スーパースター(受賞者)からの喜びの声!Tokyo SuperStar Awards 2013

 Comment  特集   Tokyo SuperStar Awards              

 

658_18

先週7日(土)に開催された、LGBTと社会の架け橋となる活動を行ったスーパースターを表彰するアワード『Tokyo SuperStar Awards 2013』(以下、TSSA)。今年も感動的なシーンが溢れたイベント当日の模様を、受賞者の喜びの声と共にレポートします。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

司会は、ジリ・ヴァンソンさんと、今春ディズニー・シーで同性結婚式を挙げた東小雪さん。

658_17

Ustreamナビゲーターは、ブルボンヌさんと、私バブリーナが務めました。


オープニング・アクトは、書道家・Maaya Wakasugiさんと、篠笛奏者ことさん。笛の美しい音色に合わせて、Maayaさんは、レインボーカラーの墨を使った書を披露。大きなボードに書かれたのは、今年のTSSAスローガン「夢を集めて、未来へつなぐ」から「集」の文字。

658_9

TSSAトークは、ベス・ブルックさん。世界4大会計事務所EYのグローバル副社長でレズビアンである事をカミングアウトしています。スピーチにはパートナーの女性も登場。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

TSSAの支援先である「CARE-WAVE」の東日本大震災で被災した子どもたちによる、演劇パフォーマンスも。

続いては、いよいよ授賞式。スーパースター(受賞者)の皆様には、以下の質問にお答えいただきました。

(1)受賞理由となった活動が、LGBTから支持された事、社会とLGBTの架け橋となった事について率直なお気持ちをお聞かせ下さい。またどの様な経緯で、今回の活動に至ったのかお聞かせ下さい。
(2)活動によって、貴方(貴社)に対してどの様なリアクションがありましたか?また活動を通して、LGBTに対する認識は変わりましたか?
(3)「夢を集めて、未来へつなぐ」がTSSAのテーマですが、東京オリンピックが開催される2020年、日本のLGBTムーブメントはどうなっていると思われますか?またどの様な社会を望まれますか?

カルチャー賞:MAX 『Tacata’』

日本が誇るガールズグループ MAX が今夏リリースした『Tacata’』は、LGBTの心を鷲掴みにした楽曲でした。ゲイナイトへの出演もあって、あらゆるLGBTシーンで『Tacata’』が鳴り響いていましたね。「Everyone is able to be Tacata、 Man/Woman 以外も Tacata」という彼女たちから発信されたユニバーサル言語は、LGBTに勇気と希望を与えてくれました。

658_7

プレゼンターは、アジア最大のゲイナイト「Shangri-La」プロデューサー吉田利信さん。

(1)今回、このような形で受賞で来た事、本当に嬉しく思っています。ありがとうございます。以前からLGBTの方々から応援の声は届いておりましたが、今回の楽曲『Tacata’』は今までにない盛り上がりで、LGBTの方々から世の中に広まったと言っても過言ではないくらいです。私達が架け橋になったと言うよりLGBTの皆さんが架け橋になって下さいました。MAXにとっては3年振りになる新曲で最初、制作会議でスタッフからオリジナルを聴かされた時は正直…本当にこの楽曲?という感じでしたが、スタッフの熱意に押された形で制作作業に入り…徐々にオケが上がり、歌詞が上がり…自分達でも感じた事のない、期待と興奮が生まれ、よし!これがMAXの『Tacata’』と胸を張って言える作品に仕上がりました。

(2)念願だったゲイナイトに出演させて頂きました。今まで味わった事のない一体感…会場は温かい空気に包まれていながらも盛り上がり、来ているお客さん全員が最初から最後まで歌もダンスも完璧なLIVEは初めてです。本当に感動しました。改めて、MAXは本当にLGBTの皆さんに愛されているんだと思い、感謝の気持ちでいっぱいです。

(3)『Tacata’』が人と人繋ぐ魔法みたいな言葉…だったように、『オリンピック』が人と人を繋ぐ魔法になってくれると信じています。お互いが認め合い支え合いながら笑い合える社会であって欲しいと願っています。

