第8回 日本で同性婚が認められると受けられる税制優遇まとめ(その3)

こんにちわ。LGBTフレンドリーな会計事務所、税理士の上村大輔です。

日本でも同性婚が出来る日が近いのでは……!? ということで、同性婚により受けられる税制優遇をまとめてみました。今回は「贈与税」について見てまいります!

(1)贈与税って何!? 誰が払うの!?
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贈与税とは、個人にかかる税金のひとつです。個人間で一定額を超える財産の贈与があった場合に、それをもらった人が払う税金です。(亡くなった人の財産をもらう場合は相続税の対象になりますので、贈与税は生きている個人間の取引が対象になります)

この財産というのは、お金はもちろん、不動産、自動車、宝石などあらゆるものが含まれます。また一定額の基準は、1月~12月の1年間(暦年)で110万円。お金の場合はその金額、お金以外のモノの場合は、国税庁が定める財産評価の方法によって算出した金額をもって判定します。そして110万円を超えた額について、金額の大きさに応じて10%~55%(高っ!)の税率をかけた額が納税額になります。

ちなみに、贈与(無償でもらうこと)以外にも、非常に安い価格で譲り受ける(買う)場合も課税されます。また、お金を借りた場合は、贈与ではないので贈与税はかかりませんが、貸し借りの契約書が整備されていなかったり、返済がいいかげんだったりして実質もらったような状態になると贈与税がかかることもあります。
なお、贈与税の課税方式は、上記の「暦年課税」と「相続時精算課税」という2つタイプがありますが、配偶者間では「相続時精算課税」はそもそも選べないので今回は説明を省略いたします!

(2)生活費の非課税!?
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さて、その贈与税ですが、非課税になるものがありまして、たとえば香典やらお見舞いなどは原則的には課税されません。詳しくはコチラ

そして今回の目玉になりますのが……「夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産」の非課税であります! ザックリいうと、夫婦間で生活費(食費、服、水道熱費、家賃、消耗品費、医療費など)のためにお金をもらっても、贈与税は非課税です♪ということ。つまり同性パートナーが結婚して「配偶者」になると、生活費のやり取りが非課税の対象になります!
現状……同居している同性カップルで一方が生活費を負担している場合、厳密には贈与税の課税対象になるような気がします(年間110万円/月9万2000円くらい以上だと)。でも通常は個人には税務調査がほとんどないので、曖昧な感じになっている状況かと……。

(3)おしどり贈与って一体……
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贈与税には、もうひとつ、配偶者の特典? があります。それは贈与税の配偶者控除。配偶者への居住用不動産(住むための家)の贈与や、居住用不動産を買うための資金の贈与に適用される控除で、2000万円(暦年の非課税枠と合わせると2110万円まで)を非課税で贈与することができます! これ、通称「おしどり贈与」とかって言われるんですけど、どうしてかっていうと……婚姻期間が通算20年以上の夫婦しか、使えない制度だからなんですね~(婚姻期間が長いからと言って「おしどり夫婦」とは限りませんけど笑)。だから、同性パートナーは、同性婚が認められた時から、最短で20年後の話……その頃、この制度がまだあるかしら? ……なので、あくまで参考まで(笑)。

(4)離婚時・不動産共同購入時の注意点
さて、20年以上の婚姻が……というような話が出ましたが、その前に離婚をしてしまう場合もなきにしもあらず。って同性婚が認められる前から、縁起でもありませんが(笑)、離婚の際の「財産分与」(共有の財産を2人で分けること)に贈与税が絡んでくる可能性があります。通常は、財産分与には贈与税がかからないのですが、分与された財産の額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額やその他すべての事情を考慮してもなお多過ぎる場合は、贈与税がかかることもあるのでご注意を。

また、不動産を同性婚したパートナーと共同で購入する場合(まずこれができるようになること自体が同性婚のメリットですよね!)は、実際の購入資金の負担割合と、所有権登記の持分割合が違っている場合には、贈与税の問題が生ずることがあります(これは前向き? な注意点でしょうかね)。詳しくはコチラ

いかがでしたでしょうか。一部、同性婚の先の離婚問題についてまで触れてしまい失礼しました(笑)。次回はこのシリーズの締めくくりとして、同性婚による税制優遇メリットの大本命! 相続税についてご紹介します~! お楽しみに!

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