第54回 妊活、はじめました♡

ふたりのママから、きみたちへ』(イースト・プレス社)を出版するにあたり、子どもを持つことは時間をかけてひろこさんと考えてきたことでした。しかし、様々なハードルと日々の忙しさに、いったんはペンディング状態に。(妊娠・出産について考える本を出したのに、それにまつわる仕事が忙しくなって中断とは、なんとも皮肉なものです…。)しかし、再び妊娠・出産に向き合い、ついに本格的に「妊活」することに!

「年齢を考えて、まずはひろこさんから…。」
「こゆきちゃんも一緒にやってみればいいじゃん! チャンスは多い方がいいよ。」
「えええ? もしももしも同時に妊娠しちゃったら、体力的にも経済的にも大変じゃない!?」
「大丈夫。ふたり同時なんてすごくおもしろそう!」
「産休とか、育休とか? どうなるのかなあ…。」
「なんとかなるよ!」
「初産だし、つわりとか? すごく大変なんじゃない?」
「そんなことなってみないとわからないじゃん。今から心配してもしかたがないよ。」
「…..。」

と、私の妊活も同時にスタートすることと相成りました…。そしていつものことながらスーパーポジティブなひろこさん。

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そんな中、先日とあるテレビ番組の密着取材を受けました。テーマは「多様な家族」。久しぶりの密着は大変でしたが、私たちにとっても本当にいいきっかけをいただきました。(番組が情報解禁になったらまたお知らせいたします。)

取材が進む中で、私たちが一緒に子育てをしたいと思っているゲイカップルとレズビアンカップルの友人たちと、6人でじっくり話し合うことができました。身体的なこと、自分が産むということ、それぞれの親のこと、職場のこと、経済的なこと…..

「こゆきちゃんとひろこちゃんに子どもができたら、全面的に応援するよ」

仲がよくても、普段はなかなか言葉にしないことまでしっかり言葉にして伝え合い、「家族」について話し合うことができました。

そして実際に子育てしているレズビアンマザーの先輩には、「名付け親にならせて!」「先のことを考えると不安は尽きないかもしれないけれど、未来は今日と地続きなんだよ」と語りかけていただきました。

おお! あれ? あれ? 応援されていないかい?
私、こんなに心もとなくてふるえているのに、「助けるよ」って言ってくれる人がいっぱいじゃないかい?

不思議なことに、私が全身全霊で取り組んでいたお仕事にもちょうど区切りが付き、「散歩していたらたまたま素敵な保育園を見つける」なんてことも続きました。

「ひろこさん、…..人工授精、やってみる?」
「お? いいね。やってみよう!」

と、いうわけで。

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人工授精にチャレンジする私たちは、排卵日がわからないことには妊娠できないので、基礎体温をつけます。ふたりでがんばります。

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チョコレートが大好きな私ですが、ちょっと控えます。ビタミン、カルシウム、ミネラルなどの補給に、間食はナッツや小魚、フルーツを少量。

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ストレスがよくないそうなので、アロマや音楽でリラックス。仕事用と夜用を分けて気分転換。カフェインも控えようと思うので、コーヒーではなくハーブティーに。ふたりとももともとお酒もタバコも嗜まないのでその点はよかったかも。ふたりとも医薬品もほぼ使いませんので、その点も心配ないかも。

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異性愛のカップル用なので、ちょっと使いづらい…。いつかレズビアンマザー用の妊活本があたりまえに出版されるといいですねえ♡ もし授かったら書いてみたいかも。

調べてみると「妊活」といっても、基本は「規則正しい生活」と「からだを大事にすること」。これに尽きるようです。

私は乖離を抱えていたり、摂食障害だったこともあり、ずっと自分の身体感覚が薄く、からだを大切にするということがぜんぜんわかりませんでした。しかし、この冬に貧血で倒れたり、妊娠・出産について書いていく過程で、自分の身体性についてしっかり考えました。

今、摂食障害を抱えている人、リストカットなどをしなければ生きられない人が読んでくれているかもしれません。私もそうでした。それは、自分の身体の感覚の薄さと関わっていたのではないかと思うのです。立ち止まって、深く息を吐いて、自分のからだに手を当ててみてください。からだを温めてみてください。

10代の頃の私のように「レズビアンだから妊娠・出産はない」と思っている人も、絶対にないとは限りません。いろんな選択がある中で、レズビアンであっても妊娠・出産について考えるときが来るかもしれません。どうか自分のからだを傷つけないで、大切にしてほしいと思います。

自分のからだを傷つけてきた私、そうしないと生き延びることができなかった私が、今になって「○○だったから妊娠できないかも…」と思うのはちょっと辛いことです。

ひろこさんと決めていることがあります。

授かったらどんな子でも大切に育てよう。授からなかったら、その人生をふたりで楽しもう、ということです。

日本の法律が変わり同性カップルも養子を迎えられるようになったら、そのときにまた考えるかもしれません。

私たちの妊活は始まったばかり。あらためて「ふたりとも産めるなんて素敵ね!」と言ってくれた方のまっすぐな目を思い出しています。

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