第79回 レズビアン的引越計画

ふたり:私たちの目下の関心事は、お引っ越し。

こゆき:ねっ♡

ひろこ:そうだね〜。

こゆき:実はいま最初からカミングアウトしてのお引っ越しに挑戦しています!

ひろこ:今住んでいるところに引っ越したときは、ある物件の申込書上の続柄を「妻」「妻」にしたところ、修正テープでぬりつぶして「友人」に変更しなければならなくて、本当に悲しい思いをしたよね…。(詳しくは拙著『ふたりのママから、きみたちへ』(イースト・プレス)をお読みください。)

こゆき:そうだったね。あのときは辛かったなぁ…。でも、あれから引っ越しして起業して出版して、ハワイでマリッジライセンスを取得して。プライベートでも仕事面でもいろんな変化がありました。やっぱりもう嘘はつきたくない。カミングアウトしてお部屋を探そう! ということになったんだよね。

ひろこ前回は、こゆきちゃんがどこでもカミングアウトしているという話題でした。引き続き、今度はハードルが高い不動産契約時のカミングアウトに踏み込んでみたいと思います。

こゆき:じ、実は! な、なんと!

ふたり:借りたい物件に同性の「ふうふ」として申し込むことになったのです!

こゆき:まだ審査段階だから、これから審査に通過するかまだわからないんだけど、それでもどんなに嬉しかったか! 感激しちゃったよぉ!

ひろこ:今回は内覧の前にメールでやり取りする段階から、

◼︎私たちは同性カップルで会社も一緒に経営していること
◼︎住まいと仕事場を兼ねられるマンションを探していること

ということを、予算や「静かな方がいい」や「2階以上が希望」などの条件と一緒にお伝えしました。

こゆき:担当の方はおそらく私たちのことをネットで調べてくれたのでしょう。お会いしたときには、私たちが本を出していることもご存知でした。

ひろこ:内覧して気に入った物件に申し込みをしようとして、審査のための書類を準備する際に、「同性のパートナーであるという関係性を証明する書類はありますか? 今回はご夫婦としてお申込みいただければと思います」と言っていただきました。

こゆき:正直、驚きました。これまでいろんな場面でカミングアウトしてきましたが、不動産契約はハードルが高く、カミングアウトしないで借りることが多かったからね。しかも、カミングアウトしてみても「大家さんがどう思うかわからないから」などの理由で夫婦としては受け付けてもらえなかったり…。ね?

ひろこ:そうだね。夫婦として不動産契約している同性カップルはまだまだ少ないのかもしれないね。私たちはディズニーでの結婚証明書の写しと、先日ハワイで取得したマリッジライセンスの写しを提出することにしました。

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こゆき:ひろちゃん…、ディズニーのでいいの? ミッキーさんがサインしてくれたアレだよね?

ひろこ:そうだよ。

こゆき:ミッキーさんで大丈夫かな?

ひろこ:大丈夫! ポルトパラディーゾの市長もサインしてくれてるんだし(笑)

こゆき:まあ、法的拘束力は全くないけど、結婚式は挙げているわけだし、加味してくれるといいよね。

ひろこ:ハワイのマリッジライセンスも、日本では法的拘束力はないけど公式な証明書だもんね。

こゆき:あとは審査が通るのを祈るのみ♡ 「夫婦としてお申し込みいただけます」と言われたときは、本当に嬉しかったかなぁ。私たちの結婚が法的に認められないことで、やっぱりしんどいことは多いのです。暮らしに関わることだからね。がんばってきたことが、ほんの少しずつでも変わっていく実感が持てると、心から嬉しい!

もし今後、賃貸の契約などに同性カップルも「ふうふ」として申し込めるようになっていくと、たとえ法制度が追いついていなくても、運用上は便利になっていくかもしれない。そうしたら「運用上はもう「ふうふ」として扱われているのだから、制度面も整備しましょう」という流れができていくかもしれない。あきらめないでいたいとあらためて感じたよ!

ひろこ:そうだね。色々なサービスを受けるときに、毎回「友だち同士や姉妹のふりで」というふうにすることには疲れてしまったし、同性カップルとして生きることを隠さずに大切にしていきたいと思っているので、今回はこういうこともできるんだ!ということで、一つ自信になったよね。よかった!

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