コミュニティ賞:大阪市淀川区

658_6

今年9月、行政としては異例の「LGBT支援宣言」を発表した大阪市淀川区。LGBTに関する「職員人権研修の実施」「正しい情報の発信」「当事者・団体の活動支援」「当事者の声・相談を聴く」といった活動目標を掲げ、区役所入口にはLGBTの象徴であるレインボーフラッグも掲示。授賞式には榊正史淀川区長が登壇しました。榊区長の 2CHOPOインタビュー記事は、こちら。

658_5

コミュニティ賞プレゼンターは、TSSA2010でMCを務めたMEGUMIさん。

(1)人権について開かれた街として淀川区を活性化させるという事を考えた時に、先進国ではLGBTは市民権を得ているのに、日本ではLGBTに対する取り組みが遅れているという話を聞きました。その後、ゲイであることを公表している大阪駐在のパトリック・リネハン米国総領事にお会いした際に、この問題はまず可視化することが大切だとアドバイスを受けまして、淀川区でもこの問題を可視化する事が出来ないかと「LGBT支援宣言」を発表することにしました。この活動を評価いただいたこと、大変感謝しています。

(2)LGBT当事者・賛同者の方からの応援や感謝のメッセージを全国から頂戴しました。区役所職員は基本クレーム対応が多いので、たくさんの「ありがとう」という声をいただいて、職員のモチベーションが大変上がっています。批判の声もありましたが、可視化すればするほど反対のリアクションが出て来るのは予想していました。これからもLGBTのみなさんへの支援は続けていかなければと思っています。LGBTの方の印象は、パッと見わからない方のほうが多いですよね。メディアなど目立つところに登場されている様な方が、LGBTの全ての人々ではないと活動を通してあらためて気付かされました。

(3)オリンピックはスポーツだけではなく、LGBTに関わる問題についても、日本が世界に対してどの様な態度を示すのか、どの様に受け入れるのかを示すいい機会だと思います。ソチオリンピック開催国のロシアですと、今年制定された反同性愛法が問題になっていますよね。東京オリンピック開催の際には、日本のLGBTに対する姿勢が注目されると思いますので、これからLGBTに対する理解は進み、ムーブメントも大きくなっていくと思います。

海外賞:ウェントワース・ミラー

658_19

by Andrew MacPherson
ドラマ「プリズンブレイク」で有名なハリウッド俳優のウェントワース・ミラー。彼は今年、ロシア国際映画祭から特別ゲストとして招待を受けましたが、6月に同性愛宣伝禁止法を制定したロシア政府を批難し欠席を表明。その手紙の中で、自身が同性愛者であることをカミングアウトしました。またアメリカ人権擁護団体のパーティでは、ゲイであることを悩み10代の頃に何度も自殺未遂をした過去を語り、彼の勇気あるカミングアウトを多くの人が支持しました。授賞式には本人からの喜びのコメントが寄せられました。

658_8

ウェントワース・ミラー本人からのコメントは、東小雪さんが代読。

I am deeply honored to accept this award, and I’d like to dedicate it to the young men and women who have been brave enough to speak their truth in Japan, the United States, and all over the world.

この賞に選ばれたことをとても光栄に思っています。そして日本、アメリカ、世界中で勇気を持ってカミングアウトしてきた若者たちにこの賞を捧げます。

I’d like to thank the Japanese LGBT community and I’d like to thank the Tokyo SuperStar Awards for the attention they’re bringing to the LGBT cause.

日本のLGBTコミュニティ、そしてLGBTの人権活動に注目を向けた Tokyo SuperStar Awards に感謝を申し上げます。

Your fights is my fight. And even though we are many miles apart, please know you have the support and admiration of both myself and millions of others like me as you continue to fight for equal rights in Japan.

あなたの戦いは私の戦いでもあります。たとえ遠く離れていても、私そして私と同じ様な何百万の人々が、日本において平等な権利を獲得出来る様に戦い続けている、そんなあなたたちを尊敬し、応援しています。

Stay storong. Stay proud. And thank you so much.

