第116回 ニューヨークのLGBTセンター視察

ニューヨークLGBT視察旅行の訪問先の中でとくに印象的だったのが、LGBTセンター「THE CENTER」でした。今週はTHE CENTERについてご紹介します。

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私は欧米にあるようなLGBTのためのコミュニティセンターを日本にも作りたいと思っていて、リサーチのために海外旅行の際にはできるだけ訪れるようにしています。昨年5月にはパリのマレ地区にあるLGBTセンターを視察してきました。そのときの記事はこちら。

第57回 ふたりでパリ!その1:パリのIDAHOTとLGBTセンター

今回訪れたニューヨークのセンターは世界で2番目の規模だそう。ちなみに世界一大きいのはロサンゼルスのLGBTセンターです。こちらも近いうちにぜひ訪れたいと思います! ちょうど最新の永易至文さんの連載でも紹介されていましたね。

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センターに掲げられているレインボーフラッグは8色ありますね!
現在LGBTのシンボルとしてのレインボーは通常6色。しかし、1978年にサンフランシスコで初めてデザインされたときには8色だったそうです。その後なぜ6色になったのかは諸説あります(パレードの隊列が6列だったからだとか、印刷の都合で6色になったとか……)。

話は逸れますが、「プライド月間に、ニューヨーク現代美術館MoMAのコレクションにレインボーフラッグが追加された」との英文記事を斜め読みして、張り切ってMoMAに見学に行ったところ、

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あれれ? なんとも見慣れた普通のレインボーフラッグ。う、家にありそう……。こちらの展示は普及版の展示だそうで、最初に手作りされた8色の元祖レインボーフラッグが見られるのかと期待して行っただけに、ちょっとがっかり!?

気を取り直して。

センターでは、LGBTの若者支援やAA(アルコホーリクス・アノニマス)のほか、さまざまな依存症からの回復プログラムが提供されていました。これは日本においてもとても必要なことだと思いました。

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アート作品も多数展示されています。キース・ヘリングによるトイレの壁画がリノベーション後もそのまま保存されていて、このセンターで一番人が訪れる部屋なのだそうです。

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興味深かったのは、ガイドしてくださった担当の方が「国として同性婚ができるようになった今『次は何が必要か?』をみんなで考えている」と話してくださったことです。同性婚はゴールではなくて、まだまだ残っているLGBTを取り巻く社会的な課題をどうやって解決していくかについて、みんなでアイデアを出し合っているそうです。

私が視察に訪れたのは、アメリカ最高裁の歴史的な判決の直後でした。判決が出された日にはニューヨークの老舗ゲイバーStonewall Innに駆けつけました。現在に至るLGBT権利獲得運動の原点ともいえるこの場所に立ち会えたことは、私にとって大きなプレゼントとなりました。

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すべての州で同性婚ができるようになったアメリカにおいて、LGBT支援のあり方が今後どのように変わっていくのか、これから注視して日本での活動の参考にしていきたいと思います。

私は日本でも同性婚の実現が必要だと考えていますが、同性婚がゴールだとは全く思っていません。同性婚の実現は、平等への道のひとつの大切な通過点だと位置づけています。

同性婚の法制化を求める人権救済申し立てが7月7日に提出され、テレビや新聞で多数報じられました。全国455名もの方が申立人になっていて、非常に大きな注目が集まっていますね。私たちも申立人になっています。

同性婚:「立法化を」…450人が人権救済申し立て(毎日新聞)

同性婚:好きな人と認めて 450人超が日弁連に、人権救済申し立て 7日 /大阪(毎日新聞)

同性婚の法制化求める 455人が人権救済申し立て(朝日新聞デジタル)

人権救済申し立ての今後の展開にも注目ですね。

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