第130回 最新LGBT絵本

私たちが子どもを持つ準備を進めていることをお話しすると、「お母さんがふたりであることを、子どもにどうやって伝えますか?」とよく質問をいただきます。
私たちは子どもが生まれてきてくれたら、
・精子提供を受けて生まれてきたこと
・私たちは数が少ないかたちの家族だけど、世の中には他にも様々な家族がいること
・同性愛の人も異性愛の人も、なにも変わらないこと
などを、子どもの発達に合わせて伝えていく準備をしています。ごく小さい頃から話していこうと思っているので、子ども向けの絵本などを使う予定です。
この連載でも、LGBTに関わりのある絵本をご紹介してきました。
今回はLGBT絵本の中でも、日本語版が出版されている作品をご紹介したいと思います。
▶︎テーマ:同性を好きになる
『王さまと王さま』(ポット出版)
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今年8月に発売されたばかりの新刊。オランダで制作され、英語、ドイツ語、スペイン語など9ヶ国語に翻訳されて、世界中で親しまれています。お姫様に恋をする王子様もいれば、王子様に恋をする王子様もいる。LGBTについて自然に伝えられる、ハッピーエンドの絵本です。絵も美しく、大人が楽しむ絵本としても見応え充分。ページの隅々、細かいところまでじっくり味わいたい一冊です。
『ふたりのおうじとたからもの』(ハンサムプリンス出版)
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こちらも9月に出たばかりの電子書籍です。ディズニーのアニメのような冒険物語。気になる結末は…?
子どもたちも夢中になるのではないでしょうか。とても心温まるストーリーです。
(個人的には出版社名がとても気になります。)
▶︎テーマ:多様な家族のかたち
『たまごちゃん、たびにでる』(イタリア会館・福岡)
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わくわくするストーリーと親しみやすい絵柄で、多様な家族のかたちを伝えてくれます。こんな絵本が幼稚園や保育園にあったらどんなによかったか!と思う一冊です。小説家よしもとばななさんの巻末メッセージもとても素敵です。
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2008年に出版された、名作絵本です。NYのセントラルパークにある動物園で実際にあった出来事を元に構成されています。
私は同性愛の話をしていて、「同性愛は不自然(だから認めるべきでない)」と言われたときにペンギンの話を持ち出すのは、あまり好きではありません。(なぜならば私は人権の話をしているからです。)しかし子どもたちに「いろんな子育てがある」「どんなかたちの家族も素晴らしい」「こんな不思議で素敵なことが実際にあった」と話して聞かせるのは、とても良いことだと思います。この絵本を使った小学校での授業がNHKで取り上げられたりもしていました。
もしこの連載を読んでくださっている方の中に保育士さん、幼稚園教諭の方、小学校の先生などがいらっしゃったら、ぜひ子どもたちに読んであげてほしいと思います。たとえご本人がカミングアウトしていなくても、もちろんLGBTでなくても、多様性を小さなうちから伝えるのは非常に重要なことです。装丁も「同性愛の本」という感じではありませんから、取り入れやすいのではないでしょうか。保健室の本棚にそっと置いていただくのもさりげなくていいですよね。お近くの書店で取り扱いがない場合には、Amazonからも購入できます。
すべての子どもたちに、小さな頃から自然に、多様な個人や家族のあり方について伝えてあげたいと思います。

《Information》
10月13日(火)発売の『婦人公論』に、パートナーのひろこさんのお母様のインタビューが掲載されています。同性愛者の子を持つ親の気持ち、受け入れるまでの葛藤などが丁寧に取材・構成された記事になっています。
ルポ《わが子が同性をパートナーに選んで》、ぜひお読みください!
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