第20回 ダミゴエダワダワ デュア 大きくなったらオカマの声がとどくかな

金曜日、2丁目のおミセ(Campy!BAR)に、よく知ってるゲイの友達が来てくれて、
この2CHOPO連載について感想を話してくれました。

あ、アタシ、いっちょ前に
「多分テレビで観たと思います~(曖昧だなオイ)」とか
「『オタクもゲイ』好きです~(いつの話よ)」とか
「ブログ更新しないんですか~?(すんませんすんません)」とか、
たまにお声をいただく機会があります。
それぞれに、それなりにお礼を返すんですが、

「2CHOPOの連載、読んでます~」
って言われるのが、一番うろたえるのよね。
赤裸々に取り組んでるつもりな分、
うれしさと同時に、こっ恥ずかしさがこみ上げるのん。
「あなたのハメ撮り、観てます~」とほぼ同義。
観てもうた以上、タダでは帰さへんでえ!

で、彼が言ってくれたのは、前回の内容を踏まえて、

「でも、街中で男同士が手をつないでるのを、
子供とかに見せるのは抵抗あるんですよね。
やっぱり悪影響とかあるかもしれないし。
ゲイって幸せになりづらい面もあるじゃないですか」
という感想。

そんな突拍子もない言葉ではないと思います。

でも、アタシはツッコんだよ。
タチ化してんだから、ツッコむのがどんどん楽しくなってんだ!(しつこく迷惑アピール)

子供か。

「赤の他人の子供へのカミングアウト」きたか!

でもさ、男同士が手をつないでるのを見たせいで、
本来ノンケの子がゲイに目覚めちゃうってことある?

うちら、昔話からエロまで、男女のものをさんざん見せられても、
それでも押さえきれずゲイに目覚めたんじゃなかったっけ。
(アタシはノンケエロ本でないがしろにされてる男の裸ばかり必死で見ていた中学生だったわ。けなげ!)

もしも、そういう刺激を受けなければ、
自身のゲイという本質に気づかず、何となく物足りなさを感じるだけで
ストレートとして平穏な一生を送ったかもしれないのに(一昔前はそんな人も多かったはず)、
社会的にデメリットの多い属性に目覚めさせてしまうのは不幸、
というところまで含む意味だとしたら、

アタシはこの情報が氾濫する今の社会で、
彼がゲイに目覚めかねない刺激から一生守り通すことよりも、
目覚めてしまっても幸せでいられることのほうを押したいわ。

(一生刺激から守り通し、大衆の価値観の均一化を求める世界も一つのスタイルだけど、それってつまり今の某国とか、SF作品のデストピア的で、自分にはどうしてもステキな状態に思えないのよねー)

偶然ですが、その翌々日の日曜、
新潟のドッグ・カフェさんにお呼ばれして、花火大会と打ち上げパーティでのホステス女装をさせていただいたんです。
当然、いろんな場所で子供たちに観られるんですよ。

まずは花火大会の会場で、長いことアタシをガン見してきた幼女。
多分、動物園と同じ眼差しで、アタシは生態を見られてた。
「うっきー!」って叫んでバナナ食ってあげれば良かった‥。
『脳活アップデートQ!スマートモンキーズ!!』ちょいちょい出演中~)

そして、カフェのお客様の6歳の息子さん。
「ボクぅ~怖いのぉ~?」と何度も話しかけたものの、
ついに一度も目を合わせてくれなかったわ。
(きっと彼の中では、うっかり返事をしたら殺される女装の花子さん)

確かに、手をつなぐ男同士も、
ムームーを着て頭に花を咲かせた女装のオジサンも、
子供の目にはそれなりにインパクトを与えてしまうのかもしれませんが、
「社会にはいろんな人がいる」
というのは間違いのない現実だし、
彼らの成長においてそれがマイナスになるというのは、どうにもピンと来ません。

もちろん、あの息子さんが20年後アタシを訪ね、
「あの時、アンタを‥‥アンタを見たせいでッ。
俺は女装のオジサンに興奮しちまう性癖になっちまったんだーッ!」
と言ってくれたりしたなら、アタシは号泣しながら
「堪忍ね‥堪忍ね‥」と、お相手をする罰も甘んじて受け入れますよ(どこが罰じゃ)。

んなね。
一週間監禁して「ゲイは素晴らしい!女装は神!」って10万回唱えさせたとかならともかく(こ、怖い‥)、
ちょっと街で見かけたり、話したりしたくらいで、動くようなもんは、
悪影響っていうより、その子の本質が発芽したってだけ。

そらね、特殊な状況を除いて、
ゲイをまっとうしてるゲイは子供が作れませんよ。

某女装さんは想像妊娠したことがあるって言ってましたし(想像力ってすごい!)、
マライヒもバンコランの子を産みましたけど(マンガってすごい!)、
現実には、今のところ力んでも丸々としたウンコしか出てきません。

ニュースで少子化問題が取り上げられるたび、
「アタシが作れないことも原因の一つなのかしら?」
などと申し訳ない気持ちになるゲイもいるのかもしれません。

そんな負い目が、せめてよその子供には悪影響を与えないように身を隠そう、という気持ちになっているとしたら、
とてももったいないことよ。

だって、絶対にその子供たちの中には、当然、将来LGBTになる当事者もいっぱいいるし、
将来周りにLGBTの友人や同僚や家族を持つことになるストレートの子もいっぱいいるんだから。

それに、作れないからこそ、
「自分の子だけがかわいい」なんてことなく、
社会の子供全体に優しく接すりゃいいし、
子供に関する社会問題についても、子供のいる親と同じくらい真剣に考えていけばいいのよ。

実際、そんな想いもあって働いてるLGBTの保育士さんや先生も大勢いらっしゃると思いますよ。

まあ、アタシはそんなに子供好きってほどじゃないんですけどねー。(台無し)

それにしても、おミセでこの連載の感想を話してくれた一回り年下の彼、
2丁目ゲイライフを楽しんでいる突き抜けた子に見えていたので、
割とネガティブな言葉が出てきたのにチョト驚きつつ、
アタシ同様、根深いプライドレスを抱えるシンパシーも感じました。
こんな連載も始めちゃって、ますます扱いづらい説教ババア化してるであろうアタシに
生でそういう言葉を返しに来てくれたことは、本当にうれしかったわ。

結局答えは人それぞれ、という答えに向かうまでは、
ああじゃね?こうじゃね? と語り合っていかないとね。

アタシが思う「カミングアウトの問題ってこうじゃね?」、
嫌がる当事者の多いテーマなのは承知で、まだまだ続きます。

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