第19回 どうせなら褒めるセックスをしよう

 

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少し恥ずかしく思うかもしれないが、セックスの最中はできるだけお互いを褒めた方がいい。褒めて、褒めて、褒めまくるくらいがちょうどいい。最近セックスがちょっと冷めていると感じている人や、誰とやってもセックスが物足りないという人は、ぜひ騙されたと思って試してほしい。ここまでインスタントに効果がある魔法の言葉はなかなかない。

トロントに留学に来たばかりの頃、こんなカルチャーショックを感じた。道端を歩いてるだけで、知らない人が通り過ぎ様に「そのジャケット、とてもクールだね!」と褒めてくれることが多くて嬉しくなった。どうやらトロントではポジティブなことはできるだけ表に出す文化なようだ。友達同士でも、ビジネスでも、パーティのような社交的な場でも、とりあえず相手を褒める。「新しいヘアスタイル、めっちゃ似合ってるよ!」「いつも笑顔でステキだね!」その褒め方もかなり大げさだから、慣れないうちはいちいち照れていた。日本でいうお世辞に近いのかと思っていたが、「気に入ったから、好きって言っただけ!」と素直に受け止めるべきだと教わった。今では、照れるのも忘れて大げさに他の人を褒めるようになった。

褒めるという行為はとてもパワフルだ。自信を少しなくしている日も、さりげない褒め言葉で一気に自信満々になったりする。相手がステキだと思った時に何も言わないのはもったいない。そこに性的な意味や友達以上の好意は必要無い。

しかし、褒めることでどうしてセックスはより良くなるのだろうか?

セックスをする時、私たちは予想以上に自分を曝け出している。自分に自信がある部分を見せるのはそこまで難しくないが、コンプレックスに思っている部分を共有するのは、時にすごく難しい。相手に見せたくない部分をかばったままでは、緊張や恐怖感できっと肝心のセックスも楽しめない。そこで、お互いを褒める。つまり、ポジティブでオープンなコミュニケーションを心がけて、リラックスしてセックスに集中できるような関係を築くことが大切だ。言葉には自己暗示の効果もあって、お互いをよりセクシーに感じられるだろう。

一方で、相手の自信を攻撃すればするほどセックスもつまらなくなっていくだろう。出会い系を見ると、やたら他人にシビアな人が多いことに気付く。30歳以上の人はなしで、身長はこれくらい高くて、太り過ぎも痩せ過ぎもダメで、アソコもできるだけ大きい方が良い! 目当ての相手を手早く見つけたいからか、どんどん条件も厳しくなる。そこに思いやりが入り込める隙はどんどんなくなっていく。言葉は諸刃の剣。それで自分も相手もがんじがらめに縛っては、本当にセックスを楽しめるのだろうか。

もちろん、セックスの最中に褒めることを演技と勘違いしてほしくない。あくまでオープンコミュニケーションとしての褒め言葉が気持ちいいセックスに貢献するのであって、気持ちよくないのに我慢して演技するのとは違う。みんなが楽しめなきゃ、それはいいセックスとは呼べない。

さぁ、恥を捨てて、甘いセリフをさっと言えるように普段から練習を始めよう。

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