第110回 性別欄が2+6+3つ! カリフォルニア大学の入学願書がすごい件

 

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まきむらよ。

毎週金曜、世界のニュースから性を考える時事コラム「まきむぅの虹色NEWSサテライト」をお送りしております。

今回のテーマは「性別欄が2+6+3つ! カリフォルニア大学の入学願書がすごい件」です。

2015年秋より、カリフォルニア大学への入学願書の性別欄が大幅に見直されることになりました。で、これがまた、いろんな学校や企業なんかでも参考にできそうな取り組みなんです。

ということで、今回はこのことを、

★ 2+6+3つの性別欄とは?
★ 2+6+3つの性別欄、どうして必要なの?
★ カリフォルニア大学に学ぶ、書類の性別欄で人にイヤな思いをさせないための3つのコツ

以上の流れでお届けします!


★ 2+6+3つの性別欄とは?
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性別不問の“だれでもトイレ”を設置するなど、ダイバーシティに配慮した取り組みを続けているカリフォルニア大学。日本からの受験生も少なくないこの大学で、今秋から、入学願書の性別欄が見直されることになりました。

世の中、だいたいの書類において、性別欄ってこういうふうになっていますよね。

男・女

これが、カリフォルニア大学ではこういうふうになったんだそうですよ。

– あなたが出生時に割り当てられた性別はなんですか。

 (1)男
(2)女

– あなたの思う自分の性別(性自認)はなんですか。

(1)男
(2)女
(3)トランス男性
(4)トランス女性
(5)ジェンダークィア/既存の性別観を疑う者
(6)その他

– あなたの性的指向はなんですか。

(1)異性愛者/ストレート
(2)ゲイ/レズビアン
(3)その他[自由記入:                 ]

(The College Fixをもとに筆者訳)

ということで、2+6+3つの性別欄になったというわけです。


★ 2+6+3つの性別欄、なぜ必要になったの?
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この質問は、あくまで「大学のよりよい運営のためのこと」なんだそうです。
多様性尊重の観点から、学生を男/女にバッサリ分類しちゃうことはやめ、また大学としてどんなことができるか考えていくためにデータを集めるというのが目的。入試の合格/不合格には一切影響しないとされています。

そういうことで性別欄が2+6+3つに増えたわけですが。「これでカンペキ!」というわけにはいきません。そもそも自分の性にまつわることを答えたくないという人もいるでしょうしね。

が、少なくとも、

男・女

このパターンの性別欄よりは、困ったりイヤな思いをしたりする人が減ることでしょうね。

また、性自認を答える欄についても、あくまで「自分の思う自分の性別」を答えることになります。なのでたとえば、

「自分は男性とされて生まれ、女性として生きているが、自分をトランスジェンダーだとは思わない。自分はただ“女性”である、それだけだ」

って感じで、いわゆるトランス女性・MtFとされる人が「女性」に○を付けてもぜんぜんオッケーだということになります。

日本でも、書類の性別欄を見直す企業や機関や自治体は増えてきていますね。そんな中、今回のカリフォルニア大学の取り組みから学べることは、以下の3つではないでしょうか。


★ カリフォルニア大学に学ぶ、書類の性別欄で人にイヤな思いをさせないための3つのコツ

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(写真:ぱくたそ/イメージ画像であり、大学とは無関係です)

(1)その性別欄がなぜ必要なのか、そもそも本当に必要なのかを考え直す。
できれば、性にまつわることを記入させる目的を、記入者に対して明示する。

(2)その性別欄が「他認」に基づいて記入するものなのか「自認」に基づいて記入するものなのか明示する。
たとえば、「書類に基づく性別」と「本人が思う性別」は一致しない場合がある。

(3)最低でも「その他/答えない」といった欄、できれば自由記入欄を設ける。
自分自身を「男/女」とか「同性愛者/異性愛者」といった分類にあてはめない人もいれば、答えたくない、わからないという人もいる。

カリフォルニア大学の学長は、こんなコメントをしています。「これで終わりではなく、まだまだ改善できるところを考えていく。カリフォルニア大学に関わる全ての人が、尊重され、サポートされていると感じられるように」UCR Today

「男・女」の性別欄を前に、そのどちらにも当てはまらないと感じている人がいないことにされます。日本でも今後、ひとりでも多くの人たちが、「尊重され、サポートされている」と感じられるようになっていくといいですね。

ということで、読んでくださってありがとうございました! また来週金曜日にね。まきむぅでした◎

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