2CHOPOインタビュー|男優 タクヤが想う「差別のない社会」とは?

 

ネットでも話題を振りまいている男優タクヤの視点から、自身の話だけではなく、LGBTに対する社会全体のあり方に対する考えまで今回のインタビューで聞くことができた。また、差別的な言動に対してただやみくもに反論するのでなく、ある程度の理解を示しつつ、その言動を修正できる世の中にしていきたいという彼の意見に共感できる人も多いだろう。そして、同性愛が一つの個性だと世の中に認知されるように、「日々出会う人たちに同性愛者への理解を投げかけていきたい」という想いを感じ取ってほしい。

 

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―今日はタクヤさんの過去の同性愛におけるエピソード、その時の気持ちなどをお聞きしたいと思います。まず、同性愛に芽生えた瞬間は覚えていますか?

「小学生の低学年ぐらいの頃ですかね……オリンピックをテレビで観ていた時に、男性の体操の競技中、選手のしなやかな筋肉に興奮してしまい、一緒に観ていた兄に向けて『自分はなんで男の人を見るとこんなに興奮するの?』なんて言っていました(笑)。そんな幼少期でしたので、今は言わずとも家族は僕の性対象が男性なのを暗に知っているはずですね」

―小さい頃から芽生えていたのですね。きっと若い時から同性を好きになると恋愛に困ったことがあると思います。私の友人も、中学までは女性と付き合っていた人が多いですからね。

「僕もそうですよ! 中学も高校も女性の恋人がいました。なにか違和感を感じていても周りを意識してか、合わせるようにしていたんだと思います。でもその頃付き合っていた彼女は今で言う『腐女子』でボーイズラブに非常に関心があったらしく、僕の青春時代は今の性癖の礎を担ったのかもしれないです……」

―ところでタクヤさん自身がネット社会でかなり話題になっていることをご存知ですか?

「はい、だいぶ前から『2ちゃんねる』などで当時出回っていたビデオのセリフや私の容姿など、かなり話題にされています。本当は避けたいけれど、ここまでネタにされてしまうと今回のインタビューでもこの話題は避けることはできないのかな……なんて思っていました(笑)」

―ご自身が話題になったことで困ったことなどはありましたか?

「どこにいてもわかる人にはわかるみたいで、若干の人間不信になりましたね。中学生の頃も不条理なことでいじめのようなものを受けていましたが、今となっては吹っ切れました。匿名掲示板だからみんなそうやってひどいこと書けるんだ! と行き場のない怒りを感じた瞬間もありましたが、僕は周りにわかってくれる友人がいればそれで良いと思っています」

―私もネット社会の自分と生きている自分は全くの別物であるって思っています。 

「そうですよね! 僕は現実にいて、ネットの自分は僕をモチーフにしたキャラクターなんですよ。ゲイは、ネットだと特に叩かれやすい(ネタにしやすい)存在だと感じるので、僕のように面白半分で拡散されてしまって、思わぬ被害から拭いきれない過去を抱えてしまうゲイが今後も増えていくかもしれません。しかし、僕のように気にせず前向きに生きて欲ほしいですね。ゲイに限らず、ネット社会と現実の境界線が混ざり合う世の中で生きていくために重要なことは、他人に自分を定義されるのではなく、自分が自分を定義するというのが大事だと思います」

―そうですよね、周りから見る自分と自分の思う自分、こうでありたい自分というのは合致しない事は私も感じているのでよくわかります。自己表現は難しいですが、簡単に言うと「俺のことをこう思って欲しい」と相手に自分からキャンペーンするのがいいと思います。それが反感や不理解という結果であったとしても。

「そう、それでいいんです。それでも『一緒にいて楽しいよ! 一緒にいたいよ!』って友人が自然と残りますからね! たとえ見つかりにくくても、その場合はもっとアクティブに活動の輪を広げていってほしいと思います」

―そうやって私たちも出会いましたからね、いつになくタクヤさんの真面目な話を聞いていますが、最後にタクヤさんから2CHOPOユーザーに向けてメッセージをお願いします。

「みなさん、僕のことをネット、あるいはJapanboyzさんの動画などでご存知の方がいるかもしれません。僕は子供の頃から同性愛者であることを自覚して生きてきました。人と少し違うだけでいじめられたり、困難な道を歩かされるかもしれません。しかし、その道を歩いているのは一人ではなく、多くの同じ悩みを抱えている方々がたくさんいます。実際は下ばかり向いて、周りを見る余裕はないかもしれません。でも、そんな時こそやっぱり顔を上げて近くで悩んでいる人と励まし合いながら、自分が傷つかないで生活できる小さな世界であっても気楽に生きてほしいと思います。そしてこの記事を読んでいるLGBT当事者ではない人は、周りにそういった人がいても偏見を持たないでください。例えば僕らは、身長が小さい、顔が大きい、足が臭い……と同じくらいの違いしかないんです。昔は、カミングアウトする人が少なく同性を愛しているということだけで差別する人が多かったかもしれません。しかし、今は僕らの存在が珍しくない世の中になっています。できるだけ相手を理解するための言動を取ってもらえたら、きっと誰も傷つかないし、みんなに優しい社会になると思います」


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タクヤ
Japanboyzの作品ほか、ACCEEDの「悶絶少年」シリーズの専属調教師として活躍している。

 

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