第16回アタシの中のあなたを いつも隠して生きてきた 誰もが知るノンケ歌がアタシには響かない

めんそーれー!
Campy!ガールズ、新宿2丁目での恵比須マスカッツさんと共演の翌週は、
毎年恒例となった沖縄ゲイナイト&ビーチパーティーでした。

今年も国際通りで買った3色違いのムームーを着て、

♪ハイサイおじさんハイサイおじさん
ビーチに来てまで女装する
あイヤん あイヤん あイヤイヤイヤイヤん

とテーマ曲を歌いながら真っ昼間の浜辺に繰り出す、夏の女装さん。

ビーチパーティー参加のイケイケボディなゲイの皆さんとはしゃぐのももちろん楽しいんですが、
なぜか毎年必ず、地元の女子高生ちゃんたちが通りがかるので、
彼女たちを威嚇しに行くのも楽しみのひとつなんです。(女装ナマハゲサービス)

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今年はソフトボール部の元気な女子たちと。
(ソフトボール部ってことは、きっと何名か将来有望な女子が…)

2年前は、笑顔で近づく女装おじさんたちを見て、砂浜をダッシュで逃げられたのに、
去年は逆に、質問責めに。
今年の彼女たちにいたっては、女装のアタシたちだけでなく、
ほかのゲイのお客様とも写真を撮ったり、会話をしていたみたいです。

つまり、女装ナマハゲに対しての女子高生の反応が

拒絶 → 興味津々 → 交流

と、急激な変化を遂げているんですよね。

もう全然ひいてくれないので、
「最近の子供はマセちまって、ナマハゲを怖がってくれん!」
とお嘆きの男鹿半島のナマハゲ担当兄貴たちにシンパシーを覚えつつ、
社会の変化というのを体感しちゃう面もありました。

まあ、そんなのは、遊び場での若い女子が相手の話だしねぇ、とお思いかもしれませんが、

なんとその頃、
オヤジ+経済という真逆の世界
『週刊ダイヤモンド』『週刊東洋経済』誌上でもLGBTへの関心が動き始めていました。

『週刊ダイヤモンド』7月14日号
特集2 国内5.7兆円LGBT市場 徹底攻略

『週刊東洋経済』7月14日号
第2特集 日本のLGBT

と、それぞれ10ページを超える特集を掲載!

LGBT当事者による座談会記事もオンラインで読むことができます。

『LGBT――もはや、知らないでは済まされない――』(ダイヤモンドオンライン)
http://diamond.jp/category/s-lgbt

全国のパパさんたち、お聞きになりまして?
「もはや、知らないでは済まされない」んですってよー。

女性誌でのファッションやカルチャー、恋愛センスなどの話題でなら、
ひと昔前からゲイ、オネエ枠というのはもはや定番でしたが、
ついにマーケティングや、社内の人間関係という切り口で、
経済専門誌に取り上げられる時代になったんですね。
あーん、パパンとマネーが、アタシを見てるぅ!

そこで、結局思い知らされたのが、
この座談会記事の中で参加者の皆さんから何度も出ている
「カミングアウト」「可視化」という言葉なんですよ。
経済誌がマーケティングの視点からLGBTに注目する中で、
当事者が必要性を感じているのは、結局そこ。

社会におけるLGBTが抱える問題って、正直そこに尽きるんじゃないでしょうか。

自分たちのことを知ってもらいたいなら、
扱いや制度をなんとかしてもらいたいなら、
「見える」存在にならないとしょうがないのよね。

かく言うアタシも、カミングアウトについては奥手でした。
学級委員とかしちゃうような、マジメでオタクだった学生時代は
まるっきりクローゼット(ゲイだとは言わない状態)でしたし、
その後も、大学入学時から22年間、ゲイのオトコと同居して、
仕事もゲイ雑誌編集者からの女装パフォーマーと、
骨の髄までギットギトなオカマ人生を送ってきたくせに、
母親にゲイだということを言えたのは、30歳を超えてからなんです。

逆に言えば、人並み以上のクローゼットだった状態から、
今の、女装でテレビに出てオトコ大好き公言をする
狂い咲きダダ漏れの境地にたどり着いた身だからこそ、
クローゼットとオープンリーの両方の気持ちが分かるという面もあるのではないかと。

ただし、まず、一口に「カミングアウト」といっても、
対象によって話は違ってくると思うので、
ざっくりどんなパターンがありそうか挙げてみます。

「親兄弟へのカミングアウト」
「職場でのカミングアウト」
「気持ちの通った友人へのカミングアウト」
「赤の他人へのカミングアウト」

てなところでしょうか。ざっくりね。
これ、ついにアタシは全項目ほぼ制覇してしまったんですが、
それぞれ微妙に意味合いや難易度が違うと思います。

もうね、丁寧に話せばキリがないことだし、
LGBTの内なるフォビア(嫌悪)も思い知ってる身としては、
そんなの語るの、めんどくさいことこの上ない。
お笑いエロ女装が語るには、マジメかつ深すぎるわ。

でも、このテーマを無視して、
「虹の向こう」は、無いわけよね。

オヤジ経済誌上で、LGBTのカミングアウトの重要性が語られる時代ですもの。

アタシも、軽い尻だが重い腰をあげて、
次回から、本人知人の体験談を折りまぜつつ、
「LGBTのカミングアウト」に向き合ってみたいと思います。

よーし、今から考えるから、
来週までちょっと待っててねー!(ひどい引っ張り方)

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