第9回 美人薄命?されど貯蓄は大切です。

みなさん、大変ご無沙汰をしております。ファイナンシャル・プランナーのTです。

申し訳ないと思いつつ、数ヶ月も空いてしまったこのコラム…。なんと!うれしいことに私の拙いこのコラムを楽しみにしてくださる方がいらっしゃるという生の声を聞きまして、1人でも私のコラムを待っている方がいる限り頑張って続けていこう!と思う所存であります。みなさん、これからもご愛読宜しくお願いします。

さて、今年も確定申告の時期になりました。

芸能人が「確定申告しにきました!」なーんていうのが良くテレビでやってたりしますが、ところで一体全体、確定申告をしたことがあるサラリーマンってどのくらいの割合でいるのでしょう?

もし、サラリーマンが自分自身で確定申告をするならば、医療費が10万円を超えた、住宅ローンを組んで家を買ったなどの理由が多いでしょう。生命保険料控除の適用は勤め先の年末調整でやってもらえますしね。殆どの方はご自身で確定申告することはないかと思います。

そんな中、サラリーマンの方々に朗報!というちょっとしたお話から。

なんと、仕事で使用しているスーツや研修費、書籍代などを経費として認められ、節税できますよー。という制度が平成25年から始まりました。最初に聞いた時は、「まー。なんと!素晴らしい制度ではないか!」と思ったのですが…。細かく調べてみたところ、皆さんの節税の前に立ちはだかる大きな壁がいくつかあることが分かりました。

1つ目の壁は『会社の証明が必要』というとことです。

この制度を利用するためには、まずは仕事のために買ったスーツや書籍などを「それは仕事のために使用しているので経費として認めます」という証明書を勤め先から発行してもらう必要があります。まだ前例がないので、会社側もどこまで認めるべきなのか基準となる指標が曖昧なのではという気がしてきました。

2つ目の壁は『節税基準である一定の金額を超える必要がある』ということです。

年収500万円の方なら全体の経費が77万円を超える必要があります。スーツや書籍、交通費、研修費、交際費などを合計しても、なかなか節税基準には届かない金額かもしれません。営業職の方で、会社からの経費支給がないのにほとんど自腹で交際費や交通費を負担しているという方は、この制度を使える可能性が高いので、ぜひチェックしてみてくださいね。もしかしたら、そのオサレなスーツやピカピカの靴も経費になるかもしれませんよ。たとえ、仕事のためっていうよりは、ステキな殿方に見てもらいたくて購入したものだとしても(笑)。

ということで、今回のコラムの本題に入りたいと思います。最近、ご相談のあったLの方のお話です(ご本人に掲載の承諾は頂いています)。

ワカコさん(37)レズビアン、彼女なし。

「今の給料じゃ、多額の貯金になんて…とても…。でも贅沢な暮らしなんてしてないんっすけどねー。パートナーもいないし、ぶっちゃけ将来が不安ですっ。居心地が良いから、契約社員のまま、こんな年になってしまいました。実は・・・会社に好きな女性がいて…会えなくなると思うとなかなか辞めれなくてっ!どうしたらいいんっすかねー。がははー(笑)」

と話したあと、一気にハイボールを呑みほすワカコさん。今の現状にこれではいけないと不安を抱えつつも、笑顔でさばさば話すワカコさんは笑顔のステキなお嬢さんというよりは、兄貴タイプのお方でした(笑)。

そんなワカコさんのご相談から、みなさんのお悩みにも参考になる点があるかもしれません。

【相談内容】
『毎月の生活がギリギリ。貯蓄もうまく出来ないし、将来が不安。』

【プロフィール】
名前:ワカコ
年齢:37歳
雇用形態:契約社員
年収:320万円 ボーナスなし
貯蓄残高:150万円

まずは、ワカコさんの1ヶ月のお財布事情をのぞいてみました。毎月26万円位の給料から、社会保険料、所得税、住民税を引かれて、手取り給料は20万円位になります。そこから家賃や食費などを支払い、貯蓄は1万円を銀行の普通預金に。また月々の保険料は2万円。その2万円のうち1万5千円は貯蓄型の終身保険で、将来的に自己資金としても利用することができます。

