第31回 嫉妬心というモンスターとの上手な付き合い方

 

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うちの彼氏が最近ゲイのスポーツサークルで知り合った友達とよく遊んでいる。それを見たあたしの友達は「やきもち妬かないの?」と聞いてきた。もちろん、妬かないわけがない。自分の恋人が自分より若くて可愛い男の子と遊んでいて、何も感じない人なんてそういない。買ったばかりのハンカチを噛みながらアイスクリームを暴食したい気分だ。だからって、どうにかしたいというわけじゃない。何かする必要なんてない。

この気持ちとはもう長い付き合いだ。子供の頃、うちの親が他の子供に優しくするとすぐに頭に来た。絵を上手に描けるのが自慢だったのに、クラスメイトの方がずっと上手でムカムカした。ゲイクラブに行けば、誰からもモテる友達にイライラした。オトナになったら嫉妬しないと思ったが、そんなことは全然ない。むしろ、何かに嫉妬しない日の方が珍しいくらいだ。

嫉妬心とは、心の中に棲むモンスターだと考えている。焼き餅の形をしていて、妬けばぽっこり膨らんでしまう可愛くて憎めない奴だ。どんな人だろうとこのモンスターと共に生きている。劣等感や不安といったネガティブな感情が餌なので、このモンスターはなかなか腹を空かせることもない。そして、餌をあげすぎれば彼は好き勝手に暴れ出してしまう。手がつけらないほど暴れてしまうと、自分も周りの人をも傷つけかねない。

自由であることは、自分にとってとても大切なことだ。お互いを束縛しなければ成り立たない恋愛をするくらいならば、別れた方がマシだと思っている。彼氏が他のゲイ友達と遊ぶ権利を奪いたくはないし、自分がゲイ友達と遊ぶ権利だって奪われたくない。そうなれば、自分の嫉妬心をどうにかしなくてはならない。しかし、感情とは不思議なもので、抑えようとすればするほど逆に悪化してしまう。

もしも嫉妬心がモンスターなら、調教して従順なペットにしてしまえばいいのだ。どんなに問題だらけの犬も、あきらめずにトレーニングを重ねれば素直な犬になれるという。自分自身をしつけるのも可笑しい話だが、嫉妬心に負けて周りを巻き込むよりはずっと良い。心の中に焼き餅の形をしたペットが住んでいると想像すれば、少しは癒されるかもしれない。そのモンスターがリアルな感じかゆるキャラかは、お好みで。

嫉妬心を無視したり、蓋をしようとしたり、逃げようとしたりしても意味はない。何をしたって、感情は魔法のようには消えたりしない。まずは、素直になって嫉妬しているということを認めよう。認めた上で、嫉妬している自分に優しくなろう。誰だって嫉妬するんだから、そこで自分を責める必要なんてない。肝心なのはそこからだ。

嫉妬心に素直になれたら、次はどうして自分が嫉妬しているのかを客観的に分析してみよう。嫉妬している時、他にどんな感情を抱いているのかにも注目してみよう。大抵の場合、それだけで自己解決できてしまう。もしくは、やきもちを妬いている相手に素直に自分の気持ちを伝えてみればいい。相手を責めるわけではなく、あくまで問題解決を目標に対話しよう。そんなシンプルなステップで問題が解決出来るなんて美味しすぎる話だと思われるかもしれないが、そこは騙されたと思ってぜひ試してほしい。

嫉妬心はきっとこれから死ぬまでお世話になる感情だろうから、できれば仲良くなっておきたい。親友じゃなくてもいいから、せめて挨拶ができる仲にはなりたい。大事なのはその嫉妬心ではなくて、あなたがどうありたいかなのだから。

 

 

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