ーWentworth Miller

強く、そして誇りを持って。 ありがとうございました。

ーウェントワース・ミラー

企業賞:株式会社ラッシュジャパン
自然派化粧品で人気の LUSH は、ロシアで成立した反同性愛法に異議を唱えるキャンペーンをグローバルに展開。日本でも LUSH 全店舗にて、ピンクトライアングルを体にペイントし、SNSで拡散するキャンペーンを実施しました。グローバル企業が全世界にメッセージを発信した勇気ある行動は、多くのLGBTに希望を与えました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

LUSHからは、アレサンドロ・コミッソ(head of international brand)さんと高橋麻帆(チャリティ・キャンペーンマネージャー)さんが登壇。

658_13

プレゼンターは、TSSA運営協力を行った「グッド・エイジング・エールズ」代表の松中 権さん。

(1)弊社では、人権を守ること、一人ひとりが自分らしくいられる社会を創造することが大切だと考えています。セクシュアリティによってその人が判断されることがあってはいけないと強く感じており、ビジネスを展開している世界51ヶ国でもスタッフの中にLGBT当事者は多くいます。ロシアで同性愛者が差別される状況を耳にし、それに対して声を上げるのはある意味自然なことでした。その活動を支持して頂いたことは心強く嬉しく感じると同時に、多様性を認める公平な社会に向けて、皆さんと一緒に更に声を上げていきたいと思っています。

(2)当事者の方々含め多くの方から、ロシアの人々が安心して暮らせますように、勇気になった、といったリアクションや支持の声を頂き嬉しく思っています。弊社の中のLGBT当事者からは、セクシュアリティに関わらず誰だって人として同じであるということを改めて感じ、生きることにより希望を持つことができたという声も上がっています。

(3)自分らしくいられること、愛する人と一緒にいられること、そんな基本的な人権が当たり前である感覚や、「みんな違って、みんないい」感覚が少しでも広がっている社会を望みます。それを国際的に共有できる2020年を目指したいと思います。

メディア賞:NHK総合「探検バクモン “性”をめぐる大冒険」
「ハートネットTV」とのコラボレーション番組。爆笑問題のお二人が赤い口紅で並んだ広告も話題になりました。NHK総合という一般の視聴者が多いチャンネルで、LGBTのホーム新宿2丁目をナビゲート。日本のLGBTの実態や問題をわかりやすく展開し、LGBTが身近な存在であることを「すぐ近くにいる友人や同僚、家族。誰もが幸せでいられるために虹をかけよう」と温かいメッセージと共に発信してくれました。


会場には、番組MC爆笑問題からの動画メッセージが寄せられました。

658_4

番組からは、ディレクターの城 秀樹さん、久保 暢之さん、取材担当の丹野康平さんが登壇。

658_14

僭越ながら私バブリーナが、メディア賞のプレゼンターを務めさせて頂きました。

(1)多くの方に支持していただけたことに驚きつつ、大変嬉しく思っています。今回の番組は、同じ時期にLGBTを特集した、Eテレの福祉番組「ハートネットTV」とのコラボレーション企画として始まりました。実はNHKでは、これまでセクシュアルマイノリティーをテーマにした番組を総合テレビで放送したことはほとんどありませんでした。NHKの中でも、一部の人たちの問題だという認識があったのかもしれません。しかし同性同士の結婚の話題など、世界中で大きな変化が巻き起こっているなかで、LGBTについてより多くの人に理解・関心をもってもらう番組を放送する必要があるのではないか…。一方、福祉番組でLGBTをテーマとしてきたディレクターには、「福祉」の枠組みを超えて、多くの人が楽しめる「エンターテインメント」でありながら、きちんとセクシュアリティーについて伝えたいという思いがありました。こうして、Eテレの福祉番組が培ってきた取材の蓄積を、「探検バクモン」という教養エンターテインメント番組でアウトプットすることになりました。

(2)番組への反響は、予想以上に大きなものでした。正直、「新宿二丁目」がテレビ画面に出てくるだけで、チャンネルを変えてしまう人も多いのではという不安もありました。ところが蓋を開ければ、視聴率も上々。Twitterでの反響も他の回では見られないほど大きなものでした。(これは出演者のブルボンヌさんから聞いた話ですが)あるゲイの方が、番組を見たことをきっかけに、長年の友人にセクシュアリティーをカミングアウトし、これまで通り友人として付き合っていこうと言われた(など、カミングアウトのポジティブな結果)というエピソードを知りました。テレビの向こう側にいる誰かのことを想像しながら、これからもLGBTについて向き合い考えていきたいと改めて感じる機会になりました。

(3)夜のニュースで、季節の恒例ニュースとして「レインボーパレード」が取り上げられ、朝ドラの登場人物の一人として(例えば、ヒロインの友人役などとして)、自然な形でゲイやレズビアン、アセクシュアルの人たちが出演している。それぐらい、社会のなかで当たり前のこととしてLGBTが浸透していることを願っています。NHK(Eテレ「ハートをつなごう」)で「ゲイ・レズビアン/LGBT」を正面から取り上げ始めたのが2008年。それから5年の間に、社会の意識は大きく変わりました。東京オリンピックが開催されるまで、まだ7年もあります。その間、メディアがやれることもまだまだあります。それぞれの立場で、いま出来ることを地道に積み重ねていけば、きっと素敵な未来が待っていると(少し楽観的ではありますが)考えています。

特別賞:佐藤かよ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ファッションモデル、タレントとして活躍中の佐藤かよさんが特別賞を受賞。15歳から女性として生活をはじめ、その境遇を21歳のときにテレビ番組でカミングアウト。モデルとして活動することも決して諦めず、自分らしく生きている彼女の姿は、特に若い世代のLGBTから支持されました。

658_1

プレゼンターは、昨年カルチャー賞を受賞したミュージカル「RENT」プロデューサー小嶋麻倫子さん。

カミングアウトしてから約4年くらい経つんですけど、それまでの私は人と違う悩みで悩んでいる自分がすごく嫌で、学校行くのも友達に会うのも嫌な気持ちの日々を過ごしていました。でもそんな毎日の中で「女の子だから男の子だからじゃなくて、人としてかよちゃんのことが好きなんだよ。」っていうお母さんや友達からの言葉に救われて、モデルの仕事も諦められなかったのもあって、一か八かの気持ちでカミングアウトしました。まさかこの授賞式に立てる日が来るなんて夢の様で本当に嬉しいです。きっと同じ境遇の方々は、どうやって生きていっていいのかわからない、やりたい事があるのに、自分の性別や好きな人の性別が理由で否定されそうで怖いって、感じている方もたくさんいらっしゃると思います。でもそんな壁を私はこれからもどんどんブチ破っていきたいですし、同じ悩みを抱える若い世代の人たちが生きやすい世の中にするために、もっともっと頑張っていきたいと思うので、皆さんもそんな絶望を希望に変えていって欲しいなと思います。

 

658_11

授賞式終了後は「IMALU LIVE LOUNGE」として、IMALUちゃんがカヴァーライブを披露。ニッキー・ミナージュのラップでは、その英語力と表現力に度肝を抜かされ、ジャクソン5では少年の様な美声に会場は酔いしれました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ラストソングは、MACKLEMORE & RYAN LEWIS「♬SAME LOVE」のカヴァー。この曲は同性愛・同性婚をフォーカスした楽曲で、スクリーンに表示された歌詞に涙を流すLGBT当事者も。MCでは「この場所でこの曲を歌える事が、本当に嬉しいです。」と歌える喜びをアピール。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

続いては、HOSSYさん率いる東京椿油によるステージ。ドラァグクィーン・GOGOBOY・ダンサーによるパフォーマンスは圧巻でした!


ここでイベント終了と思いきや、サブライズ!なんとMAXのライブパフォーマンスが!「♬Tacata’」「♬Ride On Time」からの鳴り止まぬアンコールに応えて、おかわり「♬Tacata’」まで披露してくれました!

今年もセクシュアリティ・マイノリティである自分を誇れる、素晴らしいコンテンツ満載のイベントでした。果たして来年は誰が LGBT のスーパースターになるのでしょうか?今から楽しみですね。(バブリーナ編集長)

Photo ©2013 TSSA by Soichironakamura, toki(904foto), 三谷暢理昭

 2013/12/12 06:00    Comment  特集   Tokyo SuperStar Awards              
Top