706_1

実質2万5千円を毎月貯蓄出来ているとして、60歳をリタイヤと想定すると現在37歳のワカコさんは今後いくらの貯蓄が出来ることになるのでしょうか?計算すると、

2万5千円×12ヶ月×23年間=690万円

60歳までに約700万円ほど貯めて行くことができるわけですね。継続は力なり!です。これに現在の貯蓄残高150万円をプラスすると、60歳の時点での貯蓄残高は貯蓄型保険も含めると840万円ということになります。

現在の日本の雇用や労働状況を考慮すると通常は65歳まで働く方が多いと思いますが、その時は公的年金の受取開始が先送りになっている可能性が高いです。ワカコさんにはその期間を埋めれるだけの貯蓄をしておくことをオススメしました。

ワカコさんの場合、60才以降も現役時代と同じ支出と考えて計算すると保険料と貯蓄を差し引いた17万円位が1ヶ月の生活費となります。平均でも、家賃込みで13〜15万円位が単身者の生活費になります。

毎月17万円の生活費が1年続くと204万円、3年で612万円、5年で1020万円…。こうやって計算すると、どんどん暗い気持ちになっていきそうですが、でも、これが事実なんです!公的年金を受取るまでの無収入期間が、長ければ長いほど貯蓄を取り崩す金額が増えていくわけです。

こういう話をしていると、とくにGの方から『そんなに長生きしないから大丈夫♪』という根拠のない自信!?からくる返事をいただくことが多いのですが(笑)、しかし寿命なんてそうそう簡単にコントロール出来るものではありません。「美人薄明よ♪だから、今を楽しむわ~。」とピチピチしていたみなさんの予想が外れて、すっかり人間国宝のお年頃になってしまった時に、ようやく貯蓄がないことが分かって後悔しないように、今からしっかり準備して頂きたいとつくづく思っております。

また公的年金の受取想定額ですが、ワカコさんの場合は、1年間で140万円になりますので、年金だけでの生活はなかなか厳しいものになるかと思います。では、ワカコさんの収入がずっと今のまま変わらないとすると…ワカコさんがリタイア後に、普通に生活するだけのお金を貯蓄するにはどうすれば良いか?この状況を改善するには?

それは、家計を見直す以外に方法はありません!

「宝くじが当たったるかもっ!だから、だいじょうぶい!」というような、誰もが羨む超絶イケメンとデートすることよりも確率の低いものに期待したってムダなんです。しっかり現実をみつめてプランニングしていくことが大切です。

ワカコさんの生活は、決して贅沢しているとは思えなかったので、支出を削る削らないという部分はご本人にお任せして、貯蓄の方法を提案しました。

銀行の普通預金の1万円の貯蓄はそのまま続けるとして、1万円5千円の貯蓄型保険に注目!その保険を分析したところ、60歳まで支払って、65歳位から解約返戻金が100%を超えるものでしたが、死亡保険はワカコさんにとってはそれほど必要ではないということ、そして、この先30年近くも積み立てるわりには利回りが低いということで、保険を見直した方が良いという答えを出しました。しかし、この保険は解約してしまうと解約返戻金が今まで支払った保険料より下回ってしまうので、“払い済み”という形にして、今まで支払った部分は引き続き運用出来るようにしました。

さらに、別の貯蓄の方法としていくつか選択肢はありますが、貯蓄型保険の代替案として、みなさんがあまり聞き慣れないと思う方法を1つ提案させていただきました。(※この方法が良い悪いというものではなく、選択肢の1つとしてお考えください。)

ワカコさんに貯蓄型保険の代替案として提案したものは…

と続けてお話したいのですが、長くなってしまいましたので今回はここまで。
代替案のご提案の詳細は、次回のコラムでお話したいと思います。

では、またお会いしましょう。

Top