【同性婚特集④】「すべての人に、結婚という選択肢を。」株式会社Letibee インタビュー

「すべての人に、結婚という選択肢を。」 同性カップルを対象としたウェディングサービスと、同性カップルが安心して結婚生活を送るためのライフプランニングサービスを提供している、今年4月に法人化したばかりの株式会社Letibee。共同代表の外山 雄太さんと林 康紀さんにお話を伺いました。(バブリーナ編集長)

__まずは、Letibee設立の経緯からお聞かせいただけますか。

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外山 雄太(以下、外山):林とは大学で出会いました。2011年にニューヨーク州が同性婚を認めた時期に、友人と同性のカップルの挙式の映像やニュースについて話する様になり、日本で自分にもできることがあるのではないかと思い、こうした活動を始めました。様々なLGBTの自助団体の活動に参加したり、LGBTの現状について調査していく中で、日本は公正証書を使えば同性パートナーシップ法に近いものを結べるかもしれないという事を知りました。そこでLetibeeの活動の主軸を、公正証書作成のお手伝いを含むライフランニングや同性カップルウェディングにしたらよいのでは、と考えました。所属していた大学には起業する友人も多く、始めは任意団体としてスタートしました。

林 康紀(以下、林):大学3年生の時に参加したクイア理論の研究会で、セクシュアル・マイノリティが人口の5%程度しかいないことや、その規模に対してLGBT市場が大きいこと等を知って興味を持ちました。丁度LGBTビジネスとして自分も何かやりたいと思い出した頃に、外山から同性カップル向けウェディングを考えている、との相談を受けて、とりあえず一緒にやってみよう、ということになりました。

__これまでの活動・事業内容について教えて下さい。

外山:それまで社会人経験も無く、自分たちが当事者として感じる以上のことは何も知らなかったので、まずは同性婚に関する情報収集を行いました。行政書士の永易至文さん主宰の「にじ色ライフプランニング研究会」や、assamさんの「LGBTも結婚式したいオフ会」という会に参加し、Letibeeのフライヤーも配布させてもらいました。また、定量調査のためのプレ調査や、様々な年代の方へのインタビューなど、始めは当事者を知ることから始めました。

それから実際に一度、同性ウェディングをやってみてはどうかという周囲からのアドバイスもあって、昨年11月にレズビアンカップルである山瀬さん・まおさんカップルの結婚式をLetibeeとして初めてプランニングしました。ブライダルに関する知識も経験もまったくないまま取り組んだので、「結婚式を甘くみている」とウェディングプランナーの方からお叱りを受けたりもしましたが、たくさんの方のご協力もあって無事に成功しました。また12月にはTRIGGERというビジネスコンテストで優勝を果たす事ができました。おかげで昨年末はてんてこ舞いで、精神的にも肉体的にもボロボロでした(笑)。

現在FTMの方と女性のカップル、ゲイの国際カップル、養子縁組をされているゲイカップルの3組に、カウンセリング、ライフプランニング、ウェディングについて提案とお手伝いをさせて頂いています。同性カップルの将来をしっかりサポートしていきたいですね。

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__今後取り組みたい事業・展望などを教えて下さい。

外山:過渡期ではあるのですが、初期はウェディングとライフプランニング事業、中期は企業に向けて同性婚に関する研修やコンサルティングを行い、僕たちだけが当事者にサービスを提供するのではなく、LGBTにアプローチするプレイヤーを世の中に増やしていきたいと考えています。絶対数を多くすることで、社会が変化するスピードが上がると考えています。長期としてはそれまでに得た情報を使って、パートナーシップ法や同性婚に関する法律を作るアドボカシー活動もやっていきたいですね。現在はウェディングの案件も抱えつつ、ブライダル企業に向けて同性カップルに対応するための研修を提供しており、すでに1社受託が決まっています。潜在的なニーズは顕在化させることが必要だと考えています。

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__企業のLGBT・同性婚に対する反応はどうですか?

