね。」と声をかける隣の井戸ママももらい泣き。カトリック教徒の家族や教会の仲間のなかで、レズビアンである自分に信仰的にも折り合いがつかないまま日本で暮らしたという小野ちゃん。ようやく少し胸のわだかまりがほぐれてくれたかも、自分の中にキリスト教が知らないうちにこんなに根付いていたんだと改めて気づいたよ、ということでした。アメリカで同性婚の問題が大きな争点となるのはキリスト教が大きな存在で、日本ではその存在が小さくて、と簡単に整理してしまっていたけど、小野ちゃんのように信仰心や感情の葛藤、そして自分の存在自体を押し殺しているLGBTがたくさんいるんだろうなと思いました。

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ステンドグラスも、とてもカラフル。

小野ちゃんが一人で座ってお祈りしているので、本日の礼拝を取り仕切っていたJoyさんからお話を聞くことに。ここ、Lake View Presbyterian Churchは歴史が長いプロテスタントの一派、日本で言う長老派で、1884年から続く教会。LGBTフレンドリーであることを前面に打ち出すようになったのは、Joyさんが教会で働き始めた年の翌年、1998年かららしく、Boystownに多くのLGBTが移り住んで来るようになり、住民からの緩やかな要望が教会に寄せられるようになったからとのことでした。Open Door、Open Heart、Open Mindを教会のモットーにしていて、教会に働くスタッフの中にもLGBTが何名かいるほど信仰的にもLGBTを受け止め、教会で結婚式をあげるカップルもいるそうです。ちょうど戻ってきた小野ちゃんに、Joyさんを紹介し教会の歴史やスタンスを伝えると、また涙が滝のように。。。ガシッと小野ちゃんを抱きしめるJoyさんが、「大丈夫、大丈夫だから。あなたはずっと愛されているから。」と声をかけます。「IVLPというプログラムで、LGBTの権利保護やLGBTが抱える課題についてアメリカ各地にて学んでいるんです。こないだ、タルサではOral Roberts大学に行って、保守派の意見も聞いて来たところです。」とJoyさんに伝えると、「Oral Roberts大学!?ああ、なんてこと。。。それは苦しい時間だったことでしょう。」と、小野ちゃんをもう一度ハグ。。。やはり、Oral Roberts大学は、僕らの予想通り、アメリカ人、特に教会関係者にとっては、旧態依然とした偏った思想の大学として有名とのことでした。あのスマイリーな学生さんたち、大丈夫かなぁ。。。

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涙が止まらない、小野ちゃん。

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Joyさんのハグは、優しくあたたかい。

Joyさんに御礼を伝え、教会の前からタクシーを捕まえて、市内のトランプタワーへ。ビルのちょうど裏側にある船着き場から、シカゴの建築物を見て回るというシティクルーズに参加しました。さすがアメリカの経済を古くから支えてきた街だけあって、数々の有名建築家が当時の最新技術を駆使して建てた高層ビルがあちこちに建ち、重厚感あるシカゴの景観を作り上げています。川風と船の揺れが心地よくてうつらうつらしていると、井戸ママの慌てる声。「ゴンさん、お願い!早く写真撮って!」と訳もわからないまま渡されたiPhoneにて、ゴールドに輝くちょっとリッチなデザインのビルを背景にパシャリ。船のアナウンスでは、数々の有名人が暮らしているシカゴで一番高級なマンションとのことでした。「私が人生で一番尊敬している人のうちの一人、ゴールディ・ホーンが住んでるんだって!」とキャーキャー騒ぐ井戸ママ。憧れの人がコメディの女王、ゴールディ・ホーンというのも何となく納得。とても愛くるしいオバさんです。

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シカゴ建築物遊覧クルーズ。

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ニューヨークとはちょっと違う、古き良き摩天楼。

シカゴに来たらシカゴピザ、ということで、船を降りてオフィス街にある「Giordanos」というお店に。メニューの中でも一番定番らしきものを注文し、出て来たのはピザというよりも、トマトソースとバジルとチーズがたっぷり乗った巨大なキッシュといったところ。ミルフィーユのようにチーズと具が何層にも重ねされたシカゴピザ一枚は四人で食べてもボリューミーなのに、隣のテーブルは女子二人でコーラ飲みながらペロリ。見ているだけで、既にお腹いっぱいに。。。一泊二日のシカゴ計画、かなり効率的に色々見られて、経験出来て良かったねと自画自賛しつつ、Fredさんとマリエさんに見つからないように、無事にタルサに戻ってようやく計画が完了、間違っても飛行機に乗り遅れないようにと、早めに地下鉄に乗って空港に向かうことにしました。

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シカゴピザの専門店、「Gioradnos」。

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普通サイズでも、一枚がこの大きさ!

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ピザというよりは、ピザ風味のキッシュ。

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バイバイ、シカゴ!

帰りは直行便だったため、一眠りしているうちに、2時間弱でタルサ空港に到着し、タクシーに乗りその足で夕食を食べに行くことに。数時間前にたらふくシカゴピザを食べたのに、胃袋は既にアメリカサイズに。この2週間で既にスーツのベルトも一つ緩んでいるのも見てみないふり。帰国したら、走ります。向かった先は、井戸さんと大悟さんが金曜日の夕食でトライして、ぜひ僕たちにも経験して欲しいという「YOKOZUNA」。鼻ピーに漢字タトゥーのパンクな兄ちゃんたちが作る、創作ジャパニーズ。韓国人がオーナーでメニューは何でもあり。手際よく巻き寿司をつくる姿には感心しましたが、さすがに太巻きのストロベリー載せにはやられてしまいました。。。無事にホテルに戻り、ミッションコンプリート。

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手巻き寿司をつくる、パンク兄ちゃん。スタッフもみな何故かクラブ系。

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牛肉のタタキ巻、その名もYOKOZUNA。結構いけます。

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太巻きのストロベリー載せ。。。汗

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チャーシュー麺。ジャパニーズというよりアジアン。

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ミッションコンプリート!

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