第120回 「男にだって生理がある」アメリカの下着ブランドが、男性客の声に応えてとった行動とは

 

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まきむらよ。

毎週金曜、世界のニュースから性を考える時事コラム「まきむぅの虹色NEWSサテライト」をお送りしております。

今回のテーマは「アメリカの下着メーカーが、男性客の声に応えてとった行動とは」です。

もともと女性向けの生理用ショーツを作っていたメーカーが、「男にだって生理がある」という男性客に応えて何をしたか、ということをご紹介します。


★ きっかけは「生理用品がいらないショーツ」
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(写真:THINXスクリーンショット、2015年11月19日閲覧)

ことのはじまりは2014年11月。

ニューヨークの若手女性起業家による下着ブランド「THINX」が、経血を吸収する「生理用品のいらないショーツ」を発表しました(※日本未発売)。

はじめは、あくまで「女性向け」として宣伝されていたこの商品。しかしながらブランド側には、男性客からこんな声が届いたのです。


★ 「男にだって生理があるんですけど」
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(写真:THINXスクリーンショット、2015年11月19日閲覧)

そんな声を寄せたのは、女性とされて生まれ、男性として生きる人々――いわゆるFtMトランスジェンダーたちでした。

「生理は女性だけのものではありません。トランスジェンダー男性にだって、生理のある人は少なくないんです」

性別適合手術を受ける前だったり、受けるつもりがなかったり、受けることができなかったり……。そういった人々は、子宮や膣のある身体をもって男性として生きています。こういう場合には、生理があることも少なくありませんから、次のようなことに困ってしまうこともあるんです。

・男子トイレにナプキンの捨て場所がない。
・生理用品を買いづらい。
・カバンに生理用品が入っているのを見られたらどうしよう、と落ち着かない。
・そもそも生理があること自体、自分が男性であることを否定されているようで精神的に辛い。

トランスジェンダー男性であるソーヤーさんは、こんな経験を語っています

Mineさん(@sawyermine)が投稿した写真

「私は5年ほど男性として生活していますが、まだ生理があるんです……ですので、他人に知られてしまうことが絶対にないよう、何枚も下着を重ね履きしてきました。

トランスジェンダー男性である私にとってすら、『男には生理なんかないはずだ』という考えは頭から離れないものなんです。だって、みんなが言うことだから。

トランスジェンダー同士の集まりですら、生理のある男性のことを誰も話そうとしないんですよ。生理は恥ずかしいことだと思われていますからね」
こうした声に、下着ブランド「THINX」代表のミキ・アグラワル氏はこんなふうに答えました。

「もし私どものゴールが、こうしたタブーを打破し、生理は恥ずかしいことだという思い込みをグローバル規模でなくすことにあるならば、これは全員のためにやらなければならないことです

ということで現在、「THINX」公式サイトには男性モデルも起用されています。

特に「FtM向け専用グッズです!!」「LGBTフレンドリーです!!」と叫ぶこともなく、ただ、さらっと、当たり前のこととして。

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生理のある男性もいるんだっていうこと、生理じゃなくても肛門科系疾患などのために生理用ナプキンを使う男性はいるんだっていうこと、それから……生理は女だけのものでもないし、ましてや恥でもないってこと。これからも、広まっていくといいですね。

それでは、読んでくださってありがとうございました! また来週月曜日にね。まきむぅでした◎


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