外山:企業で同性のカップルへの対応を提案させていただくと「同性で結婚したい人なんて本当にいるんですか?」という質問を受けたりもするのですが、弊社の活動やLGBTや同性婚の実態などをお話すると、多くの方に興味を持って頂けます。これから実際に企業で研修を行って、企業側がLGBTや同性婚に理解があることをオープンにすれば、同性ウェディングの需要はもっと増えるのではないかと思っています。

:弊社は、「セクシャリティに関わらず、すべての人が自由に幸せを追求できる社会を実現する」ことをミッションに掲げています。そのためには、個人と法と組織へのアプローチが必要だと考えます。当初は、個人の「カムアウト支援」に関する事業を考案しました。当事者全員がカミングアウトをすれば、社会が変わるのではないかと思ったんです。しかしカムアウトの問題は、個人の環境や裁量によるところが多いため、先に組織から変えていったほうがいいのではないかと考えました。企業や大学など組織が変わったほうが社会への影響も大きいはずですよね。そこで企業に対する研修に取り組み、当事者に対するサービス提供としては同性ウェディングを始めました。

ゴールとしてあげているのは、法律に関しては同性婚・パートナーシップ法制化に向けての活動や、各自治体の人権条例に「性的指向」という単語を盛り込んでもらうこと。組織に対しては、47都道府県の役所とすべての官公庁、そして500社の企業に、セクシュアル・マイノリティが働き易い環境作りをする提案を含めた、弊社の研修サービスやLGBTマーケティングのコンサルティングサービスを提供することです。ここまで出来たら社会は変わると信じています。また当事者が協力しあえば、社会が変わるスピードは更に加速すると思っています。

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外山:アメリカは人種や性別による差別の問題を経て、現在のLGBT問題に取り組んでいるわけですが、日本はこれまで人権問題に向きあってきていないじゃないですか。単一民族だし、未だに男尊女卑の社会です。日本は臭いものには蓋をする文化なので、今まで表沙汰になってこなかった。人権問題をクリアしてこなかったから、いま一斉に問題が浮き彫りになっている。問題が可視化してきた事でやっと人権意識が芽生えてきて、当事者同士が手を繋げる環境になってきました。今こそ自分たち当事者が立ち上がって、将来を変えていくべきなのでは、と感じています。

__個人的には将来挙式したいですか?

:仕事でブライダルに関わるうちに、憧れを抱く事が多くなりました。同性婚をすることで起こる社会への影響も含め、いつか挙式したいですね。

外山:僕はパートナーが出来たら、その人と話してから決めようかなと思っています。お世話になった方々に「ありがとう」と感謝を伝えるパーティーはしたいと思っています。

__最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

外山:8月23日(土)にL’s LIFE PARTNER MEETUPと題して、女性が好きな女性のための婚活イベントを開催します。今後もLetibeeの活動に触れる機会を出来るだけ設けていくつもりなので、ぜひご参加下さい。思うことがあれば動いてみるのは大切なことだと思いますし、価値があることだと思います。関わり方は人それぞれなので、出来る範囲で一緒にアクションを起こしていきましょう!

:このインタビューで僕と外山が特殊ではなく、平凡な人間だと感じて頂けたと思うので、身近に感じた皆様、どうかLetibeeにご協力をお願いします(笑)。8月30日(土)にLetibee BUSINESS MEETUP 1という、先行事例をもとにLGBTビジネスを研究するイベントを開催しますので、ぜひこちらにもご参加ください。また、インターンシップ生も募集しています。ご連絡お待ちしています!

ありがとうございました!

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Letibee
http://letibee.com/life

L’s LIFE PARTNER MEETUP
http://letibee.com/life/?p=429
日時:8月30日(土) 15:00~17:30(※懇親会 17:30~20:00)
料金:2,000円 (懇親会は2,500円)
場所:当社 Office (LUIDA OFFICE, 新宿区坂町25-1 B1F)
定員:30名まで

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