第127回 おすすめコミックエッセイ

今とても人気がある本のジャンル、「コミックエッセイ」。
コミックエッセイの多くは、当事者が自分自身のことをコミックとして描いた作品です。本を読まなくなったと言われる昨今ですが、読みやすさや絵の親しみやすさから、さまざまなテーマの作品が続々と出版されています。
私たちも2014年1月に『レズビアン的結婚生活』を出版しました。
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好評発売中です!
私たちの場合は、漫画家さんに絵を描いていただいています。東京ディズニーシーでの同性結婚式の顛末や、レズビアンとして生きる苦労などが書かれています。コミック部分だけでなく、LGBTについてのコラムも収録しています。
LGBT関連のコミックエッセイはたくさん出版されています。今日はその中でも、とくにオススメ作品をご紹介していきたいと思います。
▶︎『わたしが女の子を好きになった日』竹内佐千子著(竹書房)
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竹内佐千子さんはレズビアンで、『ハニー&ハニー』や『男になりタイ! 私の彼氏は元オンナ』などの作者です。『わたしが女の子を好きになった日』は竹内さんの新刊です。
2015年にもなって「レズビアンの人は全員男性にトラウマがあり、そのせいで男性不信で女の人としか一緒にいれない」なんて思っている人いないだろうと思っていましたが、いました。
いたので「アホか!」という気持ちもこめてこの本を送ります。
(あとがきより抜粋)
私もよく「どうしてレズビアンに”なる”の?」と聞かれたりします。
私は性虐待のサバイバーであることも公表しているので、「性虐待を受けたからレズビアンになったのですか?」という質問も受けます。これはとても気になることなのでしょう。
これらの質問に私は
「性暴力被害を受けた人で、異性愛の人も同性愛の人もいます。またレズビアンの人の中には、性暴力被害を受けたことがある人も、ない人もいます。ですから、「性暴力を受けたからレズビアンになった」というのは正しくないと思います。ただし、私自身のセクシュアリティというのは、とても繊細で曖昧で、過去の被害の体験とまったく関係がないのか? というと、私自身にもよくわからない部分もあります」
とお答えするようにしています。
性暴力被害の有無だけでなく、レズビアンの人の背景はさまざまです。この作品にはみなさんの気になる質問「どうしてレズビアンになるの?」について掘り下げて描かれています。
当事者にとっては「あるある!」のエピソードも満載。
『ハニー&ハニー』や『男になりタイ! 私の彼氏は元オンナ』よりも前のエピソードが、竹内さんの生い立ちから描かれています。竹内さんの作品の中で1冊目でも楽しく読めます。ぜひ読んでみてください。
2CHOPO連載中の牧村朝子さん、ネギたぬさんの作品もおすすめです!
▶︎『同居人の美少女がレズビアンだった件。』小池みき著、牧村朝子監修(イースト・プレス)
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▶︎『まんがで綴る百合な日々』ネギたぬ著(学研マーケティング)
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レズビアンがテーマのもの以外にも、たとえばこういうコミックエッセイも。
▶︎『性別なんて決められない!』矢吹レオ著(竹書房)
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性分化疾患(DSD)と診断された著者の「性別探しの旅」が描かれています。性分化疾患に関する情報や、当事者の声はとても貴重なもの。私は同性愛者なので、性別に違和感のある方や、性分化疾患の方の苦しさや悩みが、やはり肌感覚では理解できない部分がある。それでも、理解したいととても思います。多様な性について理解するためにも、ぜひ読んでほしい一冊です。
《そのほかの、おすすめコミックエッセイ》
▶︎細川貂々さんの作品
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ベストセラーツレがうつになりまして。の細川貂々さんの新刊です。私は貂々さんのファンで、他にもたくさん持っています。コーヒーの本は、読んでいてとても幸せな気持ちになる不思議な本で、コーヒー好きの方へのプレゼントにも最適です。
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こちらの作品は、noteに連載していたものが紙の本として出版されたのだそう。今はいろんな可能性がありますね。私はnoteで作品の一部を拝読していたので、紙の本として出たときは嬉しかったです。機能不全家族、親との関係に悩む方にオススメの作品です。

《information》
・9/23発売『週刊女性』の「人間ドキュメント」に掲載されます。レズビアンとして生きること、過去の性虐待、そして宝塚での経験についての内容も。ぜひご覧ください。
・9/28発売『現代思想 2015年10月号 特集 LGBT 日本と世界のリアル』に、臨床心理士の信田さよ子先生との対談が掲載されます。『現代思想』で18年ぶりのLGBT特集。完売後は購入できなくなるようですので、ぜひお早めにお求めください!
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