Vol.16 中国最新偽娘事情・上海女装コンテストレポート!

 

戸籍上は男性でありながら女性にしか見えない容姿を持つ人を、日本では男の娘(おとこのこ)と呼ぶのは皆さまご存じの通り。中国語では「偽娘(ウェイニャン)」といい、2010年ごろの登場からどんどんその数を増やしています。その背景には、日本のアニメやネット文化からの影響が大きいそう。

中国というと、閉鎖的な環境や保守派が強いイメージがありますが、実はオタク関係ではすごーく、すごーく柔軟なのです。

2016年元日に上海のイベント会場「上海光大会展中心」で開催されたイベント「魔幻二次元–AR动漫游戏展」。ゲーム会社によるPRブースや個人による物販ブースが出展され、日本でいうコミケとゲームショウを足して2で割ったような感じです。中国では旧正月(今年は2月8日)の方が大事なので、新年はイベントシーズンとのこと。キャラクターグッズに身を包んだファンや、コスプレイヤーが闊歩していて、とっても盛況でした。

会場には、大型ディスプレイを備えたステージが設置。この上で、コスプレイヤーによるライブステージや、日本の声優のファンミーティング、そして女装コスプレコンテストが開催されました!

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エントリーしたのは合計15人。かわいらしいロリータ、今風の原宿ファッション、正当派コスプレなどさまざまです。

審査員には中国で大人気のヒゲ女神ことレディビアード。レディビアード隣の通訳さんを挟んで3人は、女装コスプレパフォーマンスの3人組です。

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コンテストの審査は自己紹介とポージング。普通のコスプレは写真撮影やダンスパフォーマンスがほとんどで、ステージ上で声を出す機会がありません。そのため、沢山の人の前では自分の名前を言うのが精いっぱいという初々しい人も。

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そんな中で、女装にプラスアルファとしての自分の見せ方を計算できた人は際立っていたように思います。

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ちなみに中国各地で人気の作品は、日本のアニメ「ラブライブ!」。イベントステージでは、必ずレイヤーさんによるダンスステージがあり、サイリウムを持ってオタ芸を打つファンで大盛り上がり。まるでアイドルグループのライブそのものです。

そして勿論、女装コスプレイヤーさんにもラブライブ!は大人気作品。ポーズをびしっと決めて、会場の喝采を浴びていました。

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厳正な審査の結果、レディビアード賞(一位)を獲得したのはこちらのお方! 衣装のクオリティの高さもさることながら、優雅に舞うような立ち振る舞いが評価されました。

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イベント主催の一人であるヒカルさん(日本語名)へ伺ってみると、「女装コスプレは『東方Project』の流行からよく見るようになりました。今はラブライブ!が人気です。コスプレ会場で女装する人を見ることが増えましたし、女装で有名なレイヤーさんも多いです。日本の流行をなぞっていくので、女装する人はこれからも増えていくでしょうね」とのこと。

日本で女装レイヤーが爆発的に増えたのは、東方Projectの流行からと言われています。中国での女装レイヤーさんは、日本でみんなが自由な形で女装を楽しんでいる様子をネットで見て、自分たちもやっていいんだ! と思ったことでしょう。

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コスプレをきっかけにして女装を始めた人が、コスプレ以外の機会にも女装をするようになることは、今の日本ではけして珍しくありません。さて、中国ではどのようになっていくのでしょう。中国ではまだまだ保守的な考え方が多いと言われていますが、近年の急成長から特に都市部では大きく価値観が変わってきています。興味深く見守り、またレポートしていきたいと思います。

 

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