第9回 ツアー参戦レポート後編~究極のドラァグの舞台~

Hello! Hello! Hello! 大変お久しぶりです、f.o.x.y.です。今回は、前回に引き続き、ツアー参戦リポート後編と題して、究極のドラァグステージをご紹介します。

まずはf.o.x.y.が撮影したこちらのVideoをご覧下さい(勢いあまって最前列にスタンバイしたため、真下からのアングル……!)。

近年、「ル・ポールのドラァグレース」の影響もあって、ただ女装をして他人の音楽に合わせてリップシンク(口パク)をするだけではなく、ドラァグにはますます個性や才能が求められるようになってきました。ドラァグレースの上位入賞者たちが結集してつくりあげるツアー公演では、それぞれが得意分野を生かした究極のステージが繰り広げられます。ドラァグには総合的に魅せる力が必要ですが、いろいろな分野で活躍するスターがいます。

★歌唱力
最近では、歌手としてデビューして成功しているクイーンも沢山います。ミュージックビデオも個性的なものが沢山あり、要チェックですが、ライブパフォーマンスもさすがの実力です。歌唱力に定評があるのは、もちろんみなさんご存じのアドア・デラノ(Adore Delano)でしょう。もともとアメリカンアイドルに出場して有名になったアドアは、ライブパフォーマンスもプロ級。ダイブもしちゃいます。そしてお洒落なアルバムでも知られるジンクス・モンスーン(Jinkx Monsoon)はジャズ系のナンバーが得意。オリジナル曲や、シカゴなど有名なミュージカル曲の替え歌などを披露しました。ジンクスはダンスが超得意というわけではないのですが、コミカルな動きと上手な間の取り方で、とても味があります。

e7d867e36f018b9aff8b4b8fea0d1f42
アドア・デラノ(Adore Delano) f.o.x.y.撮影

ea2add85138ecce9d2e9b274362261a6
ジンクス・モンスーン(Jinkx Monsoon) f.o.x.y.撮影

★トーク力
歌わないクイーンとして知られているのは、ビアンカ・デル・リオ(Bianca Del Rio)。というのも、歌う必要がないくらいトークが上手なコメディアンだからです。
計算されつくした美しいジョークに加えて、その場でお客さんに質問をしてアドリブで会場を盛り上げます。ビアンカはかなり毒舌なことで知られていますが、それが感じ悪く聞こえないのは「愛」があるから! そして、自虐ネタで自分のことまで笑い飛ばしてしまうのです。

51f3b5e5d55d145377215ec79b4226a3
ビアンカ・デル・リオ(Bianca Del Rio)f.o.x.y.撮影

★応用力
「ル・ポールのドラァグレース」ツアーに欠かせないのが、Snatch Gameと呼ばれるコーナーです。ドラァグレースの課題としても企画されることがあるSnatch Gameとは、セレブや有名人の物まねをして登場し、その人になりきって質問やフリに答える、というゲームです。清水ミチコさんやミラクルひかるさんが得意そうなコーナーです。ここで求められるのは応用力!ドラァグレースでは審査員ミシェル・ヴィサージの物まねで登場したシャロン・ニードルズ(Sharon Needles)でしたが、今回のツアーではなんと昨年亡くなったコメディアン、ジョーン・リバーズ(Joan Rivers)として登場し皆を驚かせました。ご本人に似ているだけでなく、天国から話している、という設定がシャロン・ニードルズらしい。(このジョーン・リバーズ、亡くなる直前にビアンカと対談しているんです。)会場のお客さんだけでなく、天国のジョーンさんまで驚かせてしまうとは。

a79dbd41120a802b45a06c60c69d4fb6
シャロン・ニードルズ(Sharon Needles) f.o.x.y.撮影

★特殊技術
特殊なワザをもっていることも強みになります。特殊なワザといえば、サーカス団でパフォーマンス経験を積んできたアイヴィー・ウィンターズ(Ivy Winters)。なんと、この方、火を食べることもできます。今回のツアーでは、ジャグリングをしたり、衣装はや替えをしたり、いろいろなスキルを披露。こちらのビデオでは火の食べ方をレクチャーします(マネしないようにしましょう)。

★創造力
最後に、創造力といえば、最近自身初となるアルバムをリリースしたアラスカ・サンダーファック(Alaska Thunderfuck)。

e20f3b54cf75ba920bdde8b69bd1349b

ファン人気も高いアラスカは、個性的な歌とダンスで観客を魅了し、アイディアで勝負します。ホイットニー・ヒューストンの替え歌も素敵面白い……。名曲「I have nothing」をアラスカ風にアレンジすると? みなさんYoutubeなどで探してみてください。ちなみに、アラスカのファーストアルバムのタイトルはAnus(肛門)。発言や文章の最後を締めくくる時に、まる、のようなニュアンスでAnus! と言っていたところ、キャッチフレーズのようになり、自分でもとても大切にしている言葉なんだそうです。ファンからのプレゼントを身に着けることも多いアラスカですが、ミュージックビデオのファッションセンスも抜群です。最近はピンクの髪の毛がお気に入りの様子。アルバムにも収録されている「This is my hair」という曲は、これは私の髪!と叫びながらピンクの髪の毛をふりみだしています。

ル・ポールのドラァグレースツアー、ル・ポール様ご本人は来ませんが、すばらしいタレントであふれかえっていました。写真やビデオ撮影はもちろんOK。むしろ写真をとってツイートやインスタグラムで拡散することをお客さんにどんどん推奨しているのがドラァグショーらしいところです。有名になりたい!綺麗って言ってほしい!そういう欲望を包み隠さず丸出しにしているところが、潔いドラァグの魅力の一つだとf.o.x.y.は思っています。

Top