第2話 漫画「おじさんとマシュマロ」と韓国映画「レッドファミリー」のミカタ

 

※ネタバレ注意(編集部より)
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今回は漫画の話からです。

おじさんとマシュマロ」っていう漫画。

ぽっちゃりしたヒゲの30代から40代位のおじさんと、非常に可愛いOLとプラトニックラブの話。OLがおじさんの事が大好きで色々とアタックするんだけど、おじさんが大好「きなのはマシュマロで、マシュマロにしか興味がないというヘンテコな漫画なんです。

本屋さんにダーッと平積みされていて、今こういうのが流行っているのだと思って買ってみた。漫画として良く出来ているかというと実は良く出来てない。コメディーで言うともっと面白い作品はいっぱいあるし。ムードコメディーにしてもそう、でも視点を変えてみると、これが面白い!

OLの女の子を、若い男のサラリーマンに置き換えてみると、男同士で上司に恋する胸キュンコメディーってなるから、そのほうが笑えるんだよね。おじさんがいわゆるぽっちゃり系のデブで、ヒゲで角刈りで女性にもてなそうな感じでキャラクターがとても可愛いんだよね。男の恋愛漫画ってどうしても肉体的な、肉欲みたいなものが表に出るけど、この漫画はそれを出さずに純愛としてみれるから面白くなる。

昔、コメディーとして描いてはないんだけど、真面目にやればやるほど笑えるし、尚且つ何かグサグサくるゲイのミュージカル作品があったのね。「おじさんとマシュマロ」はそこまでは言ってないんだけど、ある意味、マニアックといいうかオタクまでいってないからいんだよね。女性も買ってみようという気になる漫画だと思う。

この漫画の作家さんは男性なのか、女性なのか分からないけど、女性作家と言えばね、昔の作品で、「風と木の詩」(竹宮恵子著)や「トーマの心臓」(萩尾望都著)という昔の作品があって。共に男子寮が舞台で、女性が描くゲイストーリーで、あの昔の時代に女性の作家がこういうものを描いたというの事自体が凄くて。男性が描くのとは違って、ベッドシーンもあって、精神愛というか、人が人を好きになるのは一体どうなのか?好きになるが故に傷ついて自滅していく、というような昔のフランス文学のような、あまりにもそっちにハマりすぎている感じで描かれている作品。そういった時代を経てきて、そこから徐々に、ゲイノカップルやコメディーなども、なんでもなく描くそんな時代になって来たのかなって思うね。

この漫画自体が女性向けに出しているのかもしれないけど、ゲイの人達にひっかかると思うんだよ。妄想で読むと楽しめますよ。2丁目系でも広がっていくとは思うよ。続編は可愛いおじさんが次から次へと出てくるかもね(笑)

 

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ネット(pixivやTwitter)で公開してた作品を単行本にした 音井れこ丸 著

次に一本映画の話をしますが、韓国映画の「レッド・ファミリー」という作品(※キム・ギドク制作・脚本・編集 第26回東京国際映画祭で観客賞を受賞)で、「踊る大捜査線」脚本の君塚君に「観てみて!感想を聞かせて!」って言われたので観た映画。観た後に凄く残ってしまう面白い映画だったね。

北朝鮮から送り込まれた連中が、韓国で偽物の家族をつくって生活しながら、スパイ活動や、都合の悪い人間や逆スパイ容疑の人間を殺したりしている工作員の話という設定。コメディーかな!?って思っていたら、物凄くシビアな映画だったんです。

外見には凄く仲がいい家族で、旦那さん、奥さん、娘さん、おじいちゃんという構成。本当の家族ではなく、実はバラバラでそれぞれが北朝鮮に人質として家族を取られてる訳なんです。上からの言うことを聞いて守らないと、本当の家族が酷い目にあったり、収容所送りになってしまうとか。それで、そのお隣には普通の韓国の家族が住んでいて、そっちは喧嘩ばかりしている。ある時、その喧嘩ばかりしている家族がホームパーティーをしようと押しかけてきて、それをきっかけに交流しながら仲良くなっていくんですが、そんな中でドンドンドンドン泥沼に入っていってという非常にキツイお話なんですよ。

アンハッピーエンドなんだけど、そりゃそうだよね、安易なハッピーエンドにはできないよ。唯一希望みたいなのが最後に残るんだけど、でもそれも考えようによっては、もっと深い絶望と取ることもできるし観る人の解釈によるようになっている。こういう作品が、全然報道というかテレビのコマーシャルにもならず、映画雑誌には掲載されるだろうけど、DVDになったところで少数生産しかされないだろうし、中古屋で探しても見つからないだろうし、多くの人が知らないまま埋もれちゃうんだろうね、きっと。

やっぱり韓国映画は凄いよ、今。ほとんどの韓国映画は根が深いし、北と南に分かれたっていう歴史があるからかな。今の韓国映画と日本映画の違いで、韓国の映画は題材として深い問題をテーマにできるんだけど、日本では映画も、テレビもそこまで踏み込めないっていうのがあって、スポンサーの問題とか、どこか遠慮している所もあるんですよ。何かが起きる前に自主規制してしまう、批判されたら次がない!とか。政治を取り上げる番組ならまだいいけど、ワイドショーとかで政治的な深い発言をすると、次の週にはそのコメンテーターが出てなかったり、ニュース映像とかは文句がでないように、先に自主規制をしてしまったり。

何かが起きてから変えるのはいいけど、起こる前に変えておこうねっていうムードをものすごく感じるよね。僕なんか物作りの人間だから一番わかるんだけど、そこまで踏み切っていいかどうかはいつも迷うんですよ。昔みたいな社会告発映画が日本はなくなってきたよね。その点、韓国映画は「うわっ酷い!ここまでやっちゃうの!?」ってやってくれる(笑)

そう言った意味でこの「レッド・ファミリー」という作品を是非観て欲しいです。単館映画なので、スケジュール的になかなか映画館では観れないかもしれませんが、DVDになった際には是非、友達と一緒に観て、そしていろいろとディスカッションして欲しいと思います。

次回も、漫画と映画の話をしますね。

 

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