#1 初めまして、佳館杏ノ助です

 Comment  連載   佳館杏ノ助の七人七様              

初めまして。フリーランスでヴォーカリストをしています、佳館杏ノ助(よしたてきょうのすけ)と申します。性別は神社に奉納して来た系男子で、バイセクシャルです。一応、男子の自認はありますが、基本的には性別がないと言う、普段から全くもって面倒な生き方をしていますよ(笑)モットーは「その人がその人であるという事実が素晴らしい」です。よろしくどーぞ☆

さて、初連載という事ですので、まずは自分の本業である音楽の話を、マイノリティー視点も含めてお話し出来たらと思います。

自分は主にキャラクターコラボの楽曲を歌ったり、

[ パンパカパンツ音頭(株式会社DLE.inc / SBS) ]

作詞をしたり、ライブやイベントなどに出演させて頂いています。


[和楽ライブ”珠ノ音” 落花流水]

活動場所は主に動画サイトやライブ会場なのですが、動画を作るようになってから音楽の移り変わりをより強く感じるようになりました。

現代は便利ですね。世界各国の色々な音楽を好きな時に好きなだけ聴く事が出来ます。好きなアーティストの動画を見つけて、iTunesやAmazonなどで購入できますし、一曲ずつ買えるのも便利ですよね。

昔は、欲しいCDはCDショップに行って買っていました。今みたいに大型店舗ばかりではなく、コンビニのように様々な場所にありました。この店だったら流行物が強いとか、こっちの店は洋楽を多く扱っているとか、あっちの店は演歌や昭和歌謡系が強いなど、その店によって特徴も様々でした。当時は8cmシングルと言うCDがあって、それが大体3曲入って500円〜1000円くらい。シングルCDだったら安いから買いやすいのですが、学生の身としてはアルバム代が結構厳しい。でも、好きなアーティストのCDはどうしても欲しいし、輸入版の洋楽に関してはシングルCDなんてほとんどない。好きな曲はオムニバス形式にまとめられていてシングルCDでは買えなかったので、この一曲だけ聴きたいのに!うぉぉぉぉ!!って言う事が結構ありました。

その中でもどうしても欲しかったのが、BOYS TOWN GANGの「Can’t Take My Eyes Off You」でした。邦題は「君の瞳に恋してる」、このタイトルだったらピンとくる方がいると思います。印象に残るメロディを聴いて、すぐにBOYS TOWN GANGの事を調べました。このグループに関して分からない事も多かったのですが、ゲイディスコ向けの曲として歌われていた事を知り、この情熱的な曲調と歌詞を、どうしてもバンドでカバーしたくて、CDショップを何件もハシゴしてゲットしたのを覚えています。

自分がカバーしたいと感じる曲は、その時々によって様々ではありますが、メッセージ性の強い曲に惹かれる傾向があります。時代や国や人種が変わっても変わらない思いを歌う曲に、特に惹かれます。冒頭でもご紹介した通り、自分はカバー曲の他にもオリジナル曲を制作して歌っていますが、そうした曲を発表する主な場が、インターネットの動画投稿サイトです。ライブ動画や、いわゆる「歌ってみた動画」なんてものを投稿しています。

そんな動画投稿サイトの世界でも、自分は性別に関してニュートラルでいたいと思っています。歌を投稿している多くの個性的な歌い手さん(※ 歌手やヴォーカリストと呼ばず、動画サイトではこのように呼ぶことが多いです)は、高い声を売りにしている人もいれば、低い声を武器にしている方もいます。そうした音楽性には、男か女かといった問いはあまり意味がないように思います。国籍や人種、ジャンルを問わず、音楽そのものを好きな自分としては、そんなつまんねぇ事いうなよ、と日々思っています。

例えば、演歌やムード歌謡と呼ばれるジャンルでは、女性の気持ちを歌った歌を、あえて男性歌手が歌う事もありますね。現代のJポップや、アニメソングの世界でも素晴しい曲がたくさんあります。異性の心情を歌うというトランスジェンダーな雰囲気が、曲の世界観を引き立たせる効果があり、自分はとても好きです!昭和の時代で言うと、美空ひばりさんは曲に合わせて侍や茶摘み娘などの扮装(※今で言うコスプレですね!)をして歌っていらっしゃいました。もちろん、口調や歌い方も曲調や歌詞に合わせて変えていらしたりしています。こんなに自由な表現の仕方を楽しまないなんて、本当に勿体ない!

なんてことを、つらつら考えているのが、佳館杏ノ助という人間です。

性別は、「この人はどんな人間だろう?」という問いを考える時のフックになりやすいものです。同性か異性かは、その人のコミュニケーションに大きく関わってくると思います。ですが、見たままの性別で相手を判断してしまうのは、本末転倒のような気もします。男と女という性別の間には無数の性別が存在しているということに、もう少しだけ目を向けて欲しいなぁ、なんてことを感じています。…とは言え、初対面の人に「本当の性別はなんですか!?」なんて聞けないですよね(笑)

まずは、「性別は男と女だけではない」ということ、そして、冒頭の繰り返しになりますが「その人の性別だけじゃなく、人間性を見る」という部分に注目してみるのはどうでしょうか。

この連載を通して、そうした「枠を取っ払う楽しさ」をお届けできたらと思いますし、僕という人間を知ってもらえたら嬉しいです。


[ 為虎添翼 / 佳館杏ノ助 ]
ファン待望のオリジナル楽曲を中心に、源平合戦をモチーフにアレンジした「和楽・千本櫻」他、 映画主題歌や、大人気ボカロ曲『六兆年と一夜物語』の“歌ってみた”も収録した2ndアルバム『為虎添翼(いこてんよく)』が発売! 全国アニメイト、とらのあな などで発売中。

 2014/12/17 19:00    Comment  連載   佳館杏ノ助の七人七様              
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