第25回 「性別変更の父は実父」判決、4つの誤解から考える

 

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なんとなく違和感あると思ったら、物の見方の問題だったって、たまにあることね。

まきむらよ。

毎週月曜、こちらの連載「まきむぅの虹色ニュースサテライト」をお送りしております。

今回のテーマは、

「性別変更の父は実父」判決、よくある4つの誤解から考える

です。

12月12日、こちらのニュースがメディアを賑わせましたね。

▼性別変更の夫 父と認定 最高裁 血縁なくても親子

――東京新聞

素材提供:PAKUTASO

はい。そうですね。
2013年現在、日本では、同性同士で法的に有効な結婚をした事例がありません。

ですのでね

だからこそね

性同一性障害として女性から男性へ戸籍変更した方と、女性との結婚は、法的に言って同性結婚ではありません

性同一性障害として女性から男性へ戸籍変更すると、文字通り、戸籍上も男性として記載されます。

その方が女性と結婚した場合、それは法律上、同性結婚ではなくて男女間での結婚です

中には「性同一性障害? 要するにそれ、元女性/元男性ってだけだろ」とおっしゃる方もありますが、それは個人の価値判断にすぎません。例えば他者がどんなに「元女性」と叫ぼうが、その方は法律上、男性です。

今回の事例を、個人の価値判断として「元女性と女性の結婚なら同性婚じゃないか」などとおっしゃる方もあるようですが、法律上はそう判断されません。本事例は法律上、男女間での結婚です。

★「血縁関係を否定するんですか」?

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ここで言ってる「伝統的家族制度」ってなんのことだろう、とまず考えます。

例えば、ごく近代では核家族化ということが言われましたね。

おじいちゃん
おばあちゃん
おとうさん
おかあさん
ぼくたちこども
(たまにポチとかタマとか)

こういう構成をなんとなく「伝統的家族制度」と考えていらっしゃる方が多いように思いますが、ここから「おとうさん・おかあさん・ぼくたちこども」だけを核として別世帯として暮らすことを「核家族化」と呼んでいるわけで、これは数十年前って単位、戦後のことです。

では、数百年前はどうだったのか。違うキーワードを見てみましょう。「夫婦別姓は家族を壊す」という主張がありますね。じゃあ夫婦は同じ苗字を使わなきゃいけないと決まったのはいつなのか、というと、数百年前って単位、明治民法制定の時のことです。

もっといきましょう、千年前って単位で振り返ってみましょうか。平安時代、身分の高い男性には「側室」といって、今でいう妻(本妻)がいても、二人目、三人目の女性と関係をもつ習わしがありましたね。夫婦の同居を前提としない「通い婚」という制度もありました。

数十年、数百年、数千年単位で、日本の家族制度は常に変わり続けています。「伝統的家族制度」って、いったいどこのことを言っているのでしょう。「おとうさん・おかあさん・ぼくたちこども」という家族だけを「伝統的」ということは正当でしょうか。家族は多様になりはじめたのではなく、そもそも多様だったのではないでしょうか。

★「親のエゴで子どもがかわいそう